世界を驚嘆させた各回30名限定のパフォーマンス

SPICER

世界の観客を驚嘆させた公演が、遂に日本凱旋ツアー

近年、アートの分野では最新テクノロジーとダンスによる先鋭的なコラボレーションが増えている。特にダンサーの身体感覚を観客にも体験・共感してもらうといった趣向が注目を集めているのだが、その典型例といえるのが『MatchAtria (マッチャトリア)』だ。2014年ドイツのベルリン初演以来、6カ国11都市で公演。世界各地の観客を驚嘆させ、今年2016年11月には香港「New Vision Festival」への参加も予定しているが、その前の3月には、遂に日本凱旋ツアーが決定した。


一級の映画クオリティで、色彩とコントラストに感覚細胞が吸い込まれていく
(ドイツ/バーディッシャ・ノイエステ・ナハリヒテン劇評)

このダンサーは実に、⾮現実的に美しく舞う
(ドイツ/タンツ劇評)


体内の茶室=心臓でおもてなし!?

この作品は、“生命力”をテーマとして、最新のテクノロジーと奇抜なアイデアに満ちた新感覚のメディア・パフォーマンスだ。観客は各回限定30名。“心臓ユニット”(小型の装置)を配られ、暗闇の中でヘッドフォンと3Dメガネを装着するように促される。すると、ヘッドフォンからはダンサーの心音が流れ、様々な立体音響を聴くことになる。これはバイノーラル録音という、鼓膜に届く音声状態で記録する方式を用いており、ヘッドフォンで再生すると空間の再現性が高まるというサウンドフィールドなのだ。

そして、観客はダンサーと繋がった“心臓ユニット”を通して、リアルタイムにダンサーの心臓の動きを感じることになる。これはダンサーの鼓動に同期して振動するデバイス(端末)で、観客はいつの間にかダンサーの内なる身体性や生命力と密接に繋がっていく感覚を抱くことになる。

さらに、3D映像に彩られた奥行きのあるパフォーマンス空間“Atria”(心房/天につながる中庭)が、体内の茶室、手にしている心臓は“Matcha”(抹茶)に見立てられる。体内の茶室=心臓で、お茶を振る舞うがごとく観客に心音を振る舞うダンス・パフォーマンスは、観客それぞれが自らの生命についても思いをめぐらし、力を蓄えるひとときとなる。


演出・映像・音楽を手がけるのは、石橋義正。1997年製作の映画『狂わせたいの』はストックホルム国際映画祭正式出品、第8回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞、京都映画祭奨励賞を受賞。1998年より京都で「キュピキュピ」を主宰し、国内外で映像やインスタレーションの展覧会、ライブパフォーマンスなどの活動を続けてきた気鋭の映画監督・映像作家だ。一般的には、異色のTV番組『バミリオン・プレジャー・ナイト』や、出演者がオールマネキンの短編TV番組シリーズ『オー!マイキー』で知られ、2012年に劇場公開された『ミロクローゼ』(⼭田孝之主演)では多数の海外映画祭にも招聘され、モントリオール・ファンタジア映画祭で最優秀監督賞などを受賞している。常に最新のテクノロジー取り⼊れた実験的な映像、計算し尽くされた空間構成、さらに美術、音楽、衣裳、ヘアメイク、特殊メイクと細部に⾄るまで、独自の美意識溢れる斬新かつ緻密な表現手法で、ジャンル横断的に活躍するアーティストである。

パフォーマンスを披露するのは、ダンサー、川口ゆい。日本ではコンテンポラリーダンスの「H・アール・カオス」の作品や、山崎広太、平⼭素子らの作品に出演していたが、2005年よりベルリンに拠点を移して活動。イスマエル・イヴォ、トミー・パーゾネン、ヘレナ・ヴァルトマン、「NICO AND THE NAVIGATORS」等、個性的な演出家の作品に参加する⼀方、様々なメディアを使ったダンス・パフォーマンスを自ら発表し、2006年には横浜ソロxデュオでは審査員賞を、2010年『アンドロポラロイド』でケルン・タンツテアター・プライズを受賞するなど、世界的に高く評価されているダンサー・振付家だ。2010年には、ドイツを代表するブレイクダンス・チーム「Flying Steps」と『Red Bull Flying Bach』に唯一の女性ダンサーとして参加して⽇本にもツアーしたので、ストリートダンス方面でご記憶の人もあるかと思う。


石橋の独自の美意識に溢れた斬新かつ緻密に計算された立体映像と立体音響、確かなダンス・テクニックと圧倒的な存在感を持つ川口のパフォーマンス、そして彼女の心拍を伝えるユニークな心臓ボックスの組み合わせによって、視覚・聴覚・触覚で知覚をゆさぶられる40分間となる。これまで経験したことのない濃密な"生命体験"をもたらす超体感型のダンス公演だが、各回30席限定のパフォーマンスで完売は必至だ。この記事を読んだら、すぐにチケットを予約することをオススメする。

公演情報
石橋義正 extended 川口ゆい『MatchAtriaーマッチャトリア』
 
■入場料:前売2500円/当日2800円
※各回限定30席

 
【横浜公演】
■日時:2015年3月4日(金)〜6日(日)
3月4日(金)18:00/20:00
3月5日(土)13:00/15:00/17:00
3月6日(日)13:00/15:00
■場所:横浜赤レンガ倉庫1号館 (Tel:045-211-1515)

