マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ) パルティトゥーラ・プロジェクト in 彩の国〜若き俊英グーアンを迎えて

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クラシック
2015.11.3

研ぎ澄まされた感受性を求めて

 ピアニストのマリア・ジョアン・ピリスが、その活動の主軸に「教育」を据えるようになって久しい。音楽芸術のあり方を人の生活や社会との対話、他者との分かち合いを基軸に捉え直し、競争社会の理念とは別のアプローチで若き音楽家たちの育成に力を注ぐ。「パルティトゥーラ・プロジェクト」は、ピリスが2014年からベルギーのエリザベート王妃音楽院で開始したプロ養成プロジェクト。その一環である各国でのリサイタルが、いよいよ日本でも行われる。

 彩の国さいたま芸術劇場にピリスと共に登場するのは、第1期生に選ばれた7名のうちの1人、ナタナエル・グーアンだ。連弾曲の最高峰とされるシューベルトの「人生の嵐」と「幻想曲」をプログラムの最初と最後に配置。間にベートーヴェンのソナタから第31番をピリスが、第21番「ヴァルトシュタイン」をグーアンが独奏する。彼らとの音楽の「分かち合い」を、インタラクティブに楽しみたい。

文:飯田有抄
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年11月号から)

公演情報
マリア・ジョアン・ピリス(ピアノ)  パルティトゥーラ・プロジェクト in 彩の国〜若き俊英グーアンを迎えて

■日時:11/15(日)15:00
■期間:●●
■会場:彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
■出演:マリア・ジョアン・ピリス、ナタナエル・グーアン(ピアノ)
■曲目:
シューベルト:4手のためのアレグロ イ短調 D 947 「人生の嵐」(1台4手) 
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 作品110 (ピリス演奏) 
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 作品53 「ヴァルトシュタイン」(グーアン演奏) 
シューベルト:幻想曲 ヘ短調 D 940 (1台4手)
■問合せ:彩の国さいたま芸術劇場0570-064-939
■公式サイト:http://www.saf.or.jp/arthall

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