NightOwl、デビュー3年で辿り着いた大本命 豪華作家陣の起用で話題となった初全国流通音源のリリースを前にその想いを訊く
雨夜憧
雨夜憧
――では、少し大人な雰囲気も醸し出している「melt blue」について、雨夜さん聞かせて下さい。
雨夜:最初に曲をもらった時、「新鮮なNightOwl」になるだろうな」と思ってたんですが。実際に歌わせていただいて、MVも撮っていく中で、「染み渡ってそこにいるような感じ、でも波打ったりするような曲だな」って、だんだん曲のイメージが見えてきて。NightOwlを知ってる人は最初、新鮮に聴こえるかも知れないですけど、だんだん染み渡っていくと思いますし。大人な雰囲気もありますけど、色んな取り方が出来るし、どこか一節がすごく響くこともあると思うので。夜、街を歩きながらとか、色んな聴き方をして欲しいし。聴く時によって形が変わったり、そんな部分にも注目していただければと思います。
折原:「melt blue」は“恋”って言葉を使ってるけど、それだけじゃなくて。例えば、楽しみに行く時の高揚感とか、帰り道の切なさとか。誰にでも浮かびそうな情景を、歌とダンスで、どう表現しようか? となった時、曲を書いて下さった(草野)華余子さんが相談に乗って下さって。「ここに吐息を混ぜてみて」とか、「日本語を崩して歌ってみることで、曖昧さが出るよ」と教えて下さって、新しい歌い方にも挑戦出来たんです。個人的には一番体温を感じる曲だと思うし、自分に近しい感情もあるし。日常生活にスッと溶け込む曲だと思うし、だからこそ、より近くから寄り添える曲になると思うし。『ヨルニトケル』の最後を締めくくる総まとめ的な、一番トケテル曲になったと思います。
――一枚通して聴いた時、新鮮な印象もありながら、NightOwlの魅力が様々な角度から見える作品になりました。
折原:どの曲も曲調や見せ方は新しいかも知れないけど、解釈次第で前の曲との繋がりがあったりするのも面白くて。例えば、「All Night Long」で<僕たちを連れ去ってくれ>と歌ってますけど、「Beyond the Night」では<夜を超えていけ>と歌ってて。「その進化が、いまのNightOwlを表している」って考察をファンのみんなが楽しんでくれていたりして。いままでもこれからも、そんな色々が全部繋がっていくんだろうなと思っています。MVも「All Night Long」は3人で白いワンピースを着てるんですけど、「melt blue」でも白いワンピースを着ていたりして、「何か繋がりがあるんじゃないか?」とかね。
――面白いですね、ぜひ、考察班には色々と深読みして欲しいですね(笑)。新曲3曲にMVがあるのも今作の特徴ですが、MVのお気に入りの作品や箇所も聞かせて下さい。
折原:「グッドナイト」のMVは、すごいからくりで。ドアを開けるとさっきまでこっちにいた人が今度はこっちにいてとか、景色が目まぐるしく変わっていく感じが、曲にもすごいフィットしているんですが。ライブもパッパッとフォーメーションが変わる振り付けになってて、ライブで見てもあまり印象が変わらないと思うんで。MVを見て、「この曲良いな」と思ってくれた人が、ライブでもっと楽しませられると思うので。ライブもぜひ見てもらいたいです。
百城:私は「Beyond the Night」で、後半まで夜のシーンが続くんですけど。最後の最後に4人揃って、明るいところで歌ってるシーンに変わるところがめっちゃ好きで。そのシーンが「これからの未来や明るいものをNightOwlが見せていくよ」というのを表してる気がして、出来上がったMVを見て「いいやん!」って自分で言っちゃったくらい好きです。
長谷川:私も「Beyond the Night」で、一人ひとりの夜が明けたら4人が揃っているシーンがすごく好きです。NightOwlって夜のイメージが強いんですけど、「夜が明けたけど、私たちはここにいるよ!」って伝えている感じで、すごく好きなシーンです。
雨夜:私は作られた像みたいな衣装で、表情も無機質な感じで撮っている「グッドナイト」に、折原が真ん中にいて4人が並んでるシーンがあるんですが。同じようなカットが「melt blue」にもあって、そっちは新しい衣装で自分たちらしく撮っていて、「グッドナイト」と対象的になっているところがすごく好きです。そういうのをあまり口に出しちゃって、人が見る時の印象が変わっちゃうので嫌なんですけど、そんな細かいところまで気づいていただけたら嬉しいです。
長谷川 嘉那
長谷川 嘉那
――では、ちょっと質問の方向性を変えて。「Beyond the Night」の歌詞にちなんだ質問で、寝れない夜はどうしてますか?
折原:よく4人で喋るんですけど、みんな寝付きが悪いんです!
雨夜:そう。全員、NightOwlなんだよね(笑)。
折原:だから、ヒーリングソングの共有をしたり、寝れるグッズを勧め合ったりしてね?
百城:「手足をマッサージして、温めたらすっきり寝れるよ」って教え合ったりしてます。
雨夜:私は好きな曲を聴いたりして心を休めたり、寝ることよりも朝に備えたりしますね。「明日はこうしよう!」とか考えながら、スッと落ちるのを待ちます。
折原:でも、確かに寝ることより寝起きがすっきりすることを考えるようになったかも。朝、お腹が空いて起きれるように、空腹のまま寝るとか。
長谷川:私は寝ることを一旦忘れます。なにか違うことしたり、本当にダメな時は片耳で音楽聴いて、片耳で外の音を聴きながら散歩したり。それで帰って布団に入ると、わりと寝れることが多いことに気づいたんです。
折原:急にリアルな話になったね(笑)。
――あはは。では最後にリリース後の目標を聞かせて下さい。
折原:これから何百人、何千人の前でライブが出来るようになるためには、いまのままではいけないと思って。どんな大きな会場でも、全ての人に私たちの想いを届けられるように。そして、そこで何が出来るか? ということを一番大事にするというのを条件に、ツアーファイナルは今までで一番大きいキャパになる、東京・代官山UNITを埋めたいと思ってて。今回のツアーは、そこに向けて一本一本を頑張っていきたいと思います。応援してくれるファンや関係者が想像もしてなかった大きな存在になるために、これからは「大きな会場でやりたい」という目標も言葉にして。それを叶えるために覚悟を決めて勝負していきたいと思っているので、これからのNightOwlに期待して欲しいです。
取材・文=フジジュン 撮影=大塚秀美
NightOwl
ツアー情報
8月23日(火) 梅田CLUB QUATTRO
9月3日(土) 仙台 darwin
9月10日(土) 福岡DRUM SON
9月25日(日) 名古屋ell. FITS ALL
10月10日(月•祝) 代官山UNIT
リリース情報
2022年8月23日(火)
LSME24 ¥1,320
作曲:KOHD
M2. グッドナイト
作詞作曲:池窪浩一
Original author:"tsuki."
M3. Beyond the Night
作詞作曲編曲:藤永龍太郎(Elements Garden)
M4. melt blue
作詞作曲:草野華余子
編曲:eba