阿部サダヲが連続殺人鬼、岡田健史が事件の真相に迫る大学生に 小説『死刑にいたる病』を白石和彌監督で映画化
映画『死刑にいたる病』 (C)2022映画「死刑にいたる病」製作委員会
小説『死刑にいたる病』が映画化され、2022年に劇場公開されることがわかった。
『死刑にいたる病』は、2012年に『ホーンテッド・キャンパス』で日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞してデビューし、同年に『赤と白』(集英社文庫)で小説すばる新人賞を受賞した櫛木理宇氏の小説。『チェインドッグ』のタイトル初版が発売され、文庫化に合わせて『死刑にいたる病』に改題された作品だ。初の映画化でメガホンをとるのは、『彼女がその名を知らない鳥たち』、『凪待ち』、『孤狼の血』シリーズなどの白石和彌監督。脚本は、白石監督とは初タッグとなる高田亮氏(『そこのみにて光り輝く』『オーバーフェンス』)が手がける。
本作は、鬱屈した日々を送る大学生・雅也の元に、ある日1通の手紙が届いたことから始まる。その手紙は、24件の殺人容疑で逮捕され、そのうち9件で立件・起訴され、死刑判決を受けた連続殺人鬼・榛村からのもの。榛村は犯行当時、パン屋を営んでおり、地元の中学生だった雅也もよくそこに通っていたのだ。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人は他にいることを証明してほしい」との榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始める。
連続殺人鬼・榛村を演じるのは、白石監督と『彼女がその名を知らない鳥たち』以来のタッグとなる阿部サダヲ。また、『MIU404』や大河ドラマ『青天を衝け』などの岡田健史が、榛村の元に通い事件の真相に迫ろうとする雅也を演じている。
阿部、岡田、白石監督、原作者・櫛木氏のコメントは以下の通り。
阿部サダヲ
阿部サダヲ
俳優をやっていて、「1度は手を出してみたい役」を頂けたので楽しんで演じました。白石組、白石監督の想像を超えるアイデア、どう仕上がって来るのか非常に楽しみです。岡田健史くんとのシーンは相当痺れました。
岡田健史
岡田健史
こんなにも濃密な時間を過ごし、“人”に恵まれ、公開を待っててくださる方々に向けて、伝えたいことが豊富な作品に巡り逢えたという実感に、自分でも驚いています。
きっと、今作品で交じり合えた方々との時間は、いつまでも自分の身体に宿り続けることでしょう。
勝手ながら一若者として、この方々の魂を受け継いでいきたいと思いました。
さて、僕の役柄ですが、筧井雅也という、どこにでもいる男性です。
“どこにでもいそう”、なのです。故に、この日本において誰にでも起こりうる機微を雅也は持っています。
作品中に過激な表現も含まれてますが、今作品は雅也と同年代の方々にも是非観て頂きたいです。
人は人に怯え、傷つけ、傷つけられて、抱きしめられて、救われてるということ。
それはつまり何なんだろうと、思春期に考える時間が欲しかったと自分自身がそう感じるからです。
公開をお楽しみに。もう少しの間だけお待ちください。
白石和彌(監督)
僕自身が10代20代の頃に持っていた鬱屈と、後ろめたい憧れを抱いてしまう殺人鬼。その両方が見事なコントラストで混在している櫛木先生の原作に心を奪われて映画化をお願いしました。
阿部さんと岡田さんの邂逅も運命を感じる大きな事件でした。
映画を観た後どんな感情が残るのか、僕もとても楽しみです。完成まであと少し。スクリーンでお会いできる日をお待ち下さい。
櫛木理宇(原作)
映画化のお話をいただいたときにまず「やった!」と思い、次に監督が白石和彌さんだとお聞きした瞬間「やった!!!」と感嘆符が三倍になりました。
わたしの原作を監督が、このキャストの皆さんが、どう料理してくださったのか想像するだけで胸が高鳴ります。映画館の大スクリーンで拝見できる日を心待ちにしております。
『死刑にいたる病』は2022年 全国公開。