結成30周年のアジカン、3度目の『ジャイガ』大トリで魅せた極上の景色ーー10周年の『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026』DAY2レポート
毎年、大阪で夏に行われるフェス『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL』(以下、『ジャイガ』)。10周年を迎える今年は、『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026 -THANKS 10TH GIGA-』として、大阪・舞洲スポーツアイランドにて、7月25日(土)・26日(日)、8月1日(土)・2日(日)の初の4日間で開催された。本稿では、7月26日(日)、DAY2の模様をレポートしよう。
『OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL 2026 -THANKS 10TH GIGA-』2026.7.26.SUN@大阪・舞洲スポーツアイランド
快晴に恵まれたDAY1に引き続き、DAY2も絶好のフェス日和。空には少し雲がかかっていて、体感的にはDAY1よりも涼しいような気がした。
今年の『ジャイガ』は10周年ということもあって、いつもに増してさまざまなコンテンツが用意されていた。
「SKY STAGE」から「GIGA NORTH クローク」をつなぐ道には、「THE MEMORY OF 10TH GIGA」と題し、これまで開催された『ジャイガ』とスピンオフイベントのポスターがずらりとボードに貼られていた。こうしてアーカイブされると『ジャイガ』の歴史を感じるし、出演者との関係性も浮かび上がってくる。足を止めて見る人たちは「俺、最初に行ったんここやわ〜」「このアーティストとこのアーティスト一緒にやってたんや。アツいな。行きたかったな〜」など、それぞれの思い出と結びつけながら懐かしそうに、あるいは新鮮な気持ちで感想を口にし合っていた。
SUNエリアでは、恒例となった「ジャイフォト」が登場。プロのカメラマンに一眼レフで写真を撮ってもらえるという貴重な機会で、アプリから予約ができるようになっており、カメラマンに声をかけての飛び込み参加者も楽しんでいた。
SKY ARENA STAGEの近くでは、ZERO ZERO HERO with over printがライブペインティングを実施。『ジャイガ』のオフィシャルグッズにもイラストが起用されていることから、見覚えのある人も多いだろう。DAY1は描きかけだったが、DAY2に前を通りかかるとカラフルポップなイラストが完成していた。
おおきにアリーナ舞洲内 サブアリーナでは、「GIGA Beauty Zone」と称して、人気美容メーカー「ナプラ×N.」とコラボしたビューティー体験ブースが初登場。無料でプロの美容師さんに話題のスタイリング剤「N.」と、限定の「GIGAヘアリボン」を使ったフェスライクなヘアアレンジをしてもらえる内容で、女子たちから大好評だった(25日・26日のみ実施)。
また、同じサブアリーナでは4歳以上の子どもが参加できる「GIGA キッズあそびエリア by ミズノ」も実施(税込500円)。7月25日・26日は「グローブの残革を使用したオリジナルキーホルダーづくり」、8月1日・2日は「マルチスポーツ体験」で子どもたちと遊ぶことができた。空調がかなり効いていて涼しいため、休憩を兼ねて立ち寄ってみる人も多かった。
サブアリーナを出たところ、「SKY ARENA STAGE」の入口付近では「オリジナルカラーサンド体験」を実施。10色のカラーサンドと貝殻の中から自分だけのカラーサンドを作れるというもので、ボトルに「GIGAロゴ ミニステッカー」を貼ることで可愛いお土産にすることもできた。