 
【金沢公演】
■日時:2015年3月12日(土)・13日(日)
3月12日(土)13:00/15:00
3月13日(日)13:00/15:00
■場所:金沢21世紀美術館 (Tel:076-236-6072)

 
【高知公演】
■日時:2015年3月19日(土)・20日(日)
3月19日(土)13:00/15:00
3月20日(日)13:00/15:00
■場所:高知県立美術館ホール (Tel:088–866-8118)

 
■コンセプト・演出・映像・音楽:石橋義正
■コンセプト・ダンス・サウンド・テキスト:川口ゆい
■立体視3D映像製作:寺岡昌宏・雨宮誠士(ギャラクシー・オブ・テラー)
■子心臓ユニット:安藤英由樹(大阪大学大学院情報科学研究科准教授)
■触譜:鈴木理絵子(ファセテラピー•スクール 代表)、鈴木泰博(名古屋大学 情報文化学部 准教授 )
■スーパーバイザー(心音計測、触覚デザイン):渡邊淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)
■主催・企画制作:石橋プロダクション
■共催:横浜赤レンガ倉庫1号館(横浜)/金沢21世紀美術館(金沢)/高知県立美術館(高知)
■協賛:ゼンハイザージャパン株式会社
■助成:芸術文化振興基金/the Berlin Senate Cultural Affairs Department
■機材協力:セイコーエプソン株式会社
■協力:東京ドイツ文化センター
■問い合わせ:mail@ishipro.info 080-4200-4551 (平日10:00〜18:00) www.matchatria.com 

 

アーティスト・プロフィール
●石橋義正
美術家・映画監督・舞台演出家・アートディレクター。1993年英国王立芸術⼤大学(RCA)映画科交換留学。1994年京都市立芸術大学⼤学院美術研究科(造形構想)修了。1997年に製作した映画『狂わせたいの』はストックホルム国際映画祭正式出品、第8回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞、京都映画祭奨励賞を受賞。1998年より「キュピキュピ」を主宰し、国内外で映像やインスタレーションの展覧会、ライブパフォーマンスの活動を続ける。2000年に異色のTV番組『バミリオン・プレジャー・ナイト』を製作・監督。また、2002年より製作し続けられている、出演者がオールマネキンという短編TV番組シリーズ『オー!マイキー』がベルリン映画祭に出品されるなど海外でも高い評価を得、2005年日経エンターテインメント『世界が認めた日本のヒットメーカーベスト100』にあげられる。最新監督映画『ミロクローゼ』(⼭田孝之主演)が2012年に劇場公開、多数の海外映画祭にも招聘され、モントリオール・ファンタジア映画祭で最優秀監督賞などを受賞。常に最新のテクノロジー取り⼊れた実験的な映像、計算し尽くされた空間構成、美術、音楽、衣裳、ヘアメイク、特殊メイクと細部に⾄るまで、独自の美意識溢れる斬新かつ緻密な表現手法は、唯一無二である。2011年4月より京都市立芸術⼤学美術科構想設計・准教授。
http://www.ishi-pro.com/
●川口ゆい
ダンサー・振付家。「現在の最も驚くべきダンサーの内の⼀人」(kultiversum)と呼ばれ、シーンを超えてフリーランスとして活躍中。日本ではコンテンポラリーダンスの「H・アール・カオス」や山崎広太、平⼭素子の作品に出演する傍ら、MEDIADRIVE UNIT「cell/66b」のプロジェクトに振付・ダンスで参加し、CMやミュージックビデオ、⼿塚眞や⽯橋義正監督の映像作品にも起⽤される。2005年より、ベルリンで活動。イスマエル・イヴォ、トミー・パーゾネン、ヘレナ・ヴァルトマン、「NICO AND THE NAVIGATORS」等、強い個性を持つ演出家の作品に参加する⼀方で、様々な国際的フェスティバルに⾃身の作品を発表。2006年横浜ソロxデュオで審査員賞を受賞。2010年、64本の蛍光灯を舞台装置として扱ったソロ『アンドロポラロイド』を発表し、ケルン・タンツテアター・プライズを受賞。2010年、4度の世界チャンピョンに輝くドイツを代表するブレイクダンスチーム「Flying Steps」と、オペラ演出家クリストフ・ハーゲルによるクロスオーバープロジェクト『Red Bull Flying Bach』に、唯一の女性ダンサーとしてクリエイションから参加し、モダンパートの振付を担当。作品は、エコー・クラシック特別賞を受賞し、⽇本を含む世界20カ国以上をツアー中。身体の同時代性の探求はステージ以外でも進められ、慶應義塾大学の坂倉杏介、知覚研究者の渡邊淳司らとともに「HEREing Loss」「心臓ピクニック」などのプロジェクトを企画・実行し、これまでにアルス・エレクトロニカ、21_21 Design Sightなどに招聘された他、学術論文も発表。2013年世界的なジャズピアニスト・⾼瀬アキとのデュオ・シリーズ第5弾『カデンツァ』を発表し、これまでに日本(⾼知県立美術館ホール、京都芸術センター)を含む6カ国で上演された。
http://www.mendora.com

 

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