マティスの切り紙絵に焦点を当てた『マティス 自由なフォルム』 大作《花と果実》が初来日、ヴァンスのロザリオ礼拝堂の再現も
『マティス 自由なフォルム』展覧会メインビジュアル
『マティス 自由なフォルム』が、2024年2月14日(水)から5月27日(月)まで、国立新美術館にて開催される。
20世紀最大の巨匠の一人アンリ・マティス(1869-1954)は、後半生を過ごした南フランス・ニースにて、さまざまな色が塗られた紙をハサミで切り取る技法「切り紙絵」による作品を精力的に制作し、新たな芸術表現を切り拓いた。本展は、その切り紙絵の重要なコレクションを誇るフランスのニース市マティス美術館の全面協力を得て、マティスの切り紙絵に焦点を当てた日本初の展覧会となる。
制作中のマティス 1952年頃 (C)photo Archives Matisse / D. R. Photo: Lydia Delectorskaya
本展では、ニース市マティス美術館のメインホールで来場者を迎える切り紙絵の大作《花と果実》が初来日。マティスの切り紙絵 の作品の中でも最も巨大な部類に入るこの作品は、4m×8mの大きさを誇り、5枚のカンヴァスが繋がって構成されている。本展の出品にあたり2021年に大規模な修復が行われた。
アンリ・マティス《花と果実》1952-1953年 切り紙絵 410×870cm ニース市マティス美術館蔵 (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
ニース市マティス美術館展示風景 2022年 (C)Succession H. Matisse pour l’œuvre de Matisse Photo: François Fernandez
「ヴァンスのロザリオ礼拝堂の再現」も見どころのひとつ。ニース郊外のヴァンスに建つロザリオ礼拝堂は、最晩年のマティスが切り紙絵を応用し、建築の室内装飾や司祭服をデザインした、マティス芸術の集大成である。本展では展示室内にこの礼拝堂を体感できる空間を再現する。
ヴァンスのロザリオ礼拝堂(内観) (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
アンリ・マティス《ステンドグラス、「生命の木」のための習作》1950年 ステンドグラス 62.3×91.5×2cm ニース市マティス美術館蔵 (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
アンリ・マティス《白色のカズラ(上祭服)のためのマケット(正面)》1950-1952年 切り紙絵 126.5×196.5cm ニース市マティス美術館蔵 (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
そのほか、マティスの切り紙絵に焦点を当てながら、絵画、彫刻、素描、版画、テキスタイルなど約150点余を紹介。切り紙絵が日本でまとめて展示されることはきわめて稀で、マティスの記念碑的な表現方法に触れる貴重な機会となりそうだ。
アンリ・マティス《赤い小箱のあるオダリスク》1927年 油彩/カンヴァス 50×65cm ニース市マティス美術館蔵 (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
アンリ・マティス《ザクロのある静物》1947年 油彩/カンヴァス 80.5×60cm ニース市マティス美術館蔵 (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
アンリ・マティス《ポリネシア、海》1964 年(1946 年の切り紙絵に基づく) 羊毛のタペストリー 198×309cm ルーヴル美術館蔵(ニース市マティス美術館寄託) (C)Succession H. Matisse Photo: François Fernandez
『マティス 自由なフォルム』は、2024年2月14日(水)から5月27日(月)まで、国立新美術館にて開催。前売券はイープラスほかプレイガイドで販売中。
展覧会情報
会期:2024年2月14日(水)~5月27日(月)
休館日:毎週火曜日 ※ただし4月30日(火)は開館
開館時間:10:00~18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで開館 ※入場は閉館の30分前まで
主催:国立新美術館、ニース市マティス美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網
特別協賛:キヤノン 協賛:DNP大日本印刷 協力:日本航空、日本貨物航空、ヤマト運輸
後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ、J-WAVE
お問合せ: 050-5541-8600(ハローダイヤル)