最⾼齢80代・会員数1,350名、実在の⾼齢者売春クラブをもとに映画化 岡本玲主演『茶飲友達』公開が決定
(C)2022 茶飲友達フィルムパートナーズ
映画『茶飲友達』が2023年2⽉に公開されることが決定。あわせて、ティザービジュアルと特報映像が解禁された。
2013年10⽉、⾼齢者売春クラブが警視庁に摘発された。クラブの会員数男性1,000名、⼥性350名、最⾼齢は80代。『茶飲友達』は同事件をもとに、『ソワレ』の外⼭⽂治監督がメガホンをとった映画だ。
佐々⽊マナは⾼齢者専⾨のコールガール「茶飲友達(ティー・フレンド)」を設⽴。新聞の三⾏広告に「茶飲友達、募集。」と掲載し、集まってきた男性の元へ⾼齢⼥性を派遣するビジネスを始める。「ティー・フレンド」に在籍する通称“ティー・ガール”たちの中には、介護⽣活に疲れた⼥性、ギャンブルに依存した⼥性などさまざまな事情を抱える者がいた。⼀⽅、マナのもとで「茶飲友達」を運営する若者たちもまた、出⼝の⾒えない社会の中で閉塞感を抱えて⽣きている。 そんなままならぬ若者や⾼齢者を束ねるマナは、彼らを「ファミリー」と呼び、擬似家族のような絆を育んでいく。
本作では、NHK連続テレビ⼩説『純と愛』『わろてんか』や映画『弥⽣、三⽉‒君を愛した30年』、舞台『森 フォレ』『レオポルトシュタット』などで知られる岡本玲が主演。⾼齢者の孤独に寄り添いながら⾃⾝も⼼に寂しさを抱え、ファミリー=“擬似家族”の中に居場所を求める主⼈公・マナを演じている。
なお、本作はワークショップを経て映画を製作する、ENBUゼミナールの企画「シネマプロジェクト」の10作⽬。本作のワークショップには、応募総数677名の中から選ばれた33名のキャストが参加し、撮影前に⾏われたクラウドファンディングでは制作応援サポーター767⼈、⽬標額を超える800万円以上の資金が集まった。
公開によせた、主演の岡本、外⼭監督のコメントは以下のとおり。
岡本玲(主演/マナ 役)
ワークショップオーディションから始まりコロナ禍での撮影中⽌を乗り越え、⼤切に育ててきた「茶飲友達」がついに完成しました。
万⼈が納得する正しさを求められる社会で、傷つきながら器⽤に⽣きる現代⼈。
⽬を逸らして投げ捨てられてきた痛みを拾いあげた映画です。
時にぶつかり合いながら、スタッフキャスト、そしてクラウドファンディングに参加してくださった皆様と、みんなで愛を注いだ作品です。
多くの⽅の⽬に留まることを切に願います。
外⼭⽂治(監督)
いつか⾼齢者が「おじいさん・おばあさん」の役割を脱ぎ捨てた映画を作りたいと願っていました。
私がシニアの光と影や若者の閉塞感を撮り続けてきた中で、もっとも快活で愛おしい映画です。
⽼いも若きも、誰だってひとりは寂しい。それなのに社会が、法律が、同調圧⼒が、⼈々をより孤独に向かわせて⽣きづらい世の中にしていると私は思います。
今こそ「茶飲友達」をお届けしたいです。
解禁された特報では、「孤独を抱えた⾼齢者と若者たちが家族になった」とのナレーションをバックに、“茶飲友達”のビジネスを共に企てる若者と⾼齢者の⽇常、“ファミリー”の平穏な⽇々を揺るがす状況に怒りを爆発させるマナの姿が収められている。
『茶飲友達』は2023年2⽉渋⾕ユーロスペースほか全国順次公開。