【SPICE対談】ラジオの中の人 第一回 J-WAVE「TOKYO REAL-EYES」ナビゲーター藤田琢己×ディレクター野村大輔(後編)

インタビュー
音楽
2016.6.3

音楽と人の声を届け続けるラジオ番組を作る人たちに、放送では聞けない裏話を聞く対談企画「ラジオの中の人」。
J-WAVEで放送中の「TOKYO REAL-EYES」。今年なんと12年目に突入した番組を共に創ってきたナビゲーター・藤田琢己さんとディレクター・野村大輔さん、お二人の対談の後編をお届け。

対談の前編はこちら

J-WAVE「TOKYO REAL-EYES」 
ラジオで“ロックフェス”を合言葉に、毎週金曜24:30~27:00に藤田琢己がナビゲート。
メジャー、インディー問わず、新しい音楽を求めて全国各地から情報をリサーチ!多くのアーティストを紹介していく音楽プログラム。これからブレイクするであろうアーティストが出演する番組発のライブイベント「LIVE SUPERNOVA」は、すでに100回以上開催している。

番組を作る人:ディレクター 野村大輔さん 
伝える人:ナビゲーター 藤田琢己さん


ELLEGARDENに会うため、韓国へ

野村:ELLEGARDENの活動休止直前まで密着取材をやらせてもらったんですけど、なかなか大変で。当時のエルレは本当にストイックで、バンドは目の前のライブとそこに来るファンとの絆に全てを集中させている状態。だから”取材は予定通りに進むものではない“ということを痛感させられたというか…。なので、こっちのスケジュールを大幅に変更してバンドに追随するというスタイルを貫きました。つまりインタビューする約束をしてから現場に行くんじゃなくて、現場に行ってからインタビューできるチャンスを探っていく…、そんな感じでした。国内はもちろん、ニューヨーク、韓国まで行ったよね(笑)もちろん事前に取材できるという確約は無しで(笑)
藤田:意地の張り合いみたいになってる(笑)
野村:で、韓国まで行ってライブが終わって楽屋に行ったら「打ち上げ来る?」って言われて。そのまま打ち上げ行って飲んで、酔っ払って唐辛子食いゲームみたいなのやって、みんなで盛り上がるみたいな流れに(笑)
藤田:あったね!(笑)
野村:そしたら打ち上げも終わりになろうとしていた頃、その場の会話がちょっと真面目なモードというか、バンドについての真剣な話になってきて、「じゃ、ちょっとこれ録音(インタビュー)しようぜ」って流れになって。最終的にはすごくバンドに肉迫できた記憶に残るインタビューになったよね。で、終わったのが朝の三時とかで。ホテルもとってなかったんだよねその時。どうしようかと思ってたら「俺たち(バンド)が泊まってるホテルに空いている部屋あるよ。」って言ってくれて…。
藤田:本当にありがたい話です(笑)
野村:でも、リアライズのインタビューの基本はそこにあるというか、例えばライブ終わった直後ってやっぱり放っといて欲しい人も中にはいるだろうし、あとタイミングや状況次第で自分の気持ちを伝えたいという人もいるだろうし、そういうアーティストやバンドマンの現場にいることで分かる間合いみたいなものを徐々に知っていったというか…。それって多分普通のラジオの喋り手だったらなかなか経験できないことで、とりあえず俺機材だけは持ってるから喋ってよって。それの繰り返しですよねほぼ。だからいろんな状況でインタビューをすればするほど、その生々しい声にこちらがたきつけられたっていうのはデカイですよね。こっちもバンドやってないのにバンドマンみたいな感じになっちゃって。
藤田:ははは
野村:新しいバンドが出てきたら「お前ら全然あめえ!」みたいなね(笑)
藤田:先輩バンドみたいにね
野村:バンドやってないんだけど、なんかそういう人たちが多いから
藤田:マインド超わかる(笑)
野村:でも、それだからやっぱ慕ってくるとも思うんですよ、藤田さんに。

