「弱さを歌うことがロックでもある」トンボコープ・雪村りん(Gt.Vo)がファンとの絆から得た変化と道標

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18:00
撮影=ハヤシマコ

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日常と空想を融合したリリシズムとジャンルレスなサウンドメイクを武器に、“21世紀型王道ロックバンド”を掲げるトンボコープ。雪村りん(Gt.Vo)、そらサンダー(Gt)、でかそ(Ba)、林龍之介(Dr)からなる4人組バンドで、2022年に東京・世田谷で結成された。今回、雪村りんに単独インタビューを敢行。4月29日(水)にリリースしたデジタルシングル「スターゲイザー」は、彼自身の“別れ”という実体験を元に、孤独と向き合い続けて描かれた楽曲だという。9月27日(日)からは『TOMBO COOP TOUR 2026 "LANDMARK"』と題し、仙台、福岡、大阪、広島、名古屋、東京の全国6都市を回る。雪村が音楽を始めたキッカケや、自身最大規模で行われた昨年のツアー、初のファンクラブツアーを経た心境・楽曲制作の変化、新しく始まるツアーへの思いを語ってくれた。

ゆずに憧れて始めたアコギ「バンドをやる気は全くなかった」

ーー雪村さんが音楽を始めたキッカケは何だったんですか?

小学生のとき、ゆずが大好きだったんです。ずっと野球をしてたんですけど、中学3年生で野球部を引退してから、ゆずのお二人に憧れてアコースティックギターを買いました。野球は当時も今も好きなんですけど、あんまり上手くなくて(笑)。自分に向いてるものってなんだろうと思ったときに、一番やってて楽しいと思えたことが音楽でした。

ーー最初はバンドをせずに?

実はバンドをやる気は全くなくて(笑)。アコギだけできればいいなと思って、高校の軽音部に入ったんですけど、エレキギターを弾かされることになりました。部内でコピバンをやらなきゃいけなくて、人数が足りないバンドにリードギターとして無理矢理入れられて。

ーー無理矢理ですか(笑)。バンドはやっていくうちに楽しくなりましたか?

そのバンドで1回、地元のライブハウスに立ったことがあるんです。その対バンにめっちゃカッコいい同い年のバンドがいて。僕たちはまだコピーしかやってないのに、そのバンドはもうオリジナル曲をやってて、高校1年生なのに。オリジナル曲をやるなんて概念がなかったので、見惚れちゃって、唖然としちゃって。そこからどんどん(バンドの)沼に引き摺り込まれていきました。そのバンドはもう解散しちゃったんですけど、彼らが影響を受けていたのがindigo la Endだったので、そこから僕もリピートするようになって。「バンドのボーカルをやってみたい」と思ったのも、そのバンドとの出会いがキッカケでした。

ーーそして大学生になり、トンボコープを結成されたんですよね。

そうです。僕以外のメンバーはみんな高校が一緒で。影響を受けた音楽に関しては、RADWIMPSやBUMP OF CHICKENはみんな共通しているんですけど、それ以外の好みは全く違うんですよ。僕と(林)龍之介(Dr)が曲を書くんですが、彼はTHE 2という激しめの音楽が好きだったりするので、僕と混ざり合って新しい味を生めるのかなと思って、バンドを組みました。

ーー2023年にTikTokを中心に「Now is the best!!!」がバズり、一気にバンドの知名度が高まったと思いますが、曲作りへの影響はありましたか?

「とにかくカッコいい曲を作ろう」と、2人で曲を書き続けてきました。「Now is the best!!!」が伸びたから、それっぽい曲を作り続けるみたいなことは全くなくて。龍之介が書く曲もどんどん変わってきていて、明るいだけじゃなく、その中に葛藤みたいなものが含まれている曲ができたり。無理にジャンルレスでやろうというよりかは、とにかくカッコいいものを作り続けようっていう気持ちでやってます。

「心の叫び」が回り回って、聴く人を悲しみから救えたら

ーー4月29日(水)にリリースされた「スターゲイザー」は、雪村さんが作詞・作曲を担当されています。この曲はどんな思いで制作されたんでしょうか?