午後には、SKYエリアとSUNエリアを結ぶGIGA Center Roadで「GIGA SPECIAL PERFORMER」による「GIGA POPPIN PARADE」が行われた。マーチングバンドとパフォーマーたちがゴキゲンな音楽に乗せてフラッグを振ったり踊ったり。賑やかに『ジャイガ』の風景を彩っていた。
さらに『ジャイガ』公式応援キャラクターの「ジャイガくん」が誕生。LINEスタンプがリリース中なので、ぜひ普段使いしてほしい。
そしてこちらも毎年恒例、イープラスのブースには「ジャイガに一言!」として、来場者に『ジャイガ』への想いを自由に書いてもらうコーナーを設置。「3度の飯よりフェスが好きー!」「夏フェス人生初! 楽しむぞ」「暑すぎワロタ!でも超たのしい♡♡」「GIGA最高!! Chevon最高セトリ!!」「ジャイガさいこー! リトグリ大好き♡」などなど、『ジャイガ』やお目当てのアーティストへの愛が綴られていた。
「SKY STAGE」「EPOCH STAGE」「SKY ARENA STAGE」「SUN STAGE」の4つのステージで繰り広げられたライブ。DAY2も全31組の中からSPICE編集部が、Ku:ui、Survive Said The Prophet、Hump Back、フレデリック、Fear, and Loathing in Las Vegas、CANDY TUNE、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの7組をピックアップし、ライブレポートをお届けする。
Ku:ui
撮影=浜村晴奈
「EPOCH STAGE」のO.A.を担ったのは、『ジャイガ』初出演のKu:ui。昨年12月に解散した3人組ロックバンド・シズクノメのボーカルである西野駿壱のソロプロジェクトだ。バンドメンバーとステージに立ったKu:uiは、最初に「蝉時雨」をプレイ。クリアで伸びやかな歌声がグッドメロディに乗って届いてくる。夏の季語を引用したこの曲は、夏の終わりに取り残された主人公がひとつの声を探す曲だという。偶然か必然か、ステージの周りを1匹のセミが飛び回っていたのが印象的だった。
撮影=浜村晴奈
続けてイントロの鍵盤が軽快なロックチューン「夜鷹のこゝろ」をパワフルに放つ。歌詞からは哀愁やリアルな感情が漂うが、親しみやすい旋律はポップスの香り。Ku:uiがメロディメーカーであることが伝わってくる。Ku:uiはニコッと笑って「『ジャイガ』一緒にジャンプしてくれますか!」と叫ぶと、中毒性の高いリフが耳に残る「壊楽」、ラップパートや高低までカバーする音域の広さを提示した「天使のL/O」を連続で披露。続々と集まるオーディエンスの中には初見の人も多いはずだが、サビではしっかり手が上がり、ジャンプでひとつに。
撮影=浜村晴奈
ミドルバラードの「かぐや」を演奏する前には「失うことをわかっていてもその人を愛し続けたい。別れの曲なんですけど、前向きで出会えたことが奇跡だったという曲です」と想いを述べて、ゆらぐようなメロに感情を乗せ、高音のファルセットを響かせた。最後は「sleep?¿」。クラップが自然発生し、バチバチロックにライブを終えたKu:uiは、その表情に達成感を滲ませた。「壊楽」、6月にリリースした「天使のL/O」以外は全て未リリース曲という攻めのセットリスト。ほぼMCなしで、楽曲の幅広さと自分の現在地を示したのだった。
Survive Said The Prophet
撮影=松本いづみ
