歌舞伎座『三月大歌舞伎』 漫画家・紗久楽さわが描きおろした『加賀見山再岩藤』『三人吉三巴白浪』特別イラストが公開
2026年3月5日(木)から開幕する、歌舞伎座『三月大歌舞伎』では、昼の部にて『加賀見山再岩藤』、夜の部にて『三人吉三巴白浪』と、伝統が息づく端正な趣きの通し狂言が上演される。
この度、『加賀見山再岩藤』、『三人吉三巴白浪』それぞれの名場面を描きおろした特別イラストが公開された。
公開されたイラストは、幕末の歌舞伎を題材に取った漫画『かぶき伊左』や畠中恵による時代小説のコミカライズ作品『まんまこと』など、江戸時代を舞台とする漫画やイラストを多数執筆し、繊細さと迫力を兼ね備え色気溢れる絵柄で多くの人々を惹きつける漫画家・紗久楽さわによる描きおろし。
歌舞伎座『加賀見山再岩藤』特別イラスト(イラスト:紗久楽さわ)
『加賀見山再岩藤』で描かれたのは、怨霊としてよみがえった岩藤が生前と変わらぬ局姿で現れ、かつて初代尾上を自害に追い込んだ辱めをなぞるように、二代目尾上を草履で容赦なく打ち据える「草履打ち」と呼ばれる場面。岩藤の冷徹でありながら滴るような色気をたたえた表情が印象的で、まるで自分が草履で打ち据えられているかのような錯覚に陥る迫力溢れる1枚となっている。
歌舞伎座『三人吉三巴白浪』特別イラスト(イラスト:紗久楽さわ)
『三人吉三巴白浪』は、物語の大詰となる「本郷火の見櫓の場」。降りしきる雪の中、追っ手に追い詰められた和尚吉三、お嬢吉三、お坊吉三の三人が一蓮托生の絆を胸に傷つくことも恐れず最期の立廻りを魅せる、劇的な場面が圧倒的な熱量と臨場感たっぷりに描かれている。
紗久楽さわ コメント
大好きな歌舞伎、そしてその中でもかなり上位で面白い演目二つのイラストを描けてとても幸せで、光栄です。
漫画家として描いてみて、この二作は本当に登場人物たちそれぞれの「個性」「キャラ立ち」が素晴らしく、岩藤も三人の吉三も、現代漫画に登場させたら確実に大人気になるキャラクター達だなと思いました。
『悪』の要素を持ちながらも惹きつけられる、ハッキリとした本人達の自我があり、物語の中でいきいきと生きている。(岩藤は骨になっても生きるから堪らない。)
江戸時代の舞台でありながら、いまでも観客が理解でき、胸を打たれ感動できることは素晴らしいことと思います。
いま脂が乗っている素晴らしく華々しい役者の方々で観られることは当然の喜びと致しまして、この二作のお話を通しで全て観られるこの三月は、なんて幸せな日々であることかと思います。
作中とは少し意味合いが違いますが、《こいつぁ春から、縁起がいいわぇ》