現場に立ち続ける稀少なメディア人・藤田琢己

藤田:やっぱり現場にいるってことですよね。で、現場にずーっと居続けてみたら意外にメディアの人が居なかったっていう(笑)いるもんだと思ってたんですよ知らないから。僕はお目当てのバンドと同じぐらいそのバンド以外もイベントライヴなら全部見るとかしてましたね。新しい発見もあるかもしれないし。僕も全部ってわけにはいかない時もあるかもしれないですけど、他の人は現場にまずいないし、好きなライブにしかこない。僕らはとにかくあたりかまわずやっぱり気になったら全部見るんで。ていうのをずっとやって現場に居ただけなんだけど、振り向いたら他に人がいなかったっていうのもあります(笑)方法論とか知らずにやってるんで。だってライブ行ったらインタビュー録れると思うじゃないですか!(笑)録りたいから行くのか、録れなかったら諦めるのか。でも俺は「お前の話聞きてえんだよって。だって好きだし超かっけーし今絶対求められると思うんで」っていう。もしかしたらそれは「引かない」っていう、ある種のジャーナリズム根性みたいなのもあるのかもしんないです。現場に居続けるっていうのが、意外に独自のやり方だったんだなぁ。って後から気付きました。
藤田:まあラジオで曲かけておしまい、でも成り立ちますからね。もちろん番組始めた当初はそのアーティストがどういうマインドかもわからなかった。でもやっぱり2回3回と現場に足を運んでるうちに、アーティスト側が「知らなかった」「知ってたけどそれほど信用してない」「こいつこういうとこ来る奴なんだ」という段階を踏んで信用してくれるっていう風に、グラデーションのように信頼度が増してくるのが目に見えてわかる。しかもロック・バンドとかって、特に人付き合いをいっぱいするタイプの子たちじゃないんで。より閉ざした感でスタートするんですよ、ファーストコンタクトは。
秤谷:しかも、よかれと思って楽屋行ったら今日は反省会モードだったとか(笑)
藤田:そうそう!ライブ終わりあるあるですよ(笑)なんかそれも含めてですけど、現場で会うってことが自分たちが思ったよりもアーティストとの距離を縮められるんだなと。それも途中から気づくんですけど。それもあって僕はとにかくライブを観てる。

──それは、琢己さんの後に続く喋り手が現れないわけですよね。

藤田:でも俺から言わせれば、誰でもできるんですよ(笑)僕自身は音楽的な才能一切ないし、楽譜も読めなければ音楽的な練習を積んだこともないし、ぱっと聴いた時に各パートが分離して聞こえるわけでもないし、音楽業界にいたわけでもないですからね。ただね、いるんですよ(現場に)。いまだによくわからないことはいっぱいあるんですけど、でもそれもみんな理解してくれてる。「琢己さんにはそれを言って欲しいと思ってないっす。こちとら専門家なんで、琢己さんはリスナーのひとりとして普通に聞いてくれての意見の方が大事です。」っていってくれるんですよね。フラットに観てどう思ったか。しかも僕らがそのバンドをバンドとしてずっと観てるんで、あの時よりこうなったねとかその違いくらいはちょっとわかるようにはなったんで。どのコンディションがどれだけいいとかはわかんないですけど。そうやって現場に立ち続けることで見えてきたことっていうのが、今いちばん番組にフィードバックされてる。あとはアーティストとの関係性だと思います。そのアーティストを何度も観てる中での変化とかを踏まえて、今のタイミングで言うべきこととか今紹介するべき部分がわかる。そのノウハウが全部現場に行き続けないと身につかない。
野村:逆に言うと、現場でそこをおもしろがってあげれるかってとこもある。「今日の取材何時でしたっけ」みたいに業務としての取材にしてしまうんじゃなくて、それをおもしろがれるようになったらいろんな良いものが録れるようになると思う。録れたら、じゃあどう出そうかとか考えたりという風になっていく。だけど大抵やることが大体決まってて、それを好きに出せてる番組がものすごい少ないっていうのはあると思いますよね。リアライズはそういう意味で何も決まってないぶん、どうしたら面白くなるかを考えなきゃいけない。さっきの後継者の話も、まずそこを面白がれる人がいるかっていうことだと俺は思ってて。ラジオごっこじゃなくて、取材とか楽屋とか行って「超面白いっすね、これヤバイっすね」って面白がれる。音を録る仕事は現場で覚えればいい。
藤田:なるほどね。
野村:そこがないと、音声メディアなんて絶対おもしろくないですよ。そう思うんですよね。
藤田:だから自分たちがコンテンツとして何を出そうかっていうことで、何かに凝り固まったり何かの内側に縮こまっているとたぶん音声メディアって意味では面白みがなくなっちゃいますよね。アーティストがいつも言ってるようなことだったら本人のブログの方がもっと熱量があったりとか、速さを求めるならツイッターの方が速い。それよりもラジオで聴いた時の面白みみたいな部分てのは、僕らは現場で培ってきてる絶対的なものがある。同じ内容を俺がなんかのホームページに書いたり、アーティストが自分の曲に込めた思いを自分でホームページに書けばいいって話ではなくて、それがラジオの電波に乗っかって、ああやって聞こえてくることを想定してすべてを取り仕切っているので、そこの醍醐味というかね。完成した時の青写真を考えた上で質問をしていく時の方向性を考えたりしてるから、ドキュメンタリーなんだけどある意味で演出してるというか、聴いてみてすごくグッと来る部分て言うのは喋り手が勝手にしゃべるわけでも、アーティストが勝手にしゃべるわけでも、実はないんですよ。やっぱりラジオでこの番組であの人がこの曲について語るのがいちばん刺さった。声のトーンもそうだし、何を聴くかもそうだし。それをどの時間帯にどういう流れで組んでくかっていうのの、(野村さんは)司令塔であり、僕はフォワードなりだと思うんですけど。そうすると最終的にゴールに立ってるリスナーが「迫り方がやっぱ違う」って言ってくれたりする。ラジオがそれに特化してることを知ってるから自然とやってることだと思う。紙で読んだ方が感動したって言われたらすっごい嫌だもんね(笑)
嘉陽田:いちばん刺さった、って言われるの、嬉しいですよね。
 