「SKY ARENA STAGE」をワンマンさながらの熱量で掌握していたのは、『ジャイガ』常連のSurvive Said The Prophet。Yosh(Vo)、Tatsuya(Gt)、Show(Dr)は、サポートのKosuke(Ba)、Yoichi(Gt)と息ぴったりの演奏で、のっけから「Useless」「Fool’s gold」をたたき込む。TVアニメ『炎炎ノ消防隊 参ノ章』第2クール エンディングテーマで、coldrainのMasato(Vo)をフィーチャリングした「Speak of the devil」では巨大なサークルが生まれ、見渡す限りのオーディエンスがヘドバンの嵐。フロアに渦巻く熱気が目に見えるようだ。
撮影=松本いづみ
Yoshは「『ジャイガ』お集まりいただき、こんなに朝早くからね、バカか〜(笑)。俺らの1番大好きなバカたちかなあ?」と満面の笑みを浮かべ「音楽のために、朝早くから、暑い中、お集まりいただきありがとうございます!」と観客を称賛。そしてピアノバラード「The Happy Song」を丁寧に響かせる。ステージ前方のお立ち台に腰掛けたYoshを挟んでTatsuyaとYoichiが座り、その後ろにKosukeがそっと立った時の画は、なぜかとてつもなくエモーショナルでカッコ良かった。
撮影=松本いづみ
後半、あたたかな雰囲気を一変させるように会場が真っ赤に染まり、仁王立ちのYoshがシャウトをお見舞いし、「MUKANJYO」をドロップ。観る者を引き込むYoshのボーカル力、楽器隊のハイスキルな演奏力、重量感のあるサウンドがあっという間に場を支配する。ラストは「お前らはシステム化されてねえよなあ?もっと声出せよ!」と一層フロアに火をつけて「Network System」を。さらなる熱狂の渦へ導いた。そして「また奇跡が起きる場所で一緒に遊びましょう。じゃあな!」とYoshがさっと右手を払うとバーン! と照明が落ち、ビジョンにはバンドロゴが映し出された。実に完璧な演出だった。
撮影=松本いづみ
撮影=松本いづみ
Hump Back
撮影=toya
「こんな暑い日に申し訳ないんですけど、もっと熱くさせちゃってもよろしいでしょうか〜?」という林萌々子(Vo.Gt)の言葉から勢いよくライブをスタートし、観客の心を瞬く間に虜にしたのは、Hump Back。『ジャイガ』には初出演で、今回は「SKY STAGE」の2番手に登場した。
林は「僕らの時代」を歌いながら、「この後GENERATIONS出てくるのわかってるんですけど、お願い。今はHump Backのことで頭いっぱいにしてくれ!」と叫び、観客との心の距離をぐんと近づける。ぴか(Ba.Cho)は笑顔でステージを跳ね回りながらベースを弾き、美咲(Dr.Cho.)はタイトで安定感のあるビートを繰り出す。
撮影=toya
MCでは「3人とも一児の母です。イカれた主婦3人組。家事、育児、ロックンロール。ロックンロールで子ども食わしてます!」と最高にカッコ良い挨拶。そして「うちらの今日の裏テーマ、次がGENERATIONSの方々だから、多分前に綺麗なお姉さんたちがいらっしゃるだろうなって。その人たちを驚かせようって。1人でもライブハウス行ってみたいかもと思わせたらうちらの勝ちなんで」といたずらっぽく笑い、「拝啓、少年よ」をおおらかに歌い始める。ロックンロールへの想いを口にして、「傷ついた奴の心を理解できるのは傷ついたことのある奴だけだ。いっぱい苦しんでいっぱい辛い想いもして、向き合ってその傷を抱きしめて生きていけば、その苦しみはいつか次の誰かを救う優しさになるのかもしれない」。林の口上はいつも胸をキュッとさせる。共感して次々に上がり始めた拳。林は「すごく矛盾したこと言うかもしれへんけど、弱い奴こそ強いと思ってる。弱さを恥じるな!」とメッセージを贈る。
撮影=toya
撮影=toya
