小林薫、余貴美子、眞木蔵人、永山絢斗ら12名の出演が明らかに 伊藤健太郎の主演映画『冬薔薇(ふゆそうび)』追加キャストを発表
(C)2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS
6月3日(金)公開の映画『冬薔薇(ふゆそうび)』から、小林薫、余貴美子ら追加キャスト情報が解禁された。
『冬薔薇』は、阪本順治監督がオリジナル脚本で描く最新作。主人公の青年・渡口淳を、本作が2年ぶりの映画出演となる伊藤健太郎が演じる。なお、阪本監督は伊藤をイメージして脚本を当て書きしたという。撮影は今年2021年11月に行われ、同月30日(火)にオールアップしている。
伊藤健太郎 (C)2022「冬薔薇(ふゆそうび)」FILM PARTNERS
本作の舞台は、ある港町。渡口淳(伊藤健太郎)は専門学校にも行かず、半端な不良仲間とつるみ、友人や女から金をせびってはダラダラと生きていた。両親は埋立て用の土砂をガット船と呼ばれる船で運ぶ海運業を営むが、時代とともに仕事も減り、後継者不足に頭を悩ませながら日々を過ごしている。淳はそんな両親の仕事に興味も示さず、親子の会話もほとんどない。そんな折、淳の仲間が何者かに襲われる事件が起きる。そこに浮かび上がった犯人像は思いも寄らない人物のものだった。
本作への出演が発表されたのは、小林薫、余貴美子、眞木蔵人、永山絢斗、毎熊克哉、坂東龍汰、河合優実、佐久本宝、和田光沙、笠松伴助、伊武雅刀、石橋蓮司の12名。
小林薫は、伊藤健太郎演じる淳の父親で日本の高度成長期を支えたガット船・渡口丸の船長でもある渡口義一を演じる。また、余貴美子は、義一の妻で会社の事務を取り仕切る渡口道子役で出演。眞木蔵人は失業して渡口丸に雇ってもらう淳の叔父・中本裕治、永山絢斗は淳が所属する不良グループのリーダー・美崎輝、毎熊克哉は同じく不良グループのメンバー・君原玄、坂東龍汰は淳のいとこ・中本貴史、河合優実は美崎の妹・智花、佐久本宝は淳の学友・友利洋之、和田光沙は淳に好意を寄せる澤地多恵子、笠松伴助は渡口丸の甲板員・近藤次郎、伊武雅刀は渡口丸の航海士・永原健三、石橋蓮司は渡口丸最年長の機関長・沖島達雄をそれぞれ演じる。
小林薫、余 貴美子のコメントは以下のとおり。
小林 薫(淳の父・渡口義一 役)
台本の段階では、この終わり方で良いのかなって云う不安が正直ありましたが、完成試写を観て不安払拭、感動しました
自分のことはさて置き、阪本作品に参加させてもらい、大変貴重な時間を頂いたと思っています
観終わってしばらく経ってなんですが、ふとコレは俺のことなんじゃないかという思いが湧いてきました
もちろん、淳の人生と似ていると云う意味ではなく
若い時の出口の無い袋小路ってみなの中にもあるンじゃないのかな
ボクはたまたまと云うか、役者業の道に入りましたけど、別の道を歩んでいたらと思うと、淳達が遠いところの住人でもなく、とっても身近な存在に思えてきました
大人達にしたっても別段明るい明日があるわけでもない、
みな、出口の無い袋小路で、もがくようにして生きている
それが何だか分かりませんが、ボクには希望でもあるように観えてきたのです
余 貴美子(淳の母・渡口道子 役)
阪本順治監督との仕事は三作目だが、いつもドキドキドキする。監督の言葉、脚本、演出だから人をよくみている。自分の本性を見透かされそうで、恐ろしい!
主人公の伊藤健太郎さんとは初めての出会いだが、役どころとは裏腹に力むことなく、ずっと優しく穏やか。母親役の私の息子としてリアルに存在していて有難い!
夫役の小林薫さんや諸先輩方は、実人生とお芝居との境目がなく、とても自由で幸せな現場だった!
冬薔薇というタイトル!とても切なくて儚い感じだが、冬に薔薇が咲くのは、間違いなのか?勘違いなのか?でも夏の薔薇のように、北風にも負けずスックと花は咲く。全員がちょっとずつ誤解しながら生きている、そんな人達の物語。解っちゃいるけど、生きるって大変!
とても静かに心に沁みてくる。面白いと思う。
『冬薔薇』は6月3日(金)、新宿ピカデリーほか全国ロードショー。