貴重な原画や模型300点を展示! 『カラー10周年記念展』をレポート

レポート
2016.11.24

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『株式会社カラー10周年記念展 過去(これまで)のエヴァと、未来(これから)のエヴァ。そして現在(いま)のスタジオカラー。』のプレス内覧会が、11月22日に行われた。本イベントは、2016年11月23日(水)から11月30日にかけてラフォーレミュージアム原宿で行われ、『エヴァ』や『シン・ゴジラ』などの貴重な原画やモデル、資料など約300点が展示されている。また今回の内覧会では、囲み取材に株式会社カラーの代表取締役である庵野秀明氏も登場し、10周年を迎えた心境などを語ってくれた。本記事では、その様子を紹介する。

株式会社カラーの10周年を記念した今回の展示会では、カラーが手掛けた『エヴァ』シリーズの原画が年代ごとに展示されている。まず入口にあるのは、『エヴァンゲリオン新劇場版:序』の原画だ。躍動するエヴァ初号機や最初に登場する傷ついた綾波レイなど、10年近く前になるにも関わらず、鮮明に思い出されるシーンが数多くあることに驚く。

続いて、『エヴァンゲリオン新劇場版:破』『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』へと続いていく。キャラクターは言わずもがな、緻密に描かれたロボットや都市などの設定画は、いつまでも見ていたくなってしまう。原画に注意書きがなされているものもあり、 『エヴァ』を手掛けたスタッフたちの息吹までも感じられるようだ。

他にも今年の9月に限定公開された、『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』主題歌の宇多田ヒカル「桜流し」の「エヴァ:Qバージョン」MV上映や、雑誌やポスターなどに使用されたイラストのラフ画、『シン・ゴジラ』と『エヴァ』のコラボイラストなども展示。文字通り、濃密な内容となっている。

『エヴァ』シリーズの後は、話題となった『シン・ゴジラ』2~4形態までの雛形模型が登場。第2と第3形態の模型は、今回が初公開となる。

その途中では、安野モヨコ氏が描いた「おおきな株」の生原稿が展示され、さらに今回の展示会用に描き下ろした『監督不行届』番外編のアニメも上映されている。本作は、安野氏の視点でカラー立ち上げから今日までの庵野氏を描いており、決して順風とは言えない中、苦悩しながらも作り続ける庵野氏の想いが伝わってくる作品だ。

その奥の「特撮アーカイブ」では、ウルトラマンのミニチュアや劇中で使われた『巨神兵東京に現る』の巨神兵を展示。

最後の「日本アニメ(ーター)見本市」では、『旅のロボから』などのアニメや設定資料を展示している。また今回は紹介できなかったが、『機動警察パトレイバーREBOOT』の資料も見ることができる。ファンは楽しみにしてほしい。

囲み取材で登場した庵野氏は、最初に「(カラーが)10年もってよかった」と笑いを誘いつつ、今回の展示会はカラーがやってきたことをギュッと詰めた感じだと説明。作品そのものではなく、作品を作るまでの過程を、来場者に楽しんでもらいたいと語った。ちなみに、この10年で最も辛かったのは、『エヴァンゲリオン新劇場版:Q』の後だいうことも暴露。全て使い切ったため、何も作れない状態までなってしまったそうだ。

今回初公開となった『シン・ゴジラ』の模型について、最初からCGにするのではなく、リアルな立体物から映像へと落とし込むために作成したことを解説。頭の中でゴジラを想像しながら描くのではなく、物として(雛形模型が)あったからこそ、CGにしてもゴジラが成り立ったと話した。また、ゴジラの形態変化については、変化したほうが面白いだろうという庵野氏の思いつきだったそうだが、イメージがそぐわないため東宝は最初嫌がっていたという。しかし、「バンダイさんは3つ(商品が)出せる」というからめ手も使い、今回の形態変化が可能になったそうだ。

また今回の展示会の名称である『株式会社カラー10周年記念展 過去(これまで)のエヴァと、未来(これから)のエヴァ。そして現在(いま)のスタジオカラー。』について、カラーの代表作がエヴァであること、そして過去にエヴァを作り、これからも(カラーが)作り続けるという意味がこめられていることを明らかにした。

さらに原画を描く際に注意している点として、キャラクターの顔の位置が重要だと解説。視聴者はまずキャラクターの顔(目)を確認し、そこから周囲へと視点が移動する。それを理解し、利用することが原画を大事なのだそうだ。そして、これからの10年について「面白いものを作り続けたい」と庵野氏らしい発言の後、「僕も作りたいが、僕以外の人も作ってほしい」とエールを送り、「10年20年先にまで今残っている資料を残しつつ未来に繋げていきたい。そのためには今が一番重要じゃないかな」と話した。

最後に『エヴァ』の次回作について、東京オリンピックまでに見ることができるかという質問に、「配給会社との関係もあるので、まだわからない」と口を濁しつつ「がんばります」と意欲をみせて取材は終了となった。

庵野氏が言うとおり、今回の展示会はカラーの作品が詰まった濃密な内容になっている。原画の1つ1つから、作品を面白くさせたいというスタッフの想いや意志を感じ取ることができるだろう。なお、展示会では物販コーナーも設けられており、『エヴァ』などの様々なグッズを購入することもできる。ファンならぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。
 

イベント情報
株式会社カラー10周年記念展
~過去(これまで)のエヴァと、未来(これから)のエヴァ。そして現在(いま)のスタジオカラー。~


 日時:2016年11月23日(祝・水)〜11月30日(水)
 会場:ラフォーレミュージアム原宿 (東京都渋谷区神宮前1丁目11−6 ラフォーレ原宿6階)
 入場料:500円(税込)
 公式サイト:http://www.khara.co.jp/
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