「ティーンエイジサンセット」「番狂わせ」をアッパーに駆け抜け、DREAMERS(GENERATIONSのファンの呼称)も手を上げている様子がビジョンに映された時、嬉しくて頬が緩んでしまった。「僕らは今日も車の中」を幸せそうに奏でると、「私の大切も誰かの大切も、同じくらい大切にできますようにという曲を歌って終わります。音楽で戦争が止めれるわけではないけど、音楽で人は変わると思っています。願うとか、祈るよりも歌います」と、ミドルバラード「橙光」でライブを終了。飾ることなく、ありのままの生き様を見せる3人の姿は本当に美しかった。
撮影=toya
フレデリック
撮影=渡邉一生
14時30分の「SUN STAGE」。ジリジリとした日差しが容赦なく襲いかかる。ちょうど折り返しで登場したのは、神戸発のフレデリック。「1.2.3.4」とカウントする音声と連動した映像に合わせ、三原康司(Ba)、赤頭隆児(Gt)、高橋武(Dr)がセッションするオープニングで期待を高める。しばらくして三原健司(Vo.Gt)がジョインすると、一気にテンポを加速! 健司は「35分1本勝負。フレデリック始めます、どうぞよろしく!」と叫び、いきなり「オンリーワンダー」を投下。最高の幕開けに拳を上げて食らいつく観客を見た健司は「大阪まだやれんの! 楽しんでるようで。よろしくね」と満面の笑みを浮かべ、「リリースしてから大阪ではまだやっていませんでした。新曲をやります」と、7月6日に配信リリースされた、TVアニメ『あはれ!名作くん』主題歌の「ナンセンスナンセンス」を披露。これには観客も大歓喜。そこからシームレスに繋がれた「名悪役」。吸う息すらも熱を帯びるような環境下で、凄みのあるプレイを繰り出して圧倒する。
撮影=渡邉一生
撮影=渡邉一生
「スパークルダンサー」のイントロで健司は「今日は音楽で勝負させてください。まどろっこしいMC抜きで、音楽で楽しんで帰れや! 大阪の本気見せてくれや!」と煽る。大興奮の観客とひとつになってエネルギーを醸成すると、健司はドヤ顔で「ロックフェスのロックアンセムをお聴かせしましょうか」と、MVの再生回数が2億回を突破した「オドループ」へ。ライブ定番曲を連投した後は、「ここからはロックバンドの意地です。ミーハーな人は帰ってください。ロックバンドの人生聴きたい人は最後まで盛り上がって帰ってください!」と叫び、続けざまに「Happiness」へ。緻密で複雑な構成、中毒性のあるフレーズ、ライブならではのアレンジからは、彼らの創造への探究心をひしひしと感じる。いつものことであるが、一切の妥協なし、まるで瞬間最大風速を記録するかのような大迫力のライブで、ロックバンドの矜持を見せつけたフレデリックだった。
撮影=渡邉一生
Fear, and Loathing in Las Vegas
『ジャイガ』には初年度から出演し、今回で9回目の登場(2021年のDJ setを含む)となるのは、Fear, and Loathing in Las Vegas。これまでにトリも2度つとめてきた、『ジャイガ』と関わりの深いバンドだ。
撮影=松本いづみ
撮影=松本いづみ
今年も元気に「SKY STAGE」に走り込んだSo(Vo)、Minami(Vo.Key)、Taiki(Gt)、Tetsuya(Ba)、Tomonori(Dr)。Soは西日の眩しさに目をつぶりながらも「『ジャイガ』ー! 暑いけど、ブチ上げていこうぜー!」と叫び、「Rave-up Tonight」を投下! Minamiは早速ステージを飛び降りて柵によじのぼり、観客の上でスクリームを響かせる。サークルピットも誕生し、皆太陽に負けない熱さで共に踊り、ジャンプして熱狂空間に染め上げる。続く「Songs of Steelers」では、さらにサークルが巨大に。SoとMinamiのコミカルな振付を真似してダンスする観客。さすが、阿吽の呼吸だ。
撮影=松本いづみ
撮影=松本いづみ
