加藤和樹が“裸の”ネイキッドなサウンドで表現 新境地を開いた『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』ツアーファイナル
加藤和樹『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』ファイナル公演
加藤和樹がライブツアー『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』のファイナル公演を10月29日・30日の2日間にわたり、東京・渋谷PLEASURE PLEASUREにて開催した。
大阪、名古屋、福岡、東京の4ヶ所で開催された同ツアーは、ミニアルバム『Nostalgia BOX』に収録されている楽曲を中心に構成。等身大の大人のサウンドとともに次のステージへと進化し、新境地を開いた加藤和樹のコンサートとなった。
加藤和樹『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』ファイナル公演
コンサートは、加藤和樹&THE Sonics(Piano:吹野クワガタ Gt:田口慎二 Ba:川渕文雄 Dr:髭白健)のバンド編成。ジャジーにアレンジされたウォーキングベースのイントロの「Lost Time」でスタートした。マイナーキーのダークなベースラインから、ドラム、ピアノ、ギターが重なりバンドのグルーヴが構築されると、会場が一気に大人のサウンドに支配されていく。加藤和樹はTHE Sonicsの立体的な音像のなかで、自身の声の高音と低音を使い分けたボーカリゼーションで楽曲の世界観を表現していった。
ライブ中盤のカバーコーナーでは「Waving Through a Window」を披露。2017年のトニー賞で作品賞や作曲賞を獲得したブロードウェイミュージカル『ディア・エヴァン・ハンセン(Dear Evan Hansen)』の楽曲だ。静と動の楽曲構成からなるダイナミズムを、メロディに乗せて優しくそして力強く歌唱した。
加藤和樹『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』ファイナル公演
そして、ニューミニアルバム『Nostalgia BOX』の各楽曲では、ノスタルジック、故郷というイメージを元に、回顧しながら新たな道を歩んでいくというアルバムの世界観を、同期なしの“裸の”ネイキッドなサウンドで表現。リード曲の「ノスタルジックオレンジ」では、加藤和樹の歌と会話するようにピアノ、ベース、ギターが折り重なっていき、後半ではバンド全体がダイナミックに盛り上がっていく展開を構築。繊細かつ力強く歌う加藤和樹のエモーショナルな歌声とともに、会場は感動的な温かみのあるオレンジ色の空間に包まれていくようであった。
ライブ終盤にオリジナル楽曲の配信シングル「Fight」が披露されると、ギターのカッティングとタイトなリズム隊のグルーヴィなサウンドでコンサートの盛り上がりもピークに。続けて「Laugh&Peace」を披露し、前半はレゲエ調、後半はラテン調のリズムアレンジのリズミカルなサウンドでオーディエンスの体を揺さぶり、会場を熱くして本編を終えた。
加藤和樹『Kazuki Kato concert Tour 2022-nostalgia-』ファイナル公演
アンコールでは、来年2023年2月に東京と大阪で『Kazuki Kato NAKED 2023』、吹野クワガタ氏をピアノに迎えたトーク&ライブ『Kazuki Kato 〜Thank you for coming! 3〜』を開催することも発表。そして「皆さんの明日が輝かしい幸せな1日になりますように」と自身が作詞・作曲した「また明日」をラストに披露し、コンサートの幕を下ろした。
加藤和樹のコメントは以下のとおり。
加藤和樹
今回、新しいミニアルバムを引っ提げてのツアーということで、「Nostalgia BOX」の楽曲を表現することは、自分自身の挑戦でもありました。そして新たにリアレンジされた楽曲、カバー曲も含めて、シンプルな音像のなかで自分のボーカルをコントロールすることは難しくもありましたが、楽しむこともできました。各地ツアーを回って改めて自分は音楽が好きなんだなと感じましたし、「Nostalgia BOX」のそれぞれの楽曲の世界観をライブで皆さんにも感じていただけたらとても嬉しく思います。また2月にお会いできるのを楽しみにしています。