『ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち』 “女性”をテーマに名作の数々を一挙公開
《一角獣》 1885年頃 油彩/カンヴァス 115×90cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
『ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち』が、2019年4月6日(土)〜6月2日(日)まで、パナソニック汐留美術館にて開催される。
フランス象徴主義を代表する画家ギュスターヴ・モロー(1826-1898)。本展は、パリのギュスターヴ・モロー美術館の所蔵作品より、女性をテーマにした作品を一堂に集め、身近な女性からファム・ファタル(宿命の女)まで、多様な女性像を紹介し、新たな切り口でモローの芸術の魅力を紹介する。
《出現》 1876年頃 油彩/カンヴァス 142×103cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
モローは、産業の発展とともに現実主義的、物質主義的な潮流にあった19世紀後半のフランスにおいて、神話や聖書を主題としながら独自の理念や内面世界を表現した象徴主義の画家だ。モローが描く妖艶で魅惑的な女性像は、当時の批評家や愛好家を魅了し、なかでも、《出現》(1876年頃)など、洗礼者ヨハネの首を所望するヘロデ王の娘サロメを描いた一連の絵画は、世紀末芸術における、美しさと残忍さをあわせもつファム・ファタルのイメージを決定づけるものだった。
本展では、ファム・ファタルとしての女性の他に、誘惑され破滅へと導かれる危うい存在としての女性、そしてモローが実生活において愛した母や恋人など、彼の現実と幻想の世界に登場する様々な女性を取り上げ、その絵画表現や創作のプロセスに注目する。彼女たちそれぞれの物語やモローとの関係を紐解きながら、油彩、水彩、素描など約70点の作品を通して、モローの芸術の創造の原点に迫る。
14年ぶりにギュスターヴ・モロー美術館から名作の数々を一挙公開
パリの国立ギュスターヴ・モロー美術館の全面協力により、《出現》(1876年頃)、《エウロペの誘拐》(1868年)、《一角獣》(1885年頃)などを含む数多くの名作が一堂に会する。
《エウロペの誘拐》 1868年 油彩/カンヴァス 175×130cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
初来日作品を含む、母や恋人との交流を伝える素描や手紙を展示
実生活で身近な存在だった母ポーリーヌと恋人アレクサンドリーヌ・デュルーとの交流を伝える素描や手紙から、人間モローの素顔に迫る。
モロー芸術を女性をテーマに紹介
最愛の女性から、歴史や文学を彩るファム・ファタル(宿命の女)まで、女性像にフォーカスした展示により、華麗かつ深遠なモロー芸術の根幹にふれる。
《踊るサロメ、通称入れ墨のサロメのための習作》 インク・鉛筆/紙 54.5×37.4cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / René-Gabriel Ojéda / distributed by AMF
《ヘラクレスとオンファレ》 1856-57年 油彩/カンヴァス 104.5×65cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / Christian Jean / distributed by AMF
《サロメ》 1875年頃 油彩/カンヴァス 80×40cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / Christian Jean / distributed by AMF
《セイレーン》 油彩/カンヴァス 38×62cm ギュスターヴ・モロー美術館蔵 Photo(C)RMN-Grand Palais / Philipp Bernard / distributed by AMF
イベント情報
休館日;水曜日(但し5月1日、6月5日、12日、19日は開館)
入館料:一般:1,000円/65歳以上:900円/大学生:700円/中・高校生:500円/小学生以下無料
※20名以上の団体は100円割引き ※障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
公式HP:https://panasonic.co.jp/ls/museum/