Soは「生きてるか大阪ー! 暑いし汗だくやし、喉も渇くし、しんどいとは思うんですけど、今こそ水飲んでみ」と気遣い、「まだ生きてるぞー、死んでへんぞ! って奴声出せ〜!」と煽って「Until You Die Out」へ。イントロが聴こえるや否や即クラップが鳴り響いた「Party Boys」、モンキーダンスで埋め尽くされた「Let Me Hear」とキラーチューンを連発。1曲ごとのインパクトと爆音に全身がビリビリ痺れる。
撮影=松本いづみ
「空綺麗すぎやろ。気持ち良すぎやなこれ」と青空を見上げたSoは「夏フェスなんてものは、この世の遊びの中で1番エキサイティングできると思ってますんで、そのつもりで皆もっと上がってきてほしいんですけどどうですか! 一緒に超超超エキサイティングしようぜ!」と煽りに煽り、タケノコダンスでお馴染みの「Virtue and Vice」からラストチューン「Luck Will Be There」へと爆走! メンバーは満足そうに「最高だったぞお前らー!」と晴れやかな表情でステージを去った。
撮影=松本いづみ
CANDY TUNE
撮影=桃子
「SKY ARENA STAGE」のトリを飾ったのは、『ジャイガ』初出演のCANDY TUNE。DAY1に出演したFRUITS ZIPPERの後輩で、直前に「SKY ARENA STAGE」に出演していたSWEET STEADY、8月1日に同ステージに主演するCUTIE STREETの先輩グループ。今年の『ジャイガ』は、彼女たちが所属する「KAWAII LAB.」のアイドルが勢揃い。『ジャイガ』のスピンオフ企画『POPPIN’ BASE』の繋がりもあるのだろう。さらにこの日の「SKY ARENA STAGE」には、彼女たちの楽曲も多く手がける玉屋2060%のバンド・Wiennersも出演していた。
撮影=桃子
撮影=桃子
桐原美月、福山梨乃、南なつ、立花琴未、小川奈々子、村川緋杏、宮野静が凛とした足取りで登場、一列に並び「CANDY TUNE」とキメると、割れんばかりの歓声が沸き上がった。福山が「皆さんこんにちは! SKY ARENA盛り上がっていくぜ!」と叫び、王道ソング「キス・ミー・パティシエ」をキュートに歌い踊る。アニメ『魔入りました!入間くん』第4シリーズ(NHK Eテレ)のエンディングテーマ「すーぱー優勝ちゅーーん!」に続いては、村川が「タオル持ってきてますかー! タオル持ってきてない人ー! 自分で回れー!」と煽り、「WAO!アオハル!」でフロアの熱をうなぎのぼりに上昇させていく。村川の言葉通り、タオルを持っていない人が小さなサークルを作ってぐるぐる走っていたのが印象的だった。
撮影=桃子
撮影=桃子
撮影=桃子
MCを挟み、福山は「まだまだ声出せますか〜! トリだから、声なくなっちゃってもいいよねー?」と煽り、アリーナ、スタンド、右左でコール&レスポンス。そこから赤白の旗揚げゲームのようにペンライトを上げ下げする「HTAG」で会場全体を巻き込み、パワフルビートの「CATCH YOU」、サマーチューン「夏しかサマーー!♡」とアゲアゲソングで大盛り上げ。
撮影=桃子
撮影=桃子
さらに「スペシャル感謝祭」、「備えあれば無問題」とアッパーチューンを連投し、最後はお待ちかね、玉屋2060%が作詞作曲を手がけた大ヒット曲「倍倍FIGHT!」を披露。スタンドまで漏れなく踊らせ、はちゃめちゃ元気に締め括った。
撮影=桃子
ASIAN KUNG-FU GENERATION
撮影=松本いづみ
DAY2の大トリは、初年度の2017年、2018年、2023年の『ジャイガ』に出演し、2017年と2018年に2年連続で大トリをつとめたASIAN KUNG-FU GENERATION。今年、結成30周年を迎えた彼ら。『ジャイガ』の2日前には『フジロック』のヘッドライナーとして、WHITE STAGEのトリを堂々つとめあげた。
