SCAFULL KING『RUSH BALL 2025』クイックレポートーー「死ぬまで頑張ります!」90年代から活躍するスカバンドの貫禄
SCAFULL KING 撮影=河上良
SCAFULL KING『RUSH BALL 2025』
SYUTA-LOW TAGAMI(Vo.Tp)を中心にKENZI MASUBUCHI(Gt.Cho)、TADAAKI "TDC" FUKUDA(Dr.Perc)、AKIRATT KURIMOTO(Tr.Cho)、そしてサポートでIKKE(Ba)、CrossYou(Sax)からなる6人が、まだまだ灼熱の猛暑が続く時間帯から「リハーサル! リハーサル!」と言いながらご機嫌に音を鳴らしていく。灼熱の猛暑なんて過酷な状況のはずなのに、そこで鳴り響くスカサウンドは、ついつい楽しくなってしまう!
16:00。1990年結成、1997年デビューのSCAFULL KINGが遂に本番を迎える。自身の楽曲「SAVE YOU LOVE」を登場SEにして、TAGAMIがメンバー紹介もしていく。プロローグ的な心地よいチルアウトなパートが終わるやいなや、御本人たち登場とばかりに「SAVE YOU LOVE」の続きを激しくブチ鳴らしていく。格好良い導入にドキドキしながら、そのまま「BRIGHTEN UP」へと畳みかけられる。そして「NEEDLESS MATTERS」では、より軽快なリズムを刻むが、重く深く鳴るドラムのアクセント具合もたまらない。
TAGAMIは2000年以降、頻繁に活動をしていないこと、その間も幾度となく『RUSH BALL』に誘ってもらうもなかなかタイミングが合わず、そうこうしている内に歳だけとっちゃったと茶目っ気たっぷりに笑う。初めて観る人、古くから応援してくれてる人、『RUSH BALL』に対して感謝を述べつつも、「できればトリが良かったです! リップサービスです!」とひとこと。それこそ『RUSH BALL』黎明期から活躍しているバンドが、どんどん新しいバンドも増える現在も活躍し続けているのは嬉しい。この日もアルバムで言うと、『Sensational』『SCANDAL!』『SCAnation』『SCAtegory』という1997年~2000年のアルバムから鳴らされたが、どれも懐かしいだけでなく今も輝き爆裂しているのが素晴らしかった。
「WHISTLE」ではTAGAMI含め、ホーン隊3人が楽器を置きハンドマイクで歌い、「THE SIMPLE ANGER」ではTGMXも帽子を脱ぎ捨て全身全霊で歌い叫ぶ。だからこそ「WE ARE THE WORLD」の穏やかな歌メロディーが緩急となって、とても沁みる。
「ちょっと前までは全然ライブをしないバンドだったんですけど、年甲斐もなくチャレンジしてみようと思って。死ぬまで頑張ります」
一生現役宣言が胸にくる中、大阪のRAZORS EDGE主催のイベントに呼ばれたこと、それから来年のBRAHMANとの話をし出した瞬間、「時間がない!」と「NO TIME」へ! この小粋な繋ぎにニヤニヤさせられ、最後は「YOU AND I,WALK AND SMILE」→「IRISH FARM」で一気にフィニッシュ! そうそう舞台中央にいるTAGAMIが舞台袖のスタッフにトランペットを投げ渡すという見事な放物線が描かれた場面は、まさに神業であった。貫禄のステージとは、こういう時に使うのだろう。
取材・文=鈴木淳史 撮影=河上良
(『RUSH BALL 2025』オフィシャルレポートの一覧はこちら)
セットリスト
1.SAVE YOU LOVE
2.BRIGHTEN UP
3.NEEDLESS MATTERS
4.WHISTLE
5.THE SIMPLE ANGER
6.WE ARE THE WORLD
7.NO TIME
8.YOU AND I,WALK AND SMILE
9.IRISH FARM
ライブ情報
<シャトルバス>
・料金:¥1,000-
・WEB販売のみ:各日当日0:00〜各公演当日22:00まで
・発券方法:電子
※シーパスパーク、会場での販売はございません。
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