高難易度を誇るコーライグリーンを制するのものは!? 『ライザップKBCオーガスタ』が名門芥屋ゴルフ倶楽部で開催!
第45回を迎えるライザップKBCオーガスタゴルフトーナメント。石川遼選手も凱旋参戦予定だ
今年で45回目を迎える伝統の一戦『ライザップ KBCオーガスタ ゴルフトーナメント 2017』が、8月24日から芥屋ゴルフ倶楽部(福岡県糸島市)で開催される。毎年、賞金王になる実力者が優勝する大会とあって、注目が集まること必至だ。
1964年に開場した同倶楽部は、今年で53年目を迎える九州の名門コースだ。高度経済成長期と重なり、多くのゴルフファンに愛され続けてきたゴルフ場でもある。玄界灘に面し、なだらかな丘陵地に位置する同コースは、名匠・赤星四郎氏による戦略的なレイアウトもさることながら、現在男子ゴルフトーナメントで唯一となったコーライグリーンを使用していることが特徴となる。
コーライグリーンといえば、かつてフジサンケイクラシックが開催されていた川奈ホテルゴルフコース富士コース(静岡県伊東市、現在は女子のフジサンケイレディスクラシックの会場)を思い出す人も多いだろう。東の川奈、西の芥屋とこの2コースのコーライグリーン攻略は、多くのプロとって上位進出のキーポイントでもあったのだ。
川奈が女子に移行し、男子のコーライグリーンはこのKBCオーガスタだけ。そのため、同大会がより見どころの多い試合になったのは間違いない。攻略するトッププロだけでなく、観客にとってはプロたちの技術力、対応力を見極められるからだ。
トーナメントコースできっちりと仕上げられたコーライグリーンの難しさは、プレーをした人にしか分からないかもしれない。筆者は幸か不幸かトーナメントセッティングでの川奈でプレーの経験があるが、巡目の下りと逆目の上りでは速さがあまりに違い過ぎて、(アベレージゴルファーのレベルだと)どう打っていいのか頭がパニックになるほどだった。しかし、上や下ならまだいい。横についた時が大変で、どれだけ曲がるかは想像力とともに経験を積んだものだけにしかカップインできない難易度ぶり。それゆえに、このKBCオーガスタはコース攻略だけでなく、グリーン上での戦い方も大きな見どころとなる。
1973年から開催されているビッグトーナメントの一つだけあって、その優勝者もそうそうたる人たちの名が連れられている。現在もレギュラーツアーに参戦し、長くファンを喜ばせている尾崎将司は1996年からの3連覇を含む4勝をマーク。現JGTO(日本ゴルフツアー機構)会長の青木功も3回優勝している。元賞金王の伊澤利光や昨年の賞金王の池田勇太が2勝、2012年の賞金王の藤田寛之が1勝と、この試合を制する者は賞金王を手繰り寄せるとも言えるかもしれない。現在、海外で活躍中の谷原秀人も2010年にこの芥屋を制している。つまりショット、パット巧者でないとこの栄冠を勝ち取れないのだ。
昨年の優勝者、石川遼も海外から凱旋帰国し参戦予定となっている。腰痛のために長期休養を余儀なくされ、なかなか海外では結果を残せていないが、14勝目を挙げたゲンの良い大会。ゾーンに入るとビッグスコアも出せる実力者ゆえ、石川自身も復活ののろしをあげたいはず。海外に積極的に参戦し、これからエンジンをかけようとしている池田勇太も虎視眈々と2勝目を狙っている。今年の芥屋は季節のせいだけでなく、男たちの戦いでホットな夏になるはずだ。