朝夏まなと&神田沙也加「じっとしていられない」「ミュージカルっていいな」~ミュージカル『マイ・フェア・レディ』初日前会見

レポート
舞台
2018.9.15
(左から)神田沙也加、朝夏まなと

(左から)神田沙也加、朝夏まなと

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2018年9月16日(日)より、東京・東急シアターオーブにてミュージカル『マイ・フェア・レディ』が開幕する。初日前日となる15日。同劇場に初日前会見が行われ、イライザ役の朝夏まなと神田沙也加、ヒギンズ教授役の寺脇康文別所哲也が今の心境を語った。

本作は、ジョージ・バーナード・ショウの戯曲「ピグマリオン」が原作。1956年にNYにて初演され、戦後のブロードウェイを代表する傑作と呼ばれた。その後、1964年にはオードリー・ヘップバーン主演で映画化もされている。日本では映画公開前の1963年に初演、英ロンドンの下町に住む花売り娘・イライザが、ヒギンズ教授の教育により社交界の華として生まれ変わる様が描かれる。翻訳・訳詞・演出を務めるのは2013年、2016年に続き、音楽劇での評価の高いG2が務める。

朝夏まなと

朝夏まなと

初日を前にした心境を聴かれると、朝夏は「いよいよ始まるんだな、という気持ちでドキドキワクワク。劇中歌にもあるんですが『じっとしていられない』という感じです」と笑顔で語る。朝夏は宝塚歌劇団宙組のトップスターとして活躍の後、2017年に退団。本作は退団後初ミュージカルとなる。イライザという女性を演じるにあたり「前半から後半にかけて外見の変化ももちろんですがイライザの心の変化をはっきりお客様に伝えていけたら」と胸の内を明かした。

神田沙也加

神田沙也加

神田は「稽古があっという間だった気がしますが、早く皆さまに観ていただきたいという気持ちです」とやる気十分。「まずは(朝夏・寺脇チームが)先に初日ということで、全力でエールを送って、またそれを自分の糧にして背負って、2日目を頑張りたいです」と意気込みを見せた。神田にとって本作への出演は悲願とのことで「毎日がとても楽しく、ミュージカルナンバーを歌わせてもらえるのが本当に嬉しかったです、衣裳に着替えるのも嬉しかった。役を得たことがゴールではなく、イライザってこんな気持ちで動いていたんだという発見もいっぱいあって、芝居の面白さやこのシアターオーブの舞台に立って、原点に立ち返り『ミュージカルっていいなあ』とすごく思いました。すごく幸せな体験をさせていただいてます」と終始笑顔だった。

寺脇康文

寺脇康文

今回で3度目のヒギンズ教授役となる寺脇は「稽古ではいくら我々が頑張っても、60~70%くらいの出来なんです。本番でお客様から栄養分をいただいて、どんな“花”が咲くのかと楽しみです。今回は二つの違った色の花なので、その花を大切に見守りたいです」とコメント。このメンバーでは唯一の経験者だが「自分の(過去の)芝居をなぞってしまい、新鮮味がなくなるのが怖いこと。台詞に血を通わせたいということで新鮮な想いを取り戻したいと思いました。G2さんのご配慮で前回、前々回よりも大人っぽいヒギンズ像に作り替えようとし、苦労はしましたがなんとかたどり着けたと思います。あと、ヒギンズの明るく陽気で純粋な部分はなくさないようにしました」と役作りの工夫に触れた。

別所哲也

別所哲也

別所は「歴史あるこの作品には重みと素晴らしさがあります。劇場の空気を吸いながら、お客様に育てていただきながら、これまでやってきたことをすべてお客様に届けていきたい」と意気込んだ。また別所は「ヒギンズは言語学者ですが、イライザと出会って言葉の向こう側にあるものやそれに対する想いを教えてもらう。そんなところが見どころ。諸先輩が演じて受け継いできたヒギンズという役に情熱を持ってチャーミングに挑みたい」と自身のこだわりを述べた。

今回はチームを固定し、朝夏&寺脇チームと神田&別所チームでの上演となる。お互いのチームの魅力について別所が「同じ『マイ・フェア・レディ』なんですが、鳥類と魚類くらい違う」と独特の表現で語ると、他メンバーが「そうかも!」と笑い出す一幕も。

(左から)別所哲也、神田沙也加、朝夏まなと、寺脇康文

(左から)別所哲也、神田沙也加、朝夏まなと、寺脇康文

最後に朝夏は「シアターオーブという素敵な劇場で、セットもお衣裳もオーケストラも、そして素晴らしい共演者の皆様と一緒に、イライザとしてここに生きられることを幸せに思います。まずは明日の初日をしっかり開けて、二人(神田&別所)にお渡しできるよう頑張ります」、そして神田は「舞台の出演が決まってから今日まで、感じたことのない感覚をたくさん味あわせていただき、いち人間として宝物をいただきました。共演者、スタッフの皆さんによってイライザに変身させていただけていると感じています。舞台の真ん中に立つということは本当に大きなことだと改めて思いました。喜びを持ってステージに立ちたいと思います」と本作を楽しみにしている観客に向けてメッセージを送っていた。

取材・文・撮影=こむらさき

公演情報

ミュージカル『マイ・フェア・レディ』
 
■脚本/作詞:アラン・ジェイ・ラーナー
■音楽:フレデリック・ロウ
■翻訳/訳詞/演出:G2
■製作:東宝

 
■出演:
イライザ:朝夏まなと / 神田沙也加(Wキャスト)
ヒギンズ教授:寺脇康文 / 別所哲也(Wキャスト)
ピッカリング大佐:相島一之
ドゥーリトル:今井清隆
フレディ:平方元基
ピアス夫人:春風ひとみ
アインスフォードヒル夫人:伊東弘美
ヒギンズの母:前田美波里
 
■公式サイト:http://www.tohostage.com/myfairlady/
 
《東京公演》
2018年9月16日(日)~30日(日)
東急シアターオーブ
 
《福岡公演》
2018年10月6日(土)、7日(日)
久留米シティプラザ ザ・グランドホール

 
《広島公演》
2018年10月10日(水)、11日(木)
上野学園ホール

 
《大阪公演》
2018年10月19(金)〜21日(日)
梅田芸術劇場メインホール

 
《愛知公演》
2018年10月24日(水)、25日(木)
日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
 
《大分公演》
2018年10月31日(水)、11月1日(木)
iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ
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