『ムーミン展』が六本木・森アーツセンターギャラリーで開催　トーべ・ヤンソンの原画や貴重なコレクションを紹介

『ムーミン展 THE ART AND THE STORY』が、2019年4月9日（火）〜6月16日（日）まで森アーツセンターギャラリー（東京・六本木）で開催される。

フィンランドの芸術家トーべ・ヤンソンが生み出した「ムーミン」シリーズは、小説、絵本、新聞連載コミック、アニメなど、さまざまなかたちで表現され、フィンランドのみならず世界中で親しまれている。本展では、その多彩なアートと奥深い物語の魅力を、約500点の展示品で紹介する。

ムーミンの小説、絵本から代表的なシーンを原画で紹介。また、イースターカード、アドベントカレンダーの原画、銀行の広告など、小説や絵本では見たことがないムーミンとその仲間たちの多彩な表情にも出会うことができる。

世界でただひとつの「ムーミン美術館」からやってくる！

トーベ・ヤンソン≪イースターカード原画≫　1940年頃　グワッシュ・インク・紙　ムーミンキャラクターズ社 (C)Moomin Characters TM

フィンランド・タンペレ市にある「ムーミン美術館」は、2017年に装いをあらたにリニューアルオープンした。世界で唯一のムーミンの美術館では、約2000点もの作品を所蔵している。本展では、同美術館からムーミン小説の原画やスケッチのほか、トーベがムーミン小説を手がける前に描いていたスウェーデン語系の政治風刺雑誌『GARM』の挿絵など、よりすぐりの作品がやってくる。

ムーミンの小説、絵本から代表的なシーンを原画で紹介

トーベ・ヤンソン≪「ムーミン谷の彗星」挿絵≫1946年　インク・紙　ムーミン美術館 (C)Moomin Characters TM

ムーミンの小説は『小さなトロールと大きな洪水』『ムーミン谷の彗星』『たのしいムーミン一家』『ムーミンパパの思い出』『ムーミン谷の夏まつり』『ムーミン谷の冬』『ムーミン谷の仲間たち』『ムーミンパパ海へいく』『ムーミン谷の十一月』と9つ出版されている。

本展では、9つすべての小説と絵本『ムーミン谷へのふしぎな旅』の原画やスケッチを紹介する。

ムーミンキャラクターズ社所蔵の貴重なコレクションも展示

トーベ・ヤンソン≪「フォーレニングス銀行」広告≫1956年　印刷　ムーミンキャラクターズ社 (C)Moomin Characters TM

“まぼろしのムーミン人形”ともいわれるアトリエ・ファウニのムーミンフィギュアやイースターカード、アドベントカレンダーの原画、銀行や新聞の広告なども。トーベ・ヤンソンが最後まで手元に残しておいた作品を含むムーミンキャラクターズ社保有の貴重なコレクションも並ぶ。小説や絵本では見たことがないムーミンとそのなかまたちの多彩な表情にも出会うことができる。

日本とフィンランドの記念のコーナーも

2019年はフィンランドと日本の外交関係樹立100周年。トーベは来日も果たしている。トーベが愛した日本を、写真資料やスケッチで紹介するほか、浮世絵とムーミンを並べて展示する。なお、浮世絵は保存上の理由から会期・会場によって復刻版浮世絵などを展示する場合がある。

トーベ・ヤンソン≪「ムーミン谷の夏まつり」挿絵≫1954年　インク・紙　ムーミン美術館 (C)Moomin Characters TM

トーベ・ヤンソン≪スナフキン≫制作年不詳　インク・紙　ムーミンキャラクターズ社 (C)Moomin Characters TM