木下晴香、平間壮一らの疾走感あふれるメインビジュアル、公演詳細などが解禁 音楽劇『コーカサスの白墨の輪』

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音楽劇『コーカサスの白墨の輪』メインビジュアル

音楽劇『コーカサスの白墨の輪』メインビジュアル

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2026年3月、世田谷パブリックシアターにて上演される、音楽劇『コーカサスの白墨の輪』の公演詳細・メインビジュアル・キャストコメントが発表となった。

『コーカサスの白墨の輪』は、ベルトルト・ブレヒトがナチスの弾圧を恐れ、アメリカでの亡命生活を送っている中で、未来への希望を込めて書かれた戯曲。遠い昔の物語として描かれた原作を、劇作家・演出家の瀬戸山美咲が大胆にも未来の戦争が終わった後の物語として再構成。人工知能などの題材も織り込み、 “こども”を巡って生みの親と育ての親、どちらが真実の母親かを争う裁判を描いたこのブレヒトの傑作を、「これから」の物語として描き直す。また、本作はオリジナルの楽曲を全編にちりばめた音楽劇として上演する。

戦争後の荒れ果てた状況の中でも、希望を抱き、未来に向かって生き抜く様を実力派豪華キャストが演じる。

内乱のさなか、置き去りにされた太守夫妻の”こども”を自分の”こども”として育てる料理女・グルーシェ役を数々のミュージカル作品で活躍し、近年ではNHK BS時代劇『雲霧仁左衛門ファイナル』やNHK大河ドラマ『べらぼう』など映像作品にも活躍の場を広げている木下晴香。グルーシェの婚約者で戦地に赴く兵士・シモン役は、ミュージカル『ヘアスプレー』、『テラヤマ・キャバレー』、『無伴奏ソナタ -The Musical-』などの話題作への出演が光る平間壮一。”こども”を連れ戻しにやってくる太守夫人・ナテラ役にミュージカル『IN THE HEIGHTSイン・ザ・ハイツ』、『ポルノグラフィPORNOGRAPHY/レイジRAGE』などに出演し、ミュージカル『Once』ではヒロインのガール役での活躍が目覚ましいsara。グルーシェを支えるスリカ役には今年12月からのミュージカル『十二国記 -月の影 影の海-』への出演も控える加藤梨里香。物語を確かな歌唱力で語り上げる“旅一座の歌手”役には宝塚歌劇団 雪組トップスターとして活躍し、菊田一夫演劇賞、読売演劇大賞優秀女優賞など数々の受賞歴を持つ一路真輝。反乱によって偶然にも裁判官となり、どちらが”こども”の母親か判決を下すことになるアズダク役には映像作品に留まらず、木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』や舞台『My Boy Jack』など舞台作品でも光る眞島秀和など、本作を彩るにふさわしい豪華キャストたちが勢揃した。

そして森尾 舞、西尾友樹、武谷公雄、辰巳智秋、斎藤瑠希、大久保祥太郎、阿岐之将一、酒巻誉洋、浜野まどから実力派キャストも参集し、『コーカサスの白墨の輪』を遥か先の未来から今より少し先の未来を振り返る形で上演する。 

今回発表されたのは、旅の一座が前を見つめて進んでいく姿を描いた、疾走感あふれるメインビジュアル。併せてキャストコメント、兵庫・岡山・佐賀・愛知の地方公演も含めた全公演詳細も解禁された。どんな公演になるのか期待が高まる。

