楠本桃子のゲームコラムvol.5 今さら聞けないシリーズゲームの魅力"アトリエ"シリーズ<その1>

コラム
アニメ/ゲーム
2016.7.16
 ※画像はゲームアーカイブス製品紹介サイトより引用

※画像はゲームアーカイブス製品紹介サイトより引用

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【今さら聞けないシリーズゲームの魅力"アトリエ"シリーズ】

今回のコラムでは、"シリーズゲーム"の魅力を伝えていきたいと思います。

FFシリーズ、ドラクエシリーズ、ポケモンシリーズなどなど、たくさんのシリーズ物ゲームが発売されている昨今。「聞いたことはあるけれど、プレイしたことはない」、「気になっているけれど、1作目からやっていく時間がない!」という方も多いはず。そんな方に、今からでも楽しめるシリーズゲームを紹介します。

今回紹介するシリーズは、"アトリエ"シリーズ!多くの作品が発売されているシリーズのため、3週に渡って紹介予定です。
アトリエシリーズの歴史は長く、来年でなんと20周年!記念すべき20周年を迎える前に、今までの作品をおさらいしましょう。9月には新作が発売予定なので、発売前にまったりと過去作で予習をしてみませんか?

シリーズ1作目である『マリーのアトリエ〜ザールブルグの錬金術士〜』は、1997年に発売されました。現在は18作目として、『フィリスのアトリエ ~不思議な旅の錬金術士~』が2016年9月29日に発売予定です。
※外伝的な立ち位置であるアトリエ作品もいくつか存在しますが、今回の紹介では割愛させていただきます。
 

【アトリエシリーズの魅力】

アトリエシリーズの醍醐味であり、ベースとなっているシステムとして"調合"というものがあります。調合は、全く違う別のアイテム同士を掛け合わせて、新しいアイテムを作ることができるシステム。材料を自らの足で冒険して調達し、それをもとに新しいアイテムを作り、作ったアイテムを使用して更なる冒険をする……。そうしてストーリーを進めていくのですが、この調合システムにハマるプレイヤーが続出! この調合は、アトリエシリーズ全作を通してキーとなるシステムであり、どの作品でも楽しむことができます。

調合で出来上がったアイテムは、酒場での"依頼"に応えて報酬をゲットしたり、強大なモンスターを倒すためにも使用します。どのアイテムを何に使用するか迷うのもまた一興。もちろん、アイテム図鑑もばっちりと用意されています。収集マニアなアナタにも是非。

シリーズの主人公達は、錬金術という力の使い手。初めは皆錬金術の初心者。調合を繰り返し、錬金術の腕を磨いていきます。
主人公達はもちろん、物語の中で出会う様々なキャラクター達も本作の大きな魅力のひとつです。アトリエシリーズは、ザールブルグシリーズ、グラムナートシリーズ、といったように、舞台によりさらに詳細なシリーズに分かれています。各シリーズにより毛色もシステムも大きく変化するので、新作が発表されるたびに新しい要素を見つけることができます。アトリエシリーズは自由度の高い作品が多く、調合を極める、強大な敵を倒す、仲間との友好度を上げてイベントを楽しむ、といったように、プレイヤー一人一人に合った楽しみ方と目標設定ができます。
 

【たくさんありすぎてどこからプレイしていいのかわからない……というアナタへ!】

現在までに本編として17作が発売されているアトリエシリーズ。
シリーズ間で様々なつながりはありますが、全て独立して楽しめる作りになっているため、基本的にどの作品からプレイしてもOK!2~3作単位で細かなシリーズ分けがされているので、各シリーズの1作目をプレイしてみて、自分に合ったシリーズから楽しむ、というスタイルが一番わかりやすいかもしれません。登場人物や基本的なシステムは細かいシリーズごとのベースがあるため、一つの指標となるはずです。

では、各シリーズの紹介を行っていきたいと思います!
 

【ザールブルグの錬金術士シリーズ】

※画像はゲームアーカイブス製品紹介サイトより引用

※画像はゲームアーカイブス製品紹介サイトより引用

 

"ザールブルグ"という都市が舞台のザールブルグシリーズ。ザールブルグには錬金術アカデミーがあり、アカデミーを中心としたストーリーが進んでいきます。シンプルながら奥深い調合の基本が楽しみたいならこのシリーズ。各作品、ゲーム内での日数制限があるため、最大効率を探し出して最強錬金術師を目指したい!という方にオススメ。

時間をやりくりしてベストエンディングにたどり着けた時のアドレナリン放出量は最大級!ザールブルグシリーズは全てマルチエンディングとなっているため、何回でも楽しむことができます。1週に時間制限があり短めのため、サクッとプレイができちゃいます。
忙しい方でもプレイしやすいシリーズです。アトリエシリーズの基盤は、ザールブルグ三作品でもう完成されているため、今プレイをしても古臭さなどは感じません。

マリーのアトリエ』では、落ちこぼれの学生マリーを卒業させるために奮闘。アトリエシリーズの基礎である調合・採取・冒険・仲間を学ぶための入門編。入門編と言えども、その完成度は熱中プレイもの!

