梶裕貴「3000年かけて手に入れた愛の時間がこの作品に詰まっている」 『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』完成披露プレミア上映会イベント

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2021.6.22

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『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』(2021年7月2日公開)の完成披露プレミア上映会イベントが、6月21日に東京都・丸の内TOEIにて実施された。

主人公・メリオダスとメリオダスの弟で〈十戒〉のリーダー・ゼルドリスの2役を演じる梶裕貴、ヒロイン・エリザベス役の雨宮天、メリオダスの友人であり人間の言葉を話すことができる豚のホーク役の久野美咲、〈七つの大罪〉の1人であり〈怠惰の罪〉を背負うキング役の福山潤と、〈色欲の罪〉を背負うゴウセル役の髙木裕平。

梶裕貴(メリオダス/ゼルドリス役)

梶裕貴(メリオダス/ゼルドリス役)

雨宮天(エリザベス役)

雨宮天(エリザベス役)

久野美咲(ホーク役)

久野美咲(ホーク役)

福山潤(キング役)

福山潤(キング役)

髙木裕平(ゴウセル役)

髙木裕平(ゴウセル役)

そして今作のゲスト声優、メリオダスらの前に立ちはだかる強敵の1人巨人族の名工ダブズ役の神尾晋一郎と、メリオダスの弟・ゼルドリスに仕える魔神B役のNON STYLEの井上裕介が登壇。

イベントでは、7年に渡り続いてきたアニメもいよいよ最終回の放送が間近に迫るなか、レギュラー声優陣が今までのベストシーンを振り返りながら、様々なエピソードや魅力などをたっぷり語り尽した。さらに、原作者・鈴木央氏からの“感謝”のメッセージや、スタンドマイクでの“最後”のスピーチを披露。物語の終焉〈フィナーレ〉へ向け、演じたキャラクターへの想い、『七つの大罪』への感謝を込めて語った。

【レポート】『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』完成披露プレミア上映会

梶は「この記念すべき日にお越しいただき、ありがとうございます! こうして直接お会いできる日を迎えられて嬉しいです。この劇場版は7年半の歴史が詰まった作品になっております。 TVアニメがもう間もなく最終回を迎える時期に、こうしてイベントを行えて、皆さんと共に幸せな結末を迎えられるのを本当に嬉しく思っています」とコメント。

雨宮は「こんなに長くエリザベスを演じることができて幸せです。いちファンとして見たかった物語が詰まっているので、皆さんに観ていただけるのがすごく楽しみです」と語った。

久野が「なかなかこれほど長い期間一つの役を演じる機会はないので、ありがたい気持ちでいっぱいです。ホークを演じていけるのか不安になった時期もあったのですが、最後まで演じられたので思い残すことはありません!」とコメントすると、井上からは「仕事辞めるの!?」とツッコミが。それに対し、久野が「仕事辞めません(笑)!」と宣言する場面も。

福山は「早く見ていただきたい気持ちでいっぱいです。ネタバレして呪われないように頑張ります(笑)! ここまでの到達点を見据えてなかったので、みんなとここまで情熱で頑張ってきたので嬉しいです」と語り、髙木は「前回の劇場版から引き続き、またこうして舞台挨拶で登壇できるなんて感無量です!僕にとって初のアニメ参加作品でした。こんな7年も一緒に歩めるなんて思ってなかったので、嬉しくて感動しています」と喜びをみせた。

福山潤、神尾晋一郎

福山潤、神尾晋一郎

また、ゲスト声優の神尾と井上は、『七つの大罪』のファンだったという。

神尾は「大好きな作品の最後に関われてうれしいです。本当に感無量の一言に尽きます。鈴木先生の作品がもともと好きなので、視聴者としての感無量の想いが強いです」とコメントし、井上は「原作はずっと読んでおりますので、その年月とアフレコに関しては1日で終わってますので(笑)、その想いを引っ提げて参りました!鈴木先生の初期から漫画を読んでいて、原作が終わってからのまさかのこのストーリー!鈴木先生の頭の中どうなってるのかすごいなと改めて思わされますし、皆さんに早く体感していただきたいです」とそれぞれ挨拶した。