上演台本・演出:瀬戸山美咲 コメント

人間とは何か、を考えたいと思います。人間は戦争をします。動物も縄張り争いをしますが、人間のように計画的な戦争は起こしません。人間が戦争をやめられないのは、言葉があるからだと私は思います。言葉があるから人間は生存の不安を実際以上に大きく感じてしまうし、言葉があるから他者を煽動してしまうし、兵器をつくって戦争を実行に移せてしまう。ひとたび戦争が起きれば、終わらせるのは困難であり、火を鎮めたところで燻り続ける。そんなことはわかっているはずなのに、繰り返してしまう。現在の世界は暴力的・排外的な方向に加速しているように見えますが、すべては古代からつながっていると思います。
では、未来でも人間はこのままなのでしょうか。ブレヒトの『コーカサスの白墨の輪』は、第二次世界大戦末期の時代から過去の戦争を振り返る構造になっています。過去の歴史に学ぶことを描くと同時に、人間の変わらなさを描いているようにも見えます。今回は、遥か先の未来から、今より少し先の未来を振り返る形で上演します。果たして、人間は今より「マシ」な存在になれるのか。人間の可能性を探る旅を始めます。

出演者コメント

■木下晴香
『コーカサスの白墨の輪』グルーシェ役を務めます、木下晴香です。
思い入れのある劇場でこの大作に臨む機会をいただけたこと、大変嬉しく光栄に思います。上演台本・演出の瀬戸山美咲さんとご一緒させていただくのは三度目。毎度、瀬戸山さんの言葉を通して目の当たりにする現実や願いには強く心揺さぶられてきました。今回は、未来に設定を移したこの色褪せない作品に、素晴らしいキャスト・スタッフの皆様と挑みます。旅一座のような素敵なビジュアルも出来上がりました。いざ、人間の可能性を探る旅へ。身震いもしていますが、溢れんばかりのやる気と共に誠心誠意作品に向き合ってまいります!
2026年春、劇場でお待ちしております。

■平間壮一
「人間」とは何か「人はなぜ争うのか」を考えることが自分自身も好きなのですが、考えても答えが出るものではなく、自分に何ができるんだろうと考えるうちに諦めてしまうことが多いのです、がこの作品を読んだ時に「考える」ことが大切なのだと気が付かされました。瀬戸山さんが人間は言葉を持っているから複雑になってしまうというお話をされていて、稽古の中でそのお話もたくさんできたらと思っています。世田谷パブリックシアターはいつかは出たいと思っていた劇場で、今回出演する機会を頂けてとても嬉しいです。この作品を通して、みてくださる皆さんが「どんな自分でありたいか」を考えるきっかけになったらいいなと思っています。ぜひ劇場にお越しください!

■sara
「人間とは何か」という今作品のテーマをお聞きして、まずはじめに頭に浮かんだのは、人間の持つ「寂しさ」でした。自分一人では、自分の存在を肯定することができない。だから色々な形で自分を表現することで、他者と繋がる。寂しいという感情からは逃れられないけど、そこから生まれるエネルギーが連鎖して、摩擦を生んで、世界を動かしている。不完全で愛おしい生き物だと思います。AIが進化して、人間の手を離れ、不可能だったはずのことがどんどん可能になっている今の世の中で、人間という存在の愚かさと愛おしさに、じっくり向き合ってみたいなと思います。

■加藤梨里香
スリカ役で出演いたします。加藤梨里香です。
原作を拝読し、人間らしさ、人間臭さ、そして人間の優しさが溢れ出ている作品だと感じました。
瀬戸山さんが再構築される今作で、スリカはグルーシェの一番の理解者であり親友として描いてくださること、また歌でも物語を展開していくことをお聞きしています。
グルーシェ役の木下晴香ちゃんとは、初共演以来ずっと仲良くさせていただいているので、今回再び関わりの深い役をできることが嬉しくてたまりません。全力でグルーシェ、そして晴香ちゃんを支えることができたらと意気込んでいます。
また新たな挑戦となりそうな要素もあり、今作への期待が沸々と高まっております。
今より少し未来の『コーカサスの白墨の輪』をぜひ楽しみにしていただけたら幸いです。
劇場でお待ちしております!

