中川大志、本格的な舞台に初挑戦で初座長 昭和歌謡版リチャード三世『歌妖曲~中川大志之丞変化~』の上演が決定
『歌妖曲~中川大志之丞変化~』
2022年11月~12月、東京・福岡・大阪にて、明治座×東宝×ヴィレッヂの“三銃士企画”第二弾『歌妖曲~中川大志之丞変化~』を上演することが発表された。
明治座、東宝、ヴィレッヂ。それぞれ歴史もカラーも異なる三社から、同じ年齢の男性プロデューサー三名が集まり、立ち上げた本企画。第一弾公演は、2020年12月より、漫画家・岡野玲子による『両国花錦闘士』を上演。アクシデント、コロナ禍という逆境をカンパニー一丸となってはねのけ、個性とクセが強すぎる登場人物たちを見事に描いたポップでセクシーな裸祭りは、演劇界を席巻した。
それからはや2年……。第二弾は、待望のブランニュー。今作のテーマは、『リチャード三世』×昭和の歌謡界。昭和、平成、令和の歌謡界の歌い手の殿堂でもある明治座。この由緒ある劇場において、音楽あり、笑いあり、お涙頂戴、勧善懲悪のスペクタクル感とケレン味満載の作品をおくる。
作・演出を手掛けるのは、舞台に映像と縦横無尽の活躍を見せる倉持 裕。数々の作品を手掛けてきた倉持が、今作で初のシェイクスピア作品に挑む。舞台戯曲、演出、ドラマ執筆、ドラマ企画監修など分野を問わず活動し注目作を生み続けている倉持が、《三銃士》とどのように共鳴し、シェイクスピア屈指の人気作にして演劇史上もっとも有名なダーク・ヒーローを描いた『リチャード三世』をどのように進化させるのか。
主演は、今作が本格的な舞台に初挑戦で初座長を務める中川大志。醜い風貌と不遇な宿命を背負い、大衆芸能・歌謡界で悪逆の限りを尽くす主人公「鳴尾定」が、美貌の歌手「桜木輝彦」となり歌謡界を席巻するも、破滅の道へ突き進む、昭和歌謡版リチャード三世を縦横無尽に演じる。
タイトルに自身の名が入っている通り、中川へ当て書きされた今作。『LIFE!~人生に捧げるコント~』で中川を知り尽くした倉持、そして「“三銃士企画”の趣旨であるスペクタクルやケレン味にハマる俳優として、これまでに見たことのないスーパーキャラクターを演じられると確信している」と語る《三銃士》の期待を背負い、新たなステージに挑む。
共演には、鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏役に松井玲奈、鳴尾家の長男で期待の新人歌手・鳴尾利生役に福本雄樹、裏社会でのし上がるために後に定と手を組むこととなるチンピラ・徳田誠二役に浅利陽介、鳴尾家の愛娘でスター街道を邁進中の一条あやめ役に中村 中、「鳴尾プロダクション」を文字通り裏から支える「薮内組」三代目組長・大松盛男役に山内圭哉、元映画スターで「鳴尾プロダクション」社長・鳴尾勲役に池田成志と、数多の舞台で活躍する超実力派たちが勢ぞろいした。
(上段左から)池田成志、中川大志、松井玲奈(下段左から)福本雄樹、中村 中、浅利陽介、山内圭哉
さらに福田転球、玉置孝匡、徳永ゆうき、中屋柚香、長田奈麻、香月彩里、四宮吏桜と手練れたちも集結。初座長となる中川を時には支え、時には惑わせ、“歌妖曲”の世界を創り上げる。
昭和30年代の歌謡界に彗星のごとく登場し、瞬く間にスターダムに駆け上がった桜木輝彦。
そのベールに包まれた経歴の裏側には、戦後の芸能界に君臨する「鳴尾一族」の存在があった。
元映画スターの鳴尾勲が手掛ける、愛娘の一条あやめと愛息の鳴尾利生は、スター街道を邁進中。
フィクサー・大松盛男が控え、今や世間からは、大手芸能プロダクションと謳われていた。
だが、そんな鳴尾一族にあって、存在を闇に葬られた末っ子がいた。
ねじ曲がった四肢と醜く引きつった顔を持つ、鳴尾定。
一族の汚れとして影の中で生き長らえてきた定は、闇医者の施術により絶世の美男子・桜木輝彦に変身を遂げ、 裏社会でのし上がろうとするチンピラ・徳田誠二と手を組み、同じく鳴尾家に怨恨を抱くレコード会社の女社長・蘭丸杏と政略結婚し、自身の一族に対する愛の報復を始める。
その血に……運命に……復讐を遂げるべく、桜木輝彦による唄と殺しの華麗なるショーが幕を開ける───。
【作・演出】倉持 裕 コメント
今回、作・演出の依頼をいただき、明治座という歴史ある劇場で、歌と踊りと芝居のエンターテインメントを作る、という機会は、めったにあることではないと思い、快諾しました。
『リチャード三世』がモデルの、復讐を目的とした主人公を、どう魅力的に描くかについては苦労しましたが、悩みつつも能動的で、格好いいキャラクターになったと思います。主人公を演じる中川大志君とはNHK『LIFE!~人生に捧げるコント~』で知り合ったこともあり、彼には、格好良さに加えて、あの喜劇性にも期待しています。それから、歌声にも実に色気がある。美しさと醜さの二役を、どう演じ分けてくれるかも楽しみです。
それぞれ一癖ある登場人物たちによる群像劇と、昭和の歌番組や歌謡映画のムード漂う歌唱シーンを掛け合わせ、盛り上げたいと目論んでいます。中川君はじめ、俳優たちのケレン味、シリアスとユーモアの入り混じったドラマ、昭和歌謡をモチーフにした楽曲の数々を、どうぞご堪能下さい。
【主演】中川大志 コメント
本格的な舞台に立たせていただくのは初めてなので、新たな挑戦の場をいただけて本当に嬉しいです。音楽劇という事で、お芝居をして歌を歌う、というのは、自分にとっては未知の世界なので、わからないことばかりだと思います。いろいろ挑戦して、いろいろ失敗して、恰好つけずに立ち向かってたくさんのことを体感していきたいです。この作品を通して、鳴尾定、桜木輝彦という男に負けないように、今までに経験したことのないゾーンまで飛び込んでいきたいと思います!
今回の出演は《三銃士》の皆さんとコミュニケーションを取りながら導いていただけたことで実現しました。不安もありますが、それがどのように爆発させられるか自分にも期待したいです。
今まで見たことのない僕をみせられるように、一生懸命がんばりますので、どうかみなさま楽しみにしていてください!