劇団鹿殺し、「ショルダーパッズ」で海外公演『エディンバラ・フェスティバル・フリンジ2025』に挑戦

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2025.5.17
劇団鹿殺し「SHOULDER PADS」

劇団鹿殺し「SHOULDER PADS」


来年活動25周年を控えた劇団鹿殺しが、一大プロジェクトをスタートする。2025年夏、劇団鹿殺しの伝統表現の集大成である「ショルダーパッズ」作品で海外公演に挑戦することが決定した。
 
劇団鹿殺しShoulder Padsとは、男性の衣装は2枚の肩パットのみ。 シンプルな肉体と、想像力の翼のみを武器に、演者と観客、双方の世界を無限に解放することに挑戦する表現スタイルだ。2004年に劇中劇の中で産声を上げたこの作品と演出法は、全国ライブハウスツアー、福岡演劇フェスティバル、 ぴあ主催の2012年PLAY PARK~日本短編舞台フェス~などなど、様々なフェスティバルで話題をさらった。
 
そしてコロナ禍、2020年に再始動した本公演の一作目として、演劇の力を再確認すべく 単独の公演形態『ザ・ショルダーパッズ』と銘打ちついに劇場単独公演作品にまで昇華した。 さらに Aぇ!groupの冠番組「THE GREATEST SHOW-NEN」(朝日放送)では同作にメンバーが挑戦、ストイックに身体の可能性を追い求めた演出は大きな話題を読んだ。そして2023年、ついに本多劇場に進出。『銀河鉄道の夜』をブラッシュアップした『鹿版 銀河鉄道の夜’23』に加え、新作『鹿版 The Wizard of OZ 』(原作:オズの魔法使い)を同時上演。

今回、国内公演で研鑽を重ねた劇団の代表作とも言える「ショルダーパッズ」で、8月に初の海外公演に挑む。舞台は、世界最大の見本市である、『エディンバラ・フェスティバル・フリンジ2025』。スコットランドの首都、エディンバラで毎年8月に開催される「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」では、演劇だけでなくスタンダップ・コメディ、サーカス、弾き語りなど2,000を超える演目が上演される。様々な国や地域のアーティストが参加し、そして鎬を削るフリンジに、劇団鹿殺しが「ショルダーパッズ」で初参戦&約1ヶ月のロングラン公演を実施する。
 
そして、今プロジェクトの遂行にあたり、クラウドファンディングを実施することも併せて決定。

さらに、帰国後、11月~12月には凱旋公演も行われることが決定した。クラウドファンディングの支援者参加型のイベントも多数予定されている。

劇団鹿殺し、24年目の挑戦と原点回帰に期待しよう。

ご挨拶

■劇団鹿殺し/ Shoulder Pads一同
劇団活動25周年を来年に控え、劇場にとどまらず観客との出会いを求め続けた初心に回帰、
2025年夏、路上パフォーマンス、ライブハウスツアー、数々の劇場で培った自由でRockな表現を携え、
「Shoulder Pads」の名で、海外に飛び出していくプロジェクト、本格始動です! 
いわば世界での路上パフォーマンスプロジェクト、行手にはとんでもない円安の逆風が吹き荒れる!
本当に行けるのか!行けないのか!(気持ちで負けるな!)
プロジェクト実現に向け、クラウドファンディングを立ち上げさせていただきます。
アラフォー劇団にして、笑っちゃうほど初心の貧乏旅に還って挑戦の予定ですが、
少しでも美しい形で銀河鉄道の夜を世界に届けるべく、応援、お力添えをどうぞよろしくお願いします!

劇団鹿殺し/ Shoulder Pads一同

■作・出演:丸尾丸一郎
「野心が私を連れていく。きっと私を連れていく」と出会った頃、当時まだ大学演劇サークルの後輩だった菜月チョビの部屋には書かれていました(書道六段の腕前で殴り書き、パソコンの前の壁に貼られていた……どなたか著名な方の引用句らしいが詳細は不明)。 卒業後に就職することを決めていた僕はなんだか胸騒ぎがして、渦に巻き込まれるように「劇団鹿殺し」と荒々しく書かれたのぼりを持って旗揚げ、関西で五年は鳴かず飛ばず、逆ギレして上京、バイト禁止の十字架を自ら背負ったため劇団員七人で古民家に住みながら週六日の路上パフォーマンス、中古で買った傷だらけのハイエースが高速道路でエンジン停止した時も、警察官に捕まって交番に補導された時も、野心は砕けることがありませんでした。 いつしか年月が流れ、僕の髪にも白いものが混じり出し、胸の中が静まり返っていることに気付きました。僕の野心はどこへ行きたかったのだろう?きっと名前のない得体も知れない怪物のような衝動、もっと自由な表現の世界へ。 この文章を書きながら胸が高鳴っています。今回の挑戦を経て、お客様や日本の演劇人に経験をフィードバックすると共に、少しでも明日への一歩に繋がる舞台を作り続けることで恩返ししたいと考えています。