■一路真輝
あの『コーカサスの白墨の輪』が瀬戸山美咲さんの手によって新しい世界へ生まれ変わる事になります。過去の戦争を描く作品は多いですが、未来に起こるかもしれない戦争を舞台にする。もしかしたら未来はAIに支配されているかもしれない⁈そんな斬新な企画の作品に素敵な共演者の皆様とご一緒させて頂けるのが今から楽しみです。原作にある旅一座のように出演者全員で新しい未来の『コーカサスの白墨の輪』を作って行けたらと思っています。

■眞島秀和
百戦錬磨の方々と共に作品作りに関わらせて頂ける事、すでに怖さ8割楽しみ2割で震えております。
物語の設定が近未来に置き換わるという事で、普遍的なテーマが皆様にとってより身近なものになると思います。
2026年3月までもうしばらくありますが、ブレヒトと瀬戸山さんの世界観に思い切り飛び込んでいきたいです。
頑張ります。
よろしくお願い致します。

公演情報

音楽劇『コーカサスの白墨の輪』
 
【原作】ベルトルト・ブレヒト(東宣出版 酒寄進一訳)
【上演台本・演出】瀬戸山美咲
【音楽監督】坂井田裕紀
 
【出演】
木下晴香、平間壮一、sara、加藤梨里香
森尾 舞、西尾友樹、武谷公雄、辰巳智秋、斎藤瑠希
大久保祥太郎、阿岐之将一、酒巻誉洋、浜野まどか
一路真輝、眞島秀和
 
【美術】二村周作 【照明】齋藤茂男 【音響】井上正弘
【衣裳】髙木阿友子 【ヘアメイク】大宝みゆき 【ステージング】松田尚子 【歌唱指導】Meg(山口めぐみ)
【稽古鍵盤】鳥居克成 【演出助手】河合範子 【舞台監督】田中直明
【プロダクションマネージャー】木村光晴 【技術監督】福田純平
【宣伝美術】相澤千晶 【宣伝写真】皆川 聡 【宣伝衣裳】髙木阿友子 【宣伝ヘアメイク】YOSHi.T
【アシスタントプロデューサー】法月智美 【プロデューサー】大下玲美
【世田谷パブリックシアター芸術監督】白井 晃
 
【公式HP】https://setagaya-pt.jp/stage/25041/
【公式X】 @caucasus_sept
【公式Instagram】@caucasus_sept
 
■東京公演
【日程・会場】2026年3月12日(木)~30日(月)世田谷パブリックシアター
3月17日(火)13:00の回…終演後ポストトークあり ※開催回のをお持ちの方がご参加いただけます。
瀬戸山美咲(上演台本・演出)×白井 晃(世田谷パブリックシアター芸術監督)
ほか、関連企画は劇場HPをご確認ください。
 
【料金】(全席指定・税込)
一般:S席(1・2階席)9,500円/A席(3階席)6,500円 ほか
 
【一般発売日】2026年1月18日(日)10:00~
 
取扱い・お問合せ】世田谷パブリックシアターセンター 03-5432-1515(10:00~19:00、年末年始を除く) setagaya-pt.jp
【東京公演主催】公益財団法人せたがや文化財団
【企画制作】世田谷パブリックシアター
【後援】世田谷区
 
■兵庫公演
【日程・会場】2026年4月11日(土)15:00 4月12日(日)13:00 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
主催:兵庫県/兵庫県立芸術文化センター
 
■岡山公演
【日程・会場】2026年4月18日(土)14:00 4月19日(日)12:30 岡山芸術創造劇場 ハレノワ 中劇場
 主催:公益財団法人岡山文化芸術創造 共催:岡山市
 
■佐賀公演
【日程・会場】2026年4月24日(金)18:30 4月25日(土)12:30 鳥栖市民文化会館 大ホール
主催:鳥栖市/鳥栖市文化事業協会/テレビ西日本/西日本新聞社/スリーオクロック
後援:鳥栖市教育委員会/サガテレビ
 
■愛知公演
【日程・会場】2026年5月2日(土)13:00 5月3日(日・祝)13:00 春日井市民会館
主催:公益財団法人かすがい市民文化財団
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