『焼肉ドラゴン』『泣くロミオと怒るジュリエット』作・演出の鄭義信、浅草九劇をホームグラウンドに新劇団を結成
鄭義信
舞台版『焼肉ドラゴン』の作・演出のみならず、映画版で初監督を務め、同作で、日本映画批評家大賞 作品賞を受賞。2020年2・3月上演、オール関西弁&オールメールの舞台『泣くロミオと怒るジュリエット』を作・演出した、劇作家で演出家の鄭義信(チョン・ウィシン)が、2021年3月、東京・浅草九劇をホームグラウンドとして活動する新劇団を結成することが発表された。
劇団名は「ヒトハダ」。「大好きな演劇を真正面から抱きしめたい」、「血が通った温もりのある芝居を届けたい」という想いから、劇団名がつけられたとのこと。
鄭義信 コメント
「ヒトハダ」をつくってみました。
劇団なんて、もう無縁だと思っていた。ところが、酒場の与太話がとんとんとんと進んで、いつの間にか劇団をつくることになってしまった。自分でも驚いている。たぶん、大いなる熱意にほだされたんだと思う。僕は他人様の熱意に弱い。とても弱い。
「ヒトハダ」所属(?)の劇団員たちは、それぞれが老舗劇団やら事務所やらに、すでに所属している。それでも、「自分たちのやりたいことをやりたい!」という熱意がみなぎっている。彼らの熱意はとどまることをしらず、その熱意たるや、地球を三周半ぐらいはしていると思う。
僕は困っている。とても困っている。彼らの熱意に応えられるかどうか……だけど、彼らの熱意を追って、僕ももう少し走ってみようと思う。ぜいぜい息切れしながらも、走ってみようと思う。そこにどんな風景が見えるのか、今はわからない。彼らに追いつけるかどうかわからない。だけど、走ってみようと思う。三周半先で手招きする彼らに向かって、走っていこうと思う。僕の今の全力で、走っていこうと思う。
今はただ熱意の塊でしかすぎない僕たちに、温かい声援を送ってくださることを願っています。
劇団員の詳細は後日発表される予定。また、東京・銀座九劇アカデミアでは2020年の4月中旬から、新たな可能性のある役者との出会いを目的に、鄭義信によるワークショップも開催される。「ヒトハダ」劇団員のオーディションも含まれており、興味のある役者は参加してみてはいかがだろうか。詳細は「銀座九劇アカデミア」公式HPにて。
鄭義信 プロフィール
1957年7月11日生まれ。姫路市出身。脚本家/演出家/映画監督。
1993年に『ザ・寺山』で第38回岸田國士戯曲賞を受賞。その一方、映画に進出して、同年、『月はどっちに出ている』の脚本で、毎日映画コンクール 脚本賞、キネマ旬報 脚本賞などを受賞。1998年には、『愛を乞うひと』でキネマ旬報 脚本賞、日本アカデミー賞 最優秀脚本賞、第一回菊島隆三賞、アジア太平洋映画祭 最優秀脚本賞など数々の賞を受賞した。『焼肉ドラゴン』では第8回朝日舞台芸術賞 グランプリ。第12回鶴屋南北戯曲賞。第16回読売演劇大賞 大賞・最優秀作品賞。第59回芸術選奨 文部科学大臣賞。韓国演劇評論家協会の選ぶ2008年、今年の演劇ベスト3。韓国演劇協会が選ぶ、今年の演劇ベスト7など数々の演劇賞を総なめにした。2018年には自ら監督を務めた、映画『焼肉ドラゴン』が公開された。近年では『パーマ屋スミレ』『赤道の下のマクベス』『すべての四月のために』と話題作を生み出している。2014年春の紫綬褒章受賞。
銀座九劇アカデミア
https://asakusa-kokono.com/academia/
公演情報
<東京公演>
■日程:2020年2月8日(土)~3月4日(水)
■会場:Bunkamuraシアターコクーン
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、今後2週間程度、多数の方が集まるイベントについて中止または延期、規模を縮小などの対応を要請するという政府発表に従い、明日2月28日(金)から3月10日(火)までの間、Bunkamuraが主催する公演、展覧会、映画をやむを得ず中止とさせていただきます。
なお、貸しホール公演・展覧会開催の有無につきましては主催者様のご判断となります。公演中止や延期となった際には、ホームページでも随時ご案内いたします。詳細は各公演のお問合せ先へご連絡をお願いいたします。
■出演:桐山照史 柄本時生 橋本淳 元木聖也 高橋努
岡田義徳 朴勝哲 みのすけ 福田転球 八嶋智人 段田安則
岩男海史 白石惇也 鈴木幸二 砂原一輝 西村聡 平岡亮 ふじおあつや 水谷悟 宗綱弟 ワタナベケイスケ
■問合せ:Bunkamura Tel.03-3477-3244(10:00~19:00)
<大阪公演>
■日程:2020年3月8日(日)~15日(日)
■会場:森ノ宮ピロティホール
■公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/20_romeo-juliet/