撮影=松本いづみ
カンフー服を着用した後藤正文(Vo.Gt)、喜多建介(Gt.Vo)、山田貴洋(Ba.Vo)、伊地知潔(Dr)、サポートのGeorge(Key/Mop of Head)、Achico(Cho/Ropes)。ライブは「Re:Re:」で幕を開けた。続いて演奏されたアンセム「リライト」に観客は狂喜乱舞。曲の途中で後藤は「『ジャイガ』10周年おめでとうございます。朝から1日いろんな音楽を楽しんでる皆さんにはリスペクトしかないです。自分らしく楽しんでもらえたら嬉しいです。ただ、この後「リライト」の2番のサビがきますよね。フェスではゴッチの声が聴こえないとか、SNSでバトルが起きるのを悲しく眺めるわけなんですけど、もういいじゃん。「リライト」ぐらいは皆の歌だよ」と言うと、観客は沸きに沸きまくる。そして迎えたサビでは、痛快なまでの大合唱が会場中に響き渡った。さらに「君の街まで」でまたひとつ熱が引き上がる。
撮影=松本いづみ
後藤は「皆がキラキラして見えるよ。最高だね」と優しく微笑み、代表曲「ソラニン」「転がる岩、君に朝が降る」を連続で披露した。30年の歴史をなぞるようなセットリスト。美しいアルペジオ、円熟したバンドサウンド、どこまでも伸びる後藤の歌声。全てが宝物に感じられた。
撮影=松本いづみ
撮影=松本いづみ
後藤は穏やかな表情で「俺たちがバンドを始めた時に生まれてなかった人たちもいると思うんだよね。不思議だけど嬉しい」と述べ「もしかしたら皆が俺たちのこと、また好きになるキッカケになった曲かもしれない」とTVアニメ『Dr.STONE SCIENCE FUTURE』最終シーズン第3クールOPテーマで最新曲の「スキンズ」を演奏。この曲は、違いや立場を脱ぎ捨ててお互いのあるがままを受け入れて認め合おうという、平和への想いが込められた反戦歌。後藤のアンプの上には「NO WAR」のオブジェと「Stop The Genocide」と書かれたボードが置かれていた。後藤の意思を受け取りながら、しっかりと生音に耳を傾けた。
撮影=松本いづみ
楽しい時間はあっという間。ラストスパートの「君という花」、アニメ『NARUTO -ナルト-』の第2期OPテーマ「遥か彼方」を駆け抜けると本編は終了。
アンコールで後藤は「大阪ということで、ダイアンの津田(篤宏)さんにもらったゴイゴイスーキャップを被ってきました」と嬉しそう。そして「時間が余ったみたいなので、急遽1曲増やすことにしました」と1stアルバム『君繋ファイブエム』に収録された名曲「電波塔」を疾走感たっぷりに披露。
撮影=松本いづみ
後藤は「『ジャイガ』の思い出を持って帰って、どうかこのクソ暑い夏を乗り切ってください」と述べて、希望の歌「MAKUAKE」を演奏。ビジョンには、アジカンの30周年を追った映像が映し出された。レコーディング風景、ライブハウスの外観、そしてワールドツアーの様子。海外のファンたちが私たちと同じようにアジカンのライブを楽しんでいる。目を輝かせ、キラキラしている。メンバーが見ているのはこの景色なんだ。映像を見て「こんなにもアジカンが世界中の人々に愛されているんだ」と気づくと同時に「国籍や肌の色なんて本当に関係がないな」と思わされた。なんてあたたかで尊い光景。曲の後半には花火が打ち上げられ、夜空に花を咲かせた。残響の中、オーディエンスはビジョンに映されたアジカンのロゴを、音が消えるまでじっと見つめていた。
撮影=松本いづみ
撮影=ハヤシマコ
取材・文=久保田瑛理 写真=オフィシャル提供
セットリスト
日時:2026年7月25日(土)・7月26日(日)、8月1日(土)・8月2日(日)
会場: 大阪・舞洲スポーツアイランド
企画/制作:KYODO KANSAI
後援:FM802/SPACE SHOWER TV