丸尾丸一郎

■演出・出演:菜月チョビ
劇場も借りられず、路上パフォーマンスをしていたころ、「25周年」なんて言葉はどっしりとした盤石な老舗劇団さんのもので、自分達には遠い遠いものだと感じていました。
そしていざ、25周年を来年に控えた今、やっぱり何ひとつ地に足ついた感覚のない自分がいます。劇団がどうなっていたら盤石ってことなのか、演劇を続ける身として何が手応えってやつなのか、、、コロナ禍を経て、旗揚げ時よりもさらにわからなくなる一方です。

コロナ禍、劇団の存続や演劇を続けられるのか、劇団を続ける意味はあるのか、と悩んだ末に原点回帰で上演した「The Shoulder Pads」。最高にシンプルに馬鹿馬鹿しくて力強い、この作品でまさかの本多劇場公演が実現できた時、この作品がスタッフさん、お客さん、みんなにとっても大切な演劇になってくれたことを感じて、これを海外に持っていきたい!と、雷に打たれたようにびびびん! と決意したのです。カナダに一年留学させていただいた時から、海外公演はひとつの大きな夢でした。しかしその莫大な費用を考えてうじうじしていた数年間。でも「25周年」。バカみたいな名前の劇団が、なんだか大層な周年を迎える今だからこそ、そして、ショルダーパッズだからこそ!飛び出してみようと決意しました。 
最少人数で挑むものの、円安も重なって、渡航費、宿泊費と、桁違いの費用がかかります。気が遠くなる赤字運営となってしまう予定です。赤字なのならやるなよって当たり前のことを思わなくもありません。が!考えてみたら路上時代から、全国ツアーをしようと意気込んだ矢先に途中でラジカセが壊れてお客様に買っていただいたり、、、皆さんに「まだやっていいよ」と背中を押していただけなければそもそも今日まで存続できなかった私たちじゃないか! もうこのサガは本当に何も言えないのですが、今こそ駆け出して届けたいのです、「この身ひとつで」しかできない演劇の力を。
これまで出会ってくださった皆様のように、劇団鹿殺しの舞台を必要と感じる感性がきっと海外にも待ってくれているのでないか、そんな人たちとあの「見えないものが見えてくる」瞬間を分かち合いたい!そして、もっともっと演劇の可能性を信じられる力を得て帰国し、強くなった劇団鹿殺しの力強い演劇を、応援してくださった皆様に届けたい!そんな果てしない夢を描いて、もう一度知らない路上に飛び出していきたいのです。私たちの夢に賛同いただけましたら、または希少生物と化した「劇団」っていう変な生き物の絶滅をちょっとだけ食い止めてやろうかな、っていうキトクな方がおられましたら、どうかお力をお貸しくださると本当に本当にありがたいです。(ご無理のない範囲で!)どうぞよろしくお願いいたします。

菜月チョビ

公演情報

エディンバラ公演
Shoulder pads 『1 Shoulder pads -GALAXY TRAIN-  Japanese musical theatre』
 
原作:宮沢賢治『銀河鉄道の夜』 脚本:丸尾丸一郎 演出:菜月チョビ
音楽:タテタカコ、伊真吾 振付:伊藤今人、浅野康之
出演:菜月チョビ、丸尾丸一郎、橘輝、浅野康之、島田惇平、谷山知宏
制作:高橋戦車
(北村想 作「想稿銀河鉄道の夜」からの一部引用あり)
 
公演期間:2025年8月1日(金)〜23日(土)(1日はプレビュー、10日・17日は休演)
会場:Thistle Theatre  (Greenside @ Riddles Court)
322 Lawnmarket, Edinburgh EH1 2PG イギリス
https://greensidevenue.co.uk/greenside-%40riddles-court
 

オフィス鹿
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クラウドファンディング
https://motion-gallery.net/projects/shoulderpad
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