和気あいあいなアフレコの思い出

今までのアフレコの思い出を振り返るコーナーでは、イベントや収録のたびにスタッフやキャストの作品愛を感じていたという梶。さらに、大罪ファンにはおなじみのエピソードとして、梶が「キングは普段“団長”って呼んでくれるのですが、本番でなぜか福山さんが本番で“隊長”って呼んできて……」と暴露。

それに対して、福山は「梶くんの体調が心配だったのかな?」と返すも、「漢字が違いますね」と一蹴。

福山が「ここぞという時に僕は間違えてしまう癖があるようで…」と告白すると、さらに梶が「しかもこのミスはシリーズ通して2回やってるんです」と追い打ちをかけたため、「“断腸”の想いで盛り上げるべくやったんです!」と福山がお得意のダジャレで笑いを起こした。

アフレコ以外でも、師匠は師匠

また、雨宮が「しゃぶしゃぶ行きたいです~!アフレコの後によく行っていたんです」と振り返ると、懐かしそうな表情を浮かべるレギュラー陣。飲み会では「みんな魔力を開放しすぎる」(福山)、「罪を犯していました(笑)」(梶)と、それぞれ『七つの大罪』にかけて、盛り上がりっぷりを解説。

梶は「バン役の達央さんは、お酒もたしなまれて、兄貴気質なのでバンそのもの」と、飲み会の盛り上げ役の鈴木達央についてコメント。「一番シンクロ率が高いと思います。久野ちゃんもだいぶ可愛がられて…(笑)」と、作品のなかだけではなく、現実世界でも「師匠」と呼ばれていることに触れると、久野は「師匠って呼ばれてます。たっつんさんは弟子です」とかわいくほほ笑んだ。

初レギュラーだったという髙木は、「最初の頃、緊張しっぱなしでした。本当に皆さんにはたくさん助けていただきました!」と感慨深い様子。梶は「みんなそれくらい作品もキャラクターも愛していて、いい現場でした」と改めて愛ある現場を振り返った。

「帰ってきてくれてありがとう」

続いては、各々が演じたキャラクターの、アニメ初登場シーンを、実際の音声を聞きながら振り返るという企画へ。

梶は自身の声を聴き、「今も継続して演じているので、一緒に歩んできたなって思います。セリフを聴くとその情景が思い浮かんで……エリザベスや大罪メンバーとの旅路が蘇ります」と語った。さらに、「ゼルドリスの他に、途中からメリオダスの違う表現も増えたりしましたが、この頃のメリオダスが今でも軸になっています」と原点であると明かした。

雨宮は、戸惑うエリザベスのセリフを聞くと、「ベットから起き上がって、(メリオダスに)胸を揉まれるシーンですよね(笑)」と苦笑。だが、完結した今だからこそ、梶は「この時からのメリオダスの気持ちを考えると…」と感慨深げ。「お疲れ様でございました」(雨宮)、「帰ってきてくれてありがとう」(梶)というやりとりに、メリオダスとエリザベスがたどってきた長い運命の終着を喜んでいた。

久野は、当時を振り返り、「本当に緊張して息が吸えなかったと思います。人間との差別化を図るのと、男前の部分を表現するのが難しかったんですが、年月を得て楽しみながら演じることができました」とコメント。ホークが走る時の“トントコトコトコ♪”は「鈴木先生が原作に手描きで描かれていたので、ホークとは切り離せないと思ってアドリブで入れさせていただきました」と、裏話を語っていた。

福山は、「妖精なので、精神的な年齢と肉体的な子供っぽさだったり、いろいろ形態の変化があるキャラクターだったので、自分自身も7年の変化でどうキングと向き合っていくか考えていた記憶があります」と語り、「キングはTPOにわけて発言が変わるので、軽い気持ちとデリケートな部分をないまぜにしてました…ちゃんと真面目なことも言います(笑)」と続けた。

髙木が、「今聞くとめちゃくちゃ恥ずかしいです。緊張してるんだろうなってよくわかります。初めてのアニメで、初めてのシーンがオリジナルでプレッシャーで血を吐きそうでした(笑)」と当時の心境を語ると、梶は「難しいセリフを言っているのに説得力あるので、だからゴウセルに選ばれたんだなと感じます」と感想をコメント。これには髙木も、喜び溢れる笑顔を見せていた。

