弁士・片岡一郎に聞く、無声映画の魅力や見どころ 婀の会 vol.7『縁溜浪漫倶楽部 壱之巻』が開催
弁士 片岡一郎
2025年5月9日(金)~10日(土)ブルースクエア四谷にて、婀の会 vol.7『縁溜浪漫倶楽部 壱之巻』が開催される。本公演は、本公演は「和楽器ルネッサンス」、「無声映画and和楽器」、「リーディングドラマwith和楽器「がぶがぶ」~落語だくだくより~」の3本立てで上演される。
この度、本公演で無声映画の弁士を担当する片岡一郎に無声映画の魅力や楽しみ方や見どころ、弁士のお仕事について聞いた。
婀の会 vol.7『縁溜浪漫倶楽部 壱之巻』
ーー無声映画の魅力や見所、楽しみ方とは?
無声映画は古くて退屈、と思われがちですが、そんなことはありません。
無声映画時代には監督も俳優もみな若く、様々なアイディアを出し合いながら新しい芸術としての映画を作っていました。そして映像に音がないからこそ、新たに演奏や語りを付けることで常に新しく映画が生まれ変わり続けるのです。活力に満ちた若い映画、それが無声映画の魅力なのです。
そして無声映画の魅力をワークショップなどを通じてより多くの皆さんに感じて頂きます。
今回のワークショップは次世代を担う小中学生が対象ですが、若い世代にも興味を持ってもらい、多くの皆さんが「無声映画の魅力」を体験できる場となれば幸いです。
ーー弁士の仕事についてや魅力、見せどころは?
活動写真弁士は台本を自分で書きます。すると映画が弁士の解釈によって変化してゆくのです。
10人弁士がいれば、10通りの作品が生まれます。
そこで大事なのは、どうやって映画を解釈するか、ということです。
もちろん映像に合わせて演技をしたり、ナレーションをしたり、一緒に映画を盛り上げてくれている演奏を聴きながら語りを変化させたりもします。ただ喋るだけではない奥深さが弁士の面白さです。
ーー最後に一言。
本公演では回ごとに違う演目を用意しております。
演目ごとにどんな感じで弁士の語りや楽士の演奏が変わっていくのか!
見どころ満載の3演目に加えて
10日17時の回は「お楽しみ」演目の上演となります。
会場で活力に満ちた映画と熱い語り、そして心躍る音楽をご堪能くださいませ。
なお、5月8日(金)には「活弁ワークショップ」(小中学性 参加無料)も併せて開催される。
公演情報
【プログラムと出演者】
壱:和楽器ルネッサンス ~若手奏者を中心に清々しくフレッシュな演奏をお届けいたします~
出演:堅田喜三代(邦楽囃子方) 安倍真結 (邦楽囃子方) 堅田喜衣紗(邦楽囃子方) 福原寛瑞(邦楽囃子笛方) 松永忠之助(長唄唄方) 杵屋葵(長唄三味線方)
活動弁士:片岡一郎
邦楽奏者:義太夫三味線 鶴澤津賀寿(人間国宝)
邦楽囃子方:堅田喜三代
脚色・演出:フルタジュン(劇団フルタ丸)
出演:嘉島典俊 長谷川稀世 高橋 諒
演奏:義太夫三味線 鶴澤津賀寿(人間国宝)