エリーのアトリエ』は、マリーに憧れてアカデミーに入学した女の子の物語。憧れのマリーを目指して、アカデミーで勉強の日々。
アカデミーでは学校らしく、定期試験も行われます。"ブレンド調合"や"オリジナル調合"を駆使して、最強アイテムを作り出しましょう!個人的にアイゼルというキャラクターが大のお気に入り。

リリーのアトリエ』は、マリーとエリーの前日譚であり、全作までの舞台であったアカデミーを建設するまでのお話です。どんなアカデミーを作成するかはプレイヤーの方に委ねられます。ザールブルグではお馴染みなキャラクター達の過去の姿を見ることもできます。調合システムはさらに進化し、元々あるアイテムから変異アイテムを作成できるラフ調合が仲間入り。自分でアイテムの組み合わせを予測して新規アイテムを作成するラフ調合は、ザールブルグシリーズの調合でもピカイチの面白さです。
 

【グラムナートの錬金術士シリーズ】

 

シリーズ第2部の舞台は"グラムナート"地方。様々な個性を持った都市が集まる王国です。

グラムナートシリーズから、アイテムに"品質"と"劣化"という概念が追加されました。全てのアイテムに"新鮮"、"腐りかけ"、"高級品"、"粗悪品"というようにそのアイテムの品質が設定されるようになっています。長い間生ものを放置していたら腐ったり、アイスクリームをずっと持っていたらどろどろに溶けてしまったり……。

現実世界と同じように、ゲーム内アイテムの品質管理にも気を配ることが必要になっています。この品質管理が厄介と思いきや、そんなことは全くなく、むしろゲームバランスにおける程よいスパイスとなっています。大事にしていたレアアイテムが劣化しすぎて"壊れたアイテム"になってしまった時の悔しさはなかなかのものですが……。もちろん、現代の冷蔵庫に匹敵する品質劣化防止施設も存在!過度に神経質にならなくても救済処置がきちんと用意されているので遊びやすくなっています。

また、グラムナートシリーズからは採取方法も一新。従来はマップ移動がない、テキストのみの採取だったのですが、今シリーズからはマップ探索型により冒険感が出る採取となりました。どのアイテムを採取するのかをユーザーが選択できるようになったことから、長時間採取地に潜ったままということもしばしば……。

調合ももちろん大進化!品質システムを駆使し高品質な強力アイテムを作成することが、当時の大多数ユーザーの目標となりました。

ユーディーのアトリエ』は、調合中の手違いで未来に飛ばされてしまった女の子の物語。未来の世界で、過去に戻る方法を探します。本作には、ザールブルクシリーズとは大きく異なった点があります。
それは、ゲーム内の日数制限が無くなったこと。今までは決められた期限の中で目標を達成する、というプレイスタイルでしたが、
本作では自分の気が済む限り、好きなだけ遊べるというプレイスタイルに変化しました。ライトなプレイより手応えのあるやり込みプレイが好き!というユーザーの方にオススメな作品です。また、自分のアトリエを置く拠点を好きな都市から選択できる、という新鮮なシステムも存在。私も気分によってアトリエを変え、のんびりと各都市を楽しみながら遊んでいました。

ヴィオラートのアトリエ』は、『ユーディーのアトリエ』をベースに、更に新規システムを加えた作品。生まれ故郷である"カロッテ村"の活性化のために、錬金術のお店を開き尽力する女の子が主人公です。本作はなんと、錬金術のお店を自分で経営することができちゃいます。お店に作成したアイテムや素材アイテムを並べ、お客様に売り、お客様を増やし、村の発展を目指します。以前紹介した『☆だんじょん商店会』が好きな方にオススメ!「錬金術」、「お店経営」、「街発展」というワードに惹かれたアナタは、絶対にプレイするべき作品です。本作は日数制限の概念が復活しています。
 

【まだまだ紹介し尽くせないアトリエシリーズのアレコレ】

今回は『ザールブルグシリーズ』と『グラムナートシリーズ』の2つを紹介しました。
他にも『イリスシリーズ』、『マナケミアシリーズ』、『アーランドシリーズ』、『黄昏の世界シリーズ』、『不思議シリーズ』と、たくさんのシリーズが発売されています。アトリエへの愛が止まらず、長くなってしまったため、他シリーズはまた次回紹介いたします。可愛いキャラクターとは裏腹に、やり込みがいのあるゲームデザインは、一度触れたらやみつきになっちゃうこと間違いなし! まだまだ愛を語りつくせません!

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