この曲を書く前に、お付き合いしていた人とお別れしたんです。辛い別れだったのですが、それを無駄にせず芸術作品として自分の中に残したいなと思い、気づいたら手が動いていました。お互いに夢を持っていて、将来を考えたとき、一緒にいたら2人の夢は叶わないよねということで別れたんです。

トンボコープ「スターゲイザー」ミュージックビデオ

ーー歌詞は比喩表現がたくさんある印象です。たとえば「正体不明の大喝采」とはどういうイメージでしょうか。

これは周りからの期待だったり重圧だったり、そういうものが見えない拍手というか、それこそ「正体不明の大喝采」に感じたことがあったので、逃げられない怖さや辛さをここに詰め込んだつもりです。それこそこの曲の歌詞を書いてるときは、自分の実体験を元にしてるので、身を削る思いというか、心も削りながら書いていて、本当に孤独で。孤独な自分と向き合い続けて一行一行書きました。逆にサウンドを作るとき、メロディー、間奏、ギターフレーズを考えるときは、孤独とか全部忘れて、音楽に没頭できて楽しかったですね。その楽しさは間奏とかに現れてると思います。

ーーマーチングの要素があったり、音楽としては前向きで楽しげな曲調です。作詞のターンと作曲のターンで、気持ちが動いていくのでしょうか?

そうですね。最近は弾き語りから作るんですけど、作詞と作曲では全く別の脳みそを使って作ってます。

ーー曲作り中、メンバーのみなさんと連絡は?

業務連絡だけ(笑)。自分が納得できる状態にならないと人に聴かせる気になれないので、曲作りについては触れないようにしてて。途中まで作って「やっぱダメだな」と、没にすることもあるので、変に期待させずに完成するまで誰にも言わないようにしています。

ーー初めてこの曲を聴いたとき、みなさんの反応はどうでしたか?

みんないい曲と言ってくれて、でかそ(Ba)は車の中で熱唱してくれたり、そらサンダー(Gt)もレコーディングで「マジ泣けるわ、泣きながらギターソロ弾くわ」と言ってくれたりしました。

ーーファンの方からは、ミュージックビデオで自身の体験に重ねるコメントが多く見られました。

感情的になったとき、その感情をメモに書き殴るんですけど、それを元に曲を書くことが多いので、この曲も自分の心の叫びみたいな側面があって。それが回り回って、聴く人を悲しみから救ったり、背中を押したりできたらいいなと思ってたので、共感の声をもらえるのはすごく嬉しいですね。ライブでお披露目したときも、みんな真剣な眼差しで聴いてくれていて、ちゃんと受け取ってくれているのが伝わりました。

自分の弱さを歌うことがロックでもある

ーー今年4月にファンクラブツアー『FAN'S DOM LIVE "RE➡︎UNION TOUR"』を開催されましたが、感触はいかがでしたか?

本当に温かい時間でした。初めてファンクラブツアーをやったんですが、東名阪全ライブで物販に立ったんです。そこでBUGS(バグズ:ファンの総称)のみんなが、ライブや新曲の感想を伝えてくれて。声を直接受け取れるのは久しぶりだったので、活動のガソリンになりましたし、改めてBUGSとの絆を確認できたツアーでした。

ーーその前は、昨年9月から10月にかけて開催された自身最大規模のツアー『TOMBO COOP FANDOM TOUR 2025』でした。ツアーを終えて悔しさも口にされていましたが、そこからの活動で変わったことはありますか?

今までは、落ち込んだりしても自分の中で止めていました。でもこのツアーを通して、そういう正直な気持ちもちゃんと伝えるべきというか、伝えたほうがより深く、自分の作った音楽を受け取ってもらえるのだと気づいたんです。自分の弱さを歌うことがロックでもあると。

ーー弱さを見せるって、勇気が要ることだと思います。

弱さを見せられたのは、BUGSの存在があったから。自分に正直な曲ができて、これを歌うのはどうなんだろうとか、暗すぎるのが嫌いな人は離れていっちゃうんじゃないかとか、そういうふうに思ってたんですけど。リリースしてみたら、ちゃんと受け取ってくれる人、共感してくれる人がたくさんいました。だから、みんなが受け取ってくれたときの顔を想像しながら曲を作るようになりましたね。

ーーどの楽曲も共通して、辛い、悲しい経験があっても、マイナスではなくプラスに、前向きに捉えられているように感じます。

あんまりそこは意識してなかったのですが、たしかにそうかもしれないです。ネガティブで終わってる曲はないかもしれない。やっぱり「背中を押したい」という潜在意識みたいなものが、僕も龍之介もあるので、それが形に現れてるのかなって。「人を元気づけたい」というのは、メンバー全員が思ってることなので。

ーーまだトンボコープを知らない人に向けて、どんな人に聴いてほしいですか?