神尾はエスカノールに憧れて……

『七つの大罪』のファンという神尾は、なかでもエスカノールが大好きなんだそう。

福山潤、神尾晋一郎

福山潤、神尾晋一郎

「僕は傲慢な人に憧れていて。日常のセリフはエスカノールからだったりします。自分の所為なんだと気づいた時は、“なんだ我か…”と言うようにしています」と一言。特に「スーパーとかで使うんです」と明かすと、全員から一斉に「本当に!?」とツッコミが入った。そんな神尾だからこそ、エスカノールの最期が描かれた、原作333話は思い出深いという。

井上は、「みんなそれぞれ正義だと思っているので、悪がいないのがいいですよね」と、大罪の魅力をコメント。さらに「僕はキングのファンです! ふとっちょ(正装ver.)姿のキングに自分とシンパシーを感じるので(笑)」と語ると、福山は「ありがとうございます!」と喜んでいた。

NON STYLE井上裕介(魔神B役)

NON STYLE井上裕介(魔神B役)

まさかの五・七・五!? 思いを込めた感動のスピーチでフィナーレへ

原作者・鈴木央氏からの手紙が紹介されると、思い思いに言葉を受け止めるキャスト陣。そして最後に、舞台センターにスタンドマイクが設置され、登壇者がひとりずつ『七つの大罪』完結への想いを語っていった。 

◆鈴木央(原作者)

これでメリオダスたち〈七つの大罪〉が主人公として活躍するお話は一区切りになると思います。しみじみ…この本作を作るために尽力してくださった監督さん、スタッフのみなさん、長年に渡りキャラクターに魂を吹き込んでくださった声優さんたち、その全員に感謝を送ります。本当にありがとう&お疲れ様でした!!!!! ちなみに私個人としても本編で描き残したエピソードが詰め込めて楽しい仕事でした! 今はまだ難しいでしょうけど いつか スタッフさんたちみなさんと打ち上げがしたい 鈴木央でした。

◆NON STYLE井上裕介(魔神B役)

『七つの大罪』自体はこの劇場版で終わりとのことですが、鈴木先生の新作とこの作品がリンクすると耳にしたりしているので…まだまだ大罪は終わらないんじゃないかと楽しみにしております! そして、井上は映画の邪魔していないので、油断するとどこで出てるかわからないと思います。スクリーンをぜひしっかりご覧いただきたいです。いろんなお仕事受ける中で夢の一つが“アニメの声優”のお仕事だったので、夢を叶えていただき、心より感謝を申し上げたいなと思います。僕から作品の魅力をお伝えしたいなと思うのですが、僕は語彙力がないのでこの後の神尾さんが五七五で話してくれると思います!

◆神尾晋一郎(ダブズ役)

僕もファンとして原作読むなかで、劇場版で伏線が回収されるんだって思っていたところで、ダブズがまさかの俺! ってビックリした思い出があります。こうして大好きな作品の最後に関われて幸せです。見どころなんですが…五七五でお伝えしたいと思います! 「大罪の 全てが詰まった 大団円!!」どうもありがとうございました!

◆髙木裕平(ゴウセル役)

僕もずっと鈴木央先生のファンで、まさか自分がゴウセル役に受かるなんて思っていませんでした。7年間、ゴウセルと歩んできて、始めはいっぱいいっぱいでしたが皆さんに助けていただきました。長い役を一緒に歩むことができて感無量です。みんなが培ってきた想いを詰め込んだ本当のフィナーレです。皆さん、最後まで楽しんでください!

◆福山潤(キング役)

7年はいろんなことがある中で『七つの大罪』がアニメ化して自分が関わることができて、改めて思ったのは漫画が好き、アニメが好き、“王道ファンタジー”への思い入れがとても強かったのを覚えています。当時、この作品が担う役割はとても大きいものだと、多くの方に楽しんでいただくために全力を尽くそうと収録に臨んだのを覚えています。この完結までの7年半、この“王道ファンタジー”を大いに楽しんでいただきたいと思います。僕も作品の魅力を五七五で語りたいと思います!「いちゃいちゃと 2人の梶が 微笑ましい」以上、ありがとうございました!

