楠本桃子のゲームコラムvol.107 映画の秋到来!映画化されたホラーゲーム2選
※製品紹介サイトより引用
前回に引き続き、今回も映画化されたゲームを紹介!ハロウィンの季節ということで、ホラーゲーム(ムービー)を2本紹介します。10月は劇場公開映画も大豊作! 家ではゲームを楽しみつつ、映画館にも足を運んでみてはいかがでしょうか!
『弟切草』
※製品紹介サイトより引用
チュンソフト(現在のスパイク・チュンソフト)がリリースしたサウンドのベルシリーズの記念すべき第一作目である『弟切草』。選んだ選択肢によりストーリーの展開や結末が変化し、何度でも楽しめる「サウンドノベル」というゲームジャンルは、全てこの作品から始まりました。
「夕暮れの薄暗い山道を走る一台の車。車道の両脇には辺り一面に弟切草が咲いていた。車を運転していた公平は、助手席にいる奈美に弟切草に纏わる伝承を語る。しかし、話に夢中になっている内に道に迷ってしまい、そこに突然対向車が現れ急ブレーキを掛けるもブレーキが効かず、強引に車を停めた事で車は破損してしまう。雨の降る中、車を捨てた二人の行く手には弟切草に囲まれた一軒の洋館が佇んでいた。二人は雨から逃れるためにその洋館へと足を踏み入れるのであった……。」
というストーリーをベースに、様々な物語が展開される本作。ホラーやミステリー好きなプレイヤー達から大きな評価を得ました。サウンドも実際の生活音(ドアの開閉音、水槽の水の音)が使用されているため、臨場感も高まります。
ホラーテイストな話のみならず、ギャグに振り切ったエピソードや、クリア後の少しアダルトなおまけエピソードなど、様々なストーリーを楽しむことができ、飽きがこないことも魅力のひとつです。
また、映画の『弟切草』は陰鬱なムードを出すために全編がデジタルビデオ撮影。原作の雰囲気を大事に制作されています。ゲームとはまた異なるストーリーで進む映画版の『弟切草』ですが、作中にはゲームを彷彿とさせるような演出も。脱出ゲームや謎解きといった要素が好きな方は楽しめるかもしれませんが、ホラー要素を期待して鑑賞をすると少し物足りないかもしれません。
恐怖度で言ったらゲームの『弟切草』の方が高いため、怖さを楽しみたい方はゲーム版、ホラーがあまり得意ではないけれど、作品の雰囲気が気になる……という方には映画版をオススメします!
『サイレントヒル』
※公式サイトより引用
ホラーアドベンチャーゲームである本作は、濃い霧に覆われ、クリーチャーがうごめく街を徘徊しながら娘を探し出す、というものが大筋のストーリー。プレイヤーの行動によりシナリオが分岐し、マルチエンディングとなっているため、周回プレイを楽しめます。
ゴーストタウンになった「表世界」と、血や錆や死体にまみれた「裏世界」を行き来しながら街の探索を行うのですが、どちらの世界も雰囲気抜群。ホラー好きにはたまらない退廃的な街並みがたまりません。クリーチャーの造形も気持ち悪く、演出やストーリーの評価も高い作品です。
そんな本作を原作とした映画『サイレントヒル』は、雰囲気も原作に近く、原作ファンからも好評。グロテスクでホラー要素を前面に出した演出や表現があるため、苦手な方は鑑賞に注意が必要です。原作であるゲームの再現度は高いですが、ゲーム自体をプレイしていなくてもストーリーが難解ということもなく、楽しく観られる映画です。
監督であるクリストフ・ガンズが大の『サイレントヒル』好きということで制作された映画版『サイレントヒル』。バブルヘッドナースや三角頭など、クリーチャーもまるでゲームからそのまま飛び出してきたような造形美です。
ゲーマーだけではなくホラー映画好きからも評価が高いので、映画好きな方にもオススメ!映画は続編である『サイレントヒル: リベレーション3D』も公開されています。こちらは1作目と比べると恐怖感は少し下がっていますが、その分グロテスクな描写も少なめで観やすさは増しています。是非2作目もも併せて『サイレントヒル』シリーズの恐怖に浸ってみてください!