12年番組を作ってきた名コンビだからできること

──いい意味で、すごくナマモノというか、人間くさいことをやってるんですね。

藤田:それはあるんじゃないんですか。他の番組に比べて。
嘉陽田:J-WAVEっぽくない番組ですよね。
藤田:ぽくないのは、未だに多分ぽくないのかもしれない。
野村:でも超嬉しいっすよ。J-WAVEっぽくないって言われるの醍醐味ですよ(笑)
藤田:相当汗かいてきたんで僕らは。それが逆に今旨味になってる。フィードバックも来るんですよそうやって。その呼吸感を(野村さんが)アイディア出ししてくれたりとか、インタビューなら録れたものをどう料理するか。繰り返しになっちゃうんですけど。
野村:たとえば今誰かのドキュメントなり密着なりで一時間の番組を作って下さいって言われたら、台本なくても出来ますよ多分。じゃあ、誰々に会って最後はここねっていう落とし所だけ決めて。
藤田:そうそう!それはねこの2人じゃないと多分できないんですよ。
野村:足りないことはなんとなく仕向けたら喋ってくれるし、録れた素材があるなら次こうしたいとか。
藤田:それは野村さんと藤田しか無理だな(笑)
野村:だから「今日台本ないんですか?」とかもないし。用意するときもあるけど、それぐらいずっと藤田琢己がやってることや観てることをこっちは追随して録ってきてるので。さらに聴いてる人に伝えるにはこういうこともあったらいいだろうってアイディアを出して。なんとなく今日やりきったねってとこまで録れたらそれで編集したら多分番組になるし。でもそれが毎週やってるTOKYO REAL-EYESって番組だから。
藤田:ああ、それ今一番いい表現聞いたな。例えばリスナーに「このインタビューが良かった」みたいなことを伝えるのに、恵比寿駅からここインタビュールームに来るまでに(野村さんと)口頭で打合せて、ヨーイドンで録ったものを編集して放送に乗せられる自信はある。
野村:いや全然ありますよ。
藤田:そればっかりだもんねうちらね。しかもノープラン、ノー台本。その瞬間に僕は野村構成みたいなものが頭に入ってるんで、ここでこうやってこの部分をこうしゃべってるのを、この人にこう調理してもらってという風に想像できる。
秤谷:二人してアウトプットするときの同じ画が見えてるんでしょうね。
藤田:だと思います。そこを更に超えるような言葉を引き出したいと思いますし、もちろんそれを求められてるので。これたぶん他の人にはできないです。でも僕たちはきっと毎日やってと言われてもできるかもしれないです。