◆久野美咲(ホーク役)

本当にありがとうございます。私はこの作品を通して、ホークを演じることで冒険したり、飛んだり、跳ねたり、焼かれたり、いろんな経験をさせていただきました。この作品のファンの方たちと触れ合う機会をたくさんいただきました。イベントやラジオはすごく緊張しましたが、皆さんの温かい声やお便りで本当にどれだけ助けられたかわからないほど感謝の気持ちでいっぱいです。ホークはこれからもずっと相棒として大切にしていきたいですし、キャストや皆さんとの思い出も大切にしていきたいと思います。最後の大罪のフィナーレを見届けていただけたら嬉しいです。本当にありがとうございました。

◆雨宮天(エリザベス役)

エリザベス役に決まった時は嬉しかったのですが、性格的には全然似ていなくて共感ができない時が多かったです。彼女が何を考えているのか、自分なりに歩み寄ったりしたり努力をしました。でも、彼女の持つ母性や包容力がわからずにリテイクを重ねた時もたくさんあって、自分が演じていていいのか考えた時もありました。

今もまだ、自分がエリザベスでよかったと胸を張って言えるわけではないですが、私自身この役に出会ってなかったら、自分が今持っている表現の引き出しは全然違うものになっていたと思います。エリザベスからはたくさんの事を教えてもらいました。そして得たものを今回の劇場版にすべて詰め込んだので、エリザベスの愛情と覚悟を見届けていただけたら嬉しいです。本当にエリザベスを演じることができて幸せでした。ありがとうございました!

◆梶裕貴(メリオダス/ゼルドリス役)

7年半という長い時間、ひとつの作品、ひとつのキャラクター演じさせていただくのは初めての経験でしたし、声優人生においてもなかなかない機会で、ありがたく思います。物語の完結までテレビシリーズを制作していただけたこと、劇場版も2作目を迎えられたのは、応援してくださった皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。何よりも、鈴木先生の夢とロマンが詰まった作品を本当に最後まで楽しませていただきました。

第1話のアフレコの時に、“この作品は、メリオダスとエリザベスの愛の物語です”とお言葉をいただいて、物語が進めば進むほどその重みが胸に沁みこんでいきました。3000年かけて手に入れた愛の時間がこの作品に詰まっていると思います。もちろんほかのキャラクターの愛も詰まっているので、ある種家族の物語でもあると思います。

『七つの大罪』らしい内容の詰まった作品ですので、ぜひたくさんの方に作品の素晴らしさを伝えてもらえたらと思います。こうして作品にしていただくことで、キャラクターたちはこれからも生き続けると思います。これからも彼らと一緒に歩んでいけたらと思います。今日ここに来られなかったキャストの皆もそう思っていると思います。本当に長い旅、お疲れ様でございました!

さてさてさーて、「ありがとう大罪」!

“ありがとう、大罪。”の大きな弾幕と共に、イベントは幕を閉じた。

『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』は、2021年7月2日公開。

上映情報

『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』

原作:鈴木 央『七つの大罪』(講談社「週刊少年マガジン」)
監督:浜名孝行 脚本:池田臨太郎 アニメーションキャラクター設定:西野理惠(作画組)
美術監督:空閑由美子 色彩設計:桂木今里 撮影監督:近藤慎与 3D監督:大嶋慎介
編集:小野寺桂子 音響監督:若林和弘 音楽:KOHTA YAMAMOTO / 澤野弘之
主題歌:岡野昭仁「その先の光へ」(SMEレコーズ)
CAST:梶 裕貴、雨宮 天、久野美咲、悠木 碧、鈴木達央、福山 潤、髙木裕平、坂本真綾、杉田智和、中村悠一、神尾晋一郎、川島 明(麒麟)、井上裕介(NON STYLE) / 倉科カナ
制作:スタジオディーン
製作:「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会
配給:東映
公式サイト:www.7-taizai.net
公式Twitter:@7_taizai
(C) 鈴木央・講談社/2021「劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち」製作委員会
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