芸術と科学の“魔術的な魅力”を感じる 『神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展』が開催
ジュゼッペ・アルチンボルド 《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》 1591年、油彩・板、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
『神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展』が、2018年1月6日(土)~3月11日(日)にかけてBunkamura ザ・ミュージアムにて開催される。
ハプスブルク家のルドルフ2世(1552-1612)は、プラハに宮廷を構えた神聖ローマ帝国皇帝。稀代の収集家として、また芸術の庇護者として知られている。彼の宮廷には世界各地から優れた人物たちが集結し、芸術作品や科学機器、新たに発見された珍奇な自然物などが集められ、文字通り「驚異の部屋」と呼ぶべき膨大なコレクションが形成された。それは、当時のヨーロッパの芸術文化の一大拠点ともなっていった。
ハンス・フォン・アーヘン作のコピー 《ハプスブルク家、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の肖像》 1600年前後、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
作者不詳 《バベルの塔》 1575-99年頃、油彩・キャンヴァス、コルトレイク市美術館、ベルギー Loaned from the City Museums, Kortrijk (Belgium)
ルーラント・サーフェリー 《動物に音楽を奏でるオルフェウス》 1625年、油彩・キャンヴァス、プラハ国立美術館、チェコ共和国 The National Gallery in Prague
ルーラント・サーフェリー 《2頭の馬と馬丁たち》 1628年、油彩・板、コレクトレイク市美術館、ベルギー Loaned from the City Museums, Kortrijk (Belgium)
本展は、ジュゼッペ・アルチンボルドを始め、ルドルフ2世が愛好した芸術家を中心に120点余りの作品を紹介する。版画を含む絵画作品約80点と当時のコレクターズアイテムであった工芸品や天文道具約20数点、天文学や錬金術に関する貴重な資料などを展示。さらにはイッカクの牙、鉱物などの自然物(ナトゥラリア)も併せて紹介する。占星術や錬金術にも強い関心を示した皇帝の、魔術的な魅力に満ちた芸術と科学の世界へと誘われる展覧会となるだろう。気になる方はぜひ足を運んでみては。なお本展は、福岡、滋賀にも巡回予定とのこと。
ヤン・ブリューゲル(父) 《陶製の花瓶に生けられた小さな花束》 1607年頃、油彩・板、ウィーン美術史美術館 ©KHM-Museumsverband
ハンス・フォン・アーヘン 《パリスの審判》 1588年、油彩・キャンヴァス、シャルトリューズ美術館、ドゥエ ©Douai, Musée de la Chartreuse
会 期: 2018年1月6日(土)~3月11日(日)
休館日:1月16日(火)、2月13日(火)
開館時間: 10時~18時、毎週金・土曜日は21時まで *入館は各閉館の30分前まで
会 場: Bunkamura ザ・ミュージアム
入 館 料: 一般=1,600円(1,400円)、大学・高校生=1,000円(800円)、中学・小学生=700円(500円)
( )内は前売・20名様以上の団体料金
HP: http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/18_rudolf.html
巡回:
福岡会場) 福岡市博物館:2017年11月3日(金・祝)~12月24日(日)
滋賀会場) 佐川美術館:2018年3月21日(水・祝)~5月27日(日)