ラジオだからこそ、届く声

──お二人のお話を伺っていると、ラジオって思った以上に面白いのかもと、もっと信頼して身を預けていいのかもって思いました。

藤田:ラジオ楽しいっすよ。ラジオの聴き応え感って、やっぱハマんないとわかんないのかなって思うときはありますね。
野村:ほんとの意味はね。
藤田:うまく出来てるんですね。例えばJ-WAVEの昼間の番組で、岡田マリアさんが女子のコスメについて語る5分くらいのコーナーがあるんですよ。今日のテーマが「日焼け対策」だったんですけど、へえ~!と思って聞いてました(笑)7cm以上のツバが長めの帽子だと、うなじまでカバーできるとか色々な情報がすっごいまとまってるんですよね。全然検索する必要ないじゃんって。自分のタイミングで検索してヒットするネットの良さっていうのもあるんですけど。
野村:ラジオはきっかけ作りっていう感じはすごいありますよね。あの時岡田マリアさんが言ってた日焼け対策の話を今日の夜の会話まで引っ張ってるわけだし(笑)たった5分間の情報がものすごい吸い込まれ方をしてるわけですよ。今日聴いたナントカって曲が頭の中を一日中まわってるとかね。ラジオでたまたま一瞬流れた、もしかしたらCMソングかもしれないけど気になってしょうがないとか。
藤田:そういうのあるよね。
野村:それは何か一つでも役立って欲しいとか、きっかけになって欲しいとかそういうところなんだと思う。もちろん番組の頭から最後の情報まで全部届けたいって思いでやってるけど、伝わってるのって意外と全然違うところだったりとかすることもある。
リアライズって今時の音楽をバンバンかけてるのに、たまに50歳くらいのおじさんからメールが来たりすることもあって。「リアライズを聴いて、私も押し入れにあったギターを引っ張り出してきております」とかいって来るんですよ。
藤田:あったねえ、それ(笑)
野村:そこに刺さってるっていうか。言いたくなっちゃうんでしょうね。「ギター出してきたよ君たちィ~!」って。(笑)
藤田:番組のADを辞めてミュージシャンになった奴もいるしね。刺さる奴にすんごい刺さってるっていう部分はあるのかもしれないですよね。

野村:でもこういう風に、番組を作ってる人同士でちゃんと話すような場所がないとダメだと思ってて。全然刺激になるし、こいつこんなこと考えてたんだってことがわかったり。それは帰りの飲み屋で終わることもあるけど、一回そういう話をしないとなんか刺激になんないんじゃないかなって。そういう場って絶対あったほうがいいなあと思ってて。
藤田:内側の風通しを良くするっていうのは絶対あるよね。
野村:でもリアライズとかやってると、現場の帰りに飲み屋行った時とか、最後だいたいこういう会話になってる。同じメンバーで同じ話をして。(笑)
藤田:他のメンバーと他の話をしても良いはずなんだよ俺たち(笑)風通し良くなったり広がったりするのはね、それはもう多分同じことを続けてても一緒だと思いますけどね。(お互いを)わかってくればわかってくるほど、外との距離が出てくるので。でも僕ら新しいアーティストとばっかりやりとりしてるじゃないですか。常に新しい情報と新しい環境を求めてきてる人たちとやりとりをしてるんで、日頃やってることに対しての行き詰まり感は全然無いです。またこんなの出てきたけどどうする?みたいになる。
野村:知らないものに出会わなきゃいけないっていう気負いもあるし。今日も番組の会議でトリプルファイヤーの話になって。資料によるとこういう奴ららしいけど、よくわかんないんだったら呼べばいいじゃん!って(笑)
藤田:そういう会話で一番最初に話題にのぼったのはBAWDIESでしたね。まだマッシュルームカットの時代の。