僕みたいに不器用な人や、一人で頑張り続けている人の耳に届いてほしいなと思っています。

トンボコープとみんなで“LANDMARK”を作りたい

ーー今年9月からは、全国6都市を回る『TOMBO COOP TOUR 2026 "LANDMARK"』を開催されます。このツアーにかける思いや、新しい目標について聞かせてください。

「LANDMARK」というタイトルの意味は、“指標”や“道標”。僕たちの音楽が見てくれる人たちを導く光になりたいし、それを体現できるライブがやれたらいいなと思っています。あと、ランドマークって街っぽいじゃないですか。トンボコープとお客さんがみんなで作り出す一つの街みたいな空間が、ライブハウスに作れたらいいなと。あとは、新しい一歩を踏み出す人の力になれたら。

ーーそばにいるというより、背中を押すような?

それよりも「連れていく」みたいな気持ちのほうが強いかもしれないです。新しいチャレンジをいっぱいしたいと思ってますし、新曲もいっぱい準備してるんで。新しいトンボコープの世界にみんなを連れていきたい。

ーー7月22日(水)には新曲「LANDMARK」もリリースされました。

龍之介が書いた曲なんですけど、この曲の主人公がすごい僕に似ているんです。今までの曲にも共感する部分はたくさんありましたが、今回はとくに自分の気持ちを代弁してるような曲だったので、すごい気持ちを込めて歌いました。あと、アップテンポだけど、今までの曲とはまた一味違う曲になってます。“街”と“夏”って感じ(笑)。

ーー雪村さんと林さんは、性格が真逆だと仰っていたような……?

前に友人と3人でご飯を食べていたときに、友人が龍之介に「りんに歌わせる曲を書くとき、りんのこと意識するの?」と聞いたら、「いや、全く意識してない」と言ってました(笑)。だから、一緒に曲を作っていくうちに、性格がちょっとずつ似てきたのかもしれません。お互い吸収し合って、影響を与え合ってるのかな。とにかく、ツアーも新曲も、そこはもう期待していてほしいです。明るい未来を導き出せるようなライブにするので、ぜひ遊びに来てくれると嬉しいです!

取材・文=オカジマアヤノ 撮影=ハヤシマコ

リリース情報

デジタルシングル「スターゲイザー」
配信中

デジタルシングル「LANDMARK」
 
配信中

【トンボコープ公式】
オフィシャルサイト:https://tombocoop.com/

ツアー情報

『TOMBO COOP TOUR 2026 "LANDMARK"』
<宮城公演>
日程:9月27日(日)OPEN 17:30/START 18:00
会場:LIVE HOUSE enn 2nd
公演に関するお問い合わせ
GIP:
https://www.gip-web.co.jp/t/info​お問い合わせフォーム)
<福岡公演>
日程:10月23日(金)OPEN 18:30
START 19:00
会場:LIVE HOUSE DRUM Be-1
公演に関するお問い合わせ
株式会社キョードー⻄⽇本:0570-09-2424(平日
土曜 11:00〜15:00)
<大阪公演>
日程:10月24日(土)OPEN 17:30
START 18:00
会場:梅田 Shangri-La
公演に関するお問い合わせ
株式会社キョードーグループ キョードーインフォメーション:0570-200-888 12:00~17:00(⼟⽇祝休業)
<広島公演>
日程:11月14日(土)OPEN 17:30
START 18:00
会場:SECOND CRUTCH
公演に関するお問い合わせ
YUMEBANCHI(広島):082-249-3571(平⽇12:00~17:00)
 <愛知公演>
日程:11月15日(日)OPEN 17:30START 18:00
会場:NAGOYA JAMMIN'
公演に関するお問い合わせ
サンデーフォークプロモーション:052-320-9100(12:00~18:00)
 <東京公演>
日程:11月26日(木)OPEN 18:00START 19:00
会場:SHIBUYA CLUB QUATTRO
公演に関するお問い合わせ
@-Information:
https://supportform.jp/a-information平日10:00〜17:00)

オールスタンディング ¥4,400(税込)
U-20割 ¥4,000(税込)
※ドリンク代別 ※未就学児童入場不可 ※枚数制限:4枚まで
イープラス最速先行(先着)受付期間:2026年5月29日(金)18:00~7月29日(水)23:59
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