尾上右近 自主公演 第十回『研の會』FINAL、集大成となる舞踊三演目が開幕 コメント公開&注釈付き席と立見席の追加販売が決定
『春興鏡獅子』 写真:田口真佐美
尾上右近 自主公演 第十回『研の會』FINALの大阪公演が、2026年9月5日(土)・9月6日(日)に国立文楽劇場にて上演された。この度、舞台写真&コメントが公開された。
『研の會』は歌舞伎俳優の尾上右近が2015年に始めた公演で、今年で10回目の開催となる。「今、自分がやりたいことを全力でやる」をテーマに、歌舞伎に対する熱い思いを詰め込んで、右近自らプロデュースしている自主公演。かねてより公言していた通り、第十回で『研の會』はファイナルを迎えた。集大成となる今回は『藝阿呆』、『鷺娘』、『春興鏡獅子』の舞踊三題に挑んでいる。
『藝阿呆』 写真:田口真佐美
『藝阿呆』は安藤鶴夫の異色作で、1960年に浄瑠璃・八世竹本綱太夫、三味線・十世竹澤彌七の名コンビにより民放のラジオ番組で制作初演された。明治の義太夫の巨星・三代目竹本大隅太夫と、先輩格で相三味線を弾いた近世の名人・二代目豊澤團平の二人の物語を中心に、義太夫節に命を吹き込む苛烈な人間模様を描く。
これまでの上演では制作初演時の音源が使用されてきたが、今回は生演奏にこだわり、文楽座より竹本織太夫と竹澤團七を迎えた。尾上菊之丞の新演出により、義太夫に生きた伝説の名人のエピソードを右近ひとりで演じる。
『鷺娘』 写真:田口真佐美
『鷺娘』は恋の思いに苦しむ娘の姿を白鷺の寂しげな姿に重ね合わせた舞踊作品。2025年、映画『国宝』にて取り上げられたことから、歌舞伎になじみのない層にもよく知られるように。右近にとっては初役となる。今回のためにファッションデザイナーの丸山敬太が手掛けた衣裳にも注目したい。
『春興鏡獅子』 写真:田口真佐美
『春興鏡獅子』は一人の俳優が可憐な娘と勇壮な獅子の精を踊り分ける格式高い舞踊作品。『研の會』においては第一回でも上演しており、『鏡獅子』に始まり『鏡獅子』に終わることとなった。右近にとって特別な思い入れのある、ライフワークとも言える演目で、期待も高まる。
なお、東京公演は10月2日(金)・3日(土)に明治座にて上演。は即日完売となっていたが、9月10日(木)正午12時より、注釈付き席と立見席の追加販売が決定した。
昨年好評を得たイヤホンガイドの貸出しサービスは今回も継続。3日には観劇サポート席を設け、バリアフリー字幕タブレットを貸出しする。右近は「どんな方にも楽しんでいただける歌舞伎公演になれば。そしてそれが、また歌舞伎を観に来ていただくきっかけに繋がれば」と思いを込める。
尾上右近 コメント
研の會での大阪公演も3年目。
集大成、ファイナルということで沢山のお客様にお越しいただき、ありがとうございました。自分としても一区切りつけられる、思い出に残る大阪公演の千穐楽になりました。
終わりのない道のりですけれども、更に良い形になるよう東京公演に向けてしっかり励みたいと思っております。
明治座にてお待ちしております。
公演情報
第十回『研の會』横尾忠則版ポスター