ビートルズのコピーバンドのおじさんだと思ってごめんなさい!番組ゲストにBAWDIESが登場

野村:ヴィンテージのギターでコピーバンドやってるおじさんバンドでもこういうのいるよねって。スーツきてマッシュルームカットにしてるバンド。でもそういう人たちが本当にロック・バンドで食って行きたいと思ってるかどうかなんてわかんないわけなんで。
藤田:会社が休みの時にコピーバンドやって、スタジオ入ってちょっと六本木のあそこでショウやって最高だなビートルズ!って盛り上がってんじゃないの?って言ったら「このバンド若いんですよ。23,4歳で」と教えてもらって。で、見たらイケメンじゃんマッシュルームだけどみんな。会議で盛り上がって、これは古いか、新しいか、得体が知れないけど、そう言うんだったらよく知らないけど呼んでみようかって。そしたらブレイクしちゃった(笑)
野村:でもROYくんの黒人の声になりたいから毎朝歌い込んで声がガラガラになるまで潰して、オリジナルをいつかやりたいからコピーしまくったりっていうエピソードは、直接話して初めてわかることだから。でもフタ開けてみたら実は単なるハイスタ好きの若者。
藤田:だからベースボーカルなんだっつってね。
野村:そうそう。ハイスタのコピーやろうぜって言って同級生とタワーレコードふらふらしてたら、ソニックスっていう昔のソウルが流れてきて「やべーじゃん、これだー!」ってやりだしたっていうのもそこで初めて知って。なんか普通のバンドキッズじゃ、こいつらって(笑)
藤田:趣味のおっさんだと思っててすいませんでした!ってね(笑)エピソードはいっぱいあるよね。例えば、ある日BAWDIESに会いにライブを観に行ったら、退廃的なライブをしている革ジャンロック系のロックンロール・バンドが出てたんですよ。それが毛皮のマリーズだったんですよ。こいつら絶対売れねえべつって(笑)知っての通り売れちゃったんですけど。

──出会いはすべて現場にあるんですね。

藤田:そうです、それをずっと続けてきましたね。もちろんバンドに何度も会ったりしてるうちに、芋づる式にいろんな人達が会いに来てくれるようになったっていうのはありますね。基本的にライブ見ればどんなバンドかわかるようになったし、ネットで話題になってたけどちょっとダメでした~とかももちろんあるし。昔と違ってもっともっと僕らも研ぎ澄まして色んな物を聞いてるので、取捨選択のスタイルは随分変わりましたけど。でもいまだにそういう議論になるんです。「どうなのこれ」「わかんない、呼ぼう!」(笑)会わないとわかんねえべ、話聞いてみようよと。そこは否定したくないですよね。
嘉陽田:いい番組だなぁ。
藤田:面白いですよ、楽しいです。逆に後輩というかリアライズに関わってるADとかが、これはちょっと僕らの問題なんですけど僕らふたりがワア~とかやってることに面白そうだなあって入ってきてくれたらって思いますけど。そこをケアするまでは行けてないかもしれない。
野村:うーん、でもケアする前に自分たちが夢中になってないと番組潰れちゃうし。この番組をやるためのノウハウを教えることはできないし、そもそも何のノウハウもないし。かといって同じことやってもできないわけだし。だったら「藤田さんこんなクソみたいなバンドこんな同じようなやり方でやって大丈夫すか?」とか言ってきたり「事務所から放送やりましょうよ!」みたいなことを提案してきてくれる人のほうがいいのかもしんないけど。
藤田:特殊だよオレたち。駄目だ!(笑)ルーティーンにできないんだよな。
野村:本当の意味でもっとなんでもやりたいとは思いますよ。だって普通はCM出してやれることやってれば、基本的に番組は成立するところを、一個の番組だけでこんなに話せることがあるぐらいの濃さでやってるわけだから。
藤田:(普通にやってても)同じお給料もらえますよ(笑)
嘉陽田:そういうことなんですよ、本当に!(笑)
野村:なんかね、通り一遍に“現場こんなに楽しいからこっちの世界においでよ”って誰にでも勧められるわけではないけど、騙されたと思って入ってみたら面白いかもよ?とは思いますよね。

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