磯村勇斗・柄本佑・白石隼也・津田健次郎・森山未來ら演じ手が“監督”として撮影を振り返る 『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベント
左から、磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來
1月13日(水)、『アクターズ・ショート・フィルム』完成報告イベントが東京国際フォーラム ホールDで行われ、磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來が出席した。
『アクターズ・ショート・フィルム』は、磯村勇斗・柄本佑・白石隼也・津田健次郎・森山未來が制作費・制作日数など同じ条件で25分以内のショートフィルムを制作するプロジェクト。5人それぞれが制作したショートフィルムの中から、視聴者や映画評論家の投票により選ばれた1作品が、2021年開催の『ショートショート フィルムフェスティバル&アジア』へ出品され、グランプリへの挑戦権を得る。また、各作品は1月13日からWOWOWオンデマンドにて配信スタートしており、1月23日にはWOWOWプライムで放送される。
作品配信当日に行われたイベントには、本業の“俳優”としての姿ではなく、タキシードに身を包んだ“監督”として5名が登壇。磯村は「監督として準備段階から参加して、作品作りは一人ではできないということを実感しました。スタッフさんたちに感謝の気持ちでいっぱいです」と仕事としては初の監督作を振り返った。柄本は「撮影の前日は眠れませんでした。単純に緊張もあるけれど、撮影についてずっと考えてしまう。しかも撮影後も反省で眠れず。終わってもしばらく眠れない日々が続きました」と監督としてのプレッシャーを明かした。
磯村勇斗
白石は「監督はすべてを決断する責任が伴う。僕も眠れない日々があって『こんな仕事受けるんじゃなかった!』と思った」と苦笑いしつつも、「スタッフの皆さんが支えてくれて、かけがえのない経験をさせてもらいました。俳優として現場に戻ったときに気分的にも違う気がする」と述懐。津田は「脚本の直しの時とかプロデューサーが怖くて。最後の最後まで苦労しました。でも楽しくて!監督ができて感謝です」と笑顔を見せた。森山は「撮影現場で『森山監督!』と呼ばれたときに反応できず。それに馴染んでいったときには終わっていた感じ」と振り返りつつ、「監督としての『よーい、ハイ!』というのも恥ずかしかった。自分が言ってもいいものなのかと」と、慣れない作業に困惑したことを明かした。
柄本佑
SF作『機械仕掛けの君』(主演:泉澤祐希)を手掛けた磯村は「見方によっては怖い作品になっているけれど、それを反面教師に現代の僕らがどう生きていけばいいのか、しっかりと考えるきっかけになれば」とコメント。自身が16 歳時に執筆した脚本をベースにした『夜明け』(主演:森山直太朗)の脚本&監督・柄本は「当時から『下北沢のこの場所で撮りたい!』というイメージがあった。構想から18年経って『ここで撮ろう!』と思っていた場所が当時のまま残っていて良かった」と明かした。
白石隼也
絵画教室での秘密を描く『そそがれ』(主演:吉村界人&神野三鈴)の監督・脚本・白石は「自分の断片的な思い出をストーリーに組み込んだもの。どこまで自分をさらけ出せるか、その戦いでもありました。恥ずかしいけれど『僕はこんな人間です!』という気持ちで作りました」と解説。バイオレンスアクション『GET SET GO』(主演:竜星涼&大東駿介)の脚本&監督・津田は「カットや構図など、自分が今まで観てきた好きな映画の影響が沢山入っている」と説明する。
津田健次郎
引きこもり青年の妄想を描いた『in-side-out』(主演:永山瑛太)監督の森山は「芝居と音楽性と身体性を混ぜたものを試したかった。それはミュージカルっぽいものではなくて、閉じられた世界観の中で身体性と音楽性が発露できるものは何かと考えた」とテーマを解説。主演を務めた永山とは20 代からの仲について、「昔から一緒にカラオケに行ったりして彼の音楽性は知っていたし、影響も受けていました。それに彼はモデル並みの体形だけれど、どこか長い手足を持て余している感があった。今回の作品ならば彼の音楽性と身体性がフィットすると思ったし、彼は振り付けやリハーサルの段階からオープンな形で作品世界に入ってくれた。そんな立ち振る舞いに助けられました」と語った。
森山未來
また、監督陣を代表し、タブレットでWOWOWオンデマンドでの配信の様子をチェックした磯村は「自分で自分の作品が配信されているのを観る。シュール」と照れつつも「これだったら移動しながらでも簡単に観られるので画期的。しかも短編は観やすい尺なので、ぜひ皆さんに WOWOW オンデマンドを活用してもらいたい」とアピール。横にいた柄本は「画質が綺麗ですね!これだけ鮮明だったら移動中に沢山楽しんでいただけるはず」とコメント。
WOWOWプライムでは1月23日に5作品が一挙に放送される。磯村は「この機会をいただけたことに感謝。監督という立場から現場を見ることができたのは沢山の発見があり、俳優業に活かせる部分もあった」、柄本は「監督として現場の裏側も勉強をさせていただき、俳優を続ける上でもいい経験になりました。自由に受け取ってもらって、楽しんでほしい」と、白石は「今回のショートフィルムやエンタメがみなさんの生活の潤いになれば」とメッセージ。津田は「5 作品一堂に並んでいるので、一気に観てほしい。いつかまた監督として撮れたら」とそれぞれコメント。森山は最後に、「ひとつだけ、ぶっちゃけたお願い!」として、「音が重要になるので、スピーカーやヘッドフォンなど音響空間にこだわって観てもらえたら嬉しい。それでぜひ楽しんで」とこだわりを口にしていた。
左から、磯村勇斗、柄本佑、白石隼也、津田健次郎、森山未來
『アクターズ・ショート・フィルム』は2021年1月13日(水)WOWOWオンデマンドにて配信スタート。2021年1月23日(土)19時WOWOWプライムにて放送。