木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一が、歌舞伎を通して江戸・東京の歴史や物語性に迫るオンライン企画を始動

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2021.9.2
『歌舞伎ひらき街めぐり ~木ノ下裕一の古典で読み解く江戸⇄東京講座~』

『歌舞伎ひらき街めぐり ~木ノ下裕一の古典で読み解く江戸⇄東京講座~』

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東京芸術劇場では、歴史的な文脈を踏まえつつ、現代における歌舞伎演目上演の可能性を発信する団体・木ノ下歌舞伎とともに、劇場から発信する、新たな配信レクチャー企画をスタートさせることを発表した。

本企画は、名作歌舞伎の舞台となった江戸・東京の地をテーマに、毎回ひとつの土地と、ゆかりの演目の数々を紐解き、街の古層を掘り起こす。木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一による解説、木ノ下歌舞伎作品に登場した俳優陣の朗読、さらには映像配信ならではの仕掛けも盛り込んで、それぞれの土地をナビゲートする。

第一回は2021年9月10日(金)より配信され、「両国と『三人吉三』~魂をしずめる場所~」テーマに行う。第二回は「鐘ヶ淵と「隅田川物」~物語の生まれる場所~」を11月5日(金)より開始、また第三回は第3回は「深川と『四谷怪談』~生と死がまざりあう場所」を2022年1月14日(金)より行う。

「歌舞伎」のレンズを通してみれば、江戸から東京が、東京から江戸が見えてくる。歌舞伎&街歩きファンがディープに楽しむもよし、初心者が入門編として触れるもよし。東京の歴史と歌舞伎演目の秘密、どちらも学べる欲張りなプログラムに期待しよう。

木ノ下歌舞伎主宰・木ノ下裕一  コメント

木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)

木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)

おかげさまで、今年、木ノ下歌舞伎は旗揚げ15周年を迎えました。まだまだ外出もままならない状況ですので、今年度の下半期はオンラインでできることに力を入れ、皆さんにお楽しみいただこうと考えています。
その第一弾(と勝手に私が思っているの)が、東京芸術劇場さんのお声かけで実現した本配信講座です。歌舞伎を通して、江戸/東京の歴史や物語性に迫っていこうという内容ですが、私のおしゃべりに加え、イラストや音楽、俳優さんによる朗読などを盛り込んだ、全体に賑やかな〈全三回〉の番組になりました。
個人的には、最もディープな「第一回目」、情報過多で胃もたれ寸前の「第二回目」、そして、歌舞伎偏愛を詰め込んだ「第三回目」と、それぞれバラエティに富んだ内容になったなと思っております。古典という杖を携えて、江戸/東京への想念の旅へ、ご一緒にお出かけいただけましたら幸いです。

配信情報

東京芸術劇場×木ノ下歌舞伎 配信レクチャーシリーズ
『歌舞伎ひらき街めぐり ~木ノ下裕一の古典で読み解く江戸⇄東京講座~』
 
■出演
講師:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰)
朗読:大石将弘 永井茉梨奈
作曲・演奏:やまみちやえ
 
■配信期間
第1回 2021年9月10日(金)10:00~ 9月19日(日)23:59
第2回 2021年11月5日(金)10:00 ~ 11月14日(日)23:59
第3回 2022年1月14日(金)10:00 ~ 1月23日(日)23:59
 
■配信発売期間
第1回 2021年9月4日(土)10:00 ~ 9月19日(日)22:00
第2回 2021年10月30日(土)10:00 ~ 11月14日(日)22:00
第3回 2022年1月8日(土)10:00 ~ 1月23日(日)22:00
 
【第1回 両国と『三人吉三』~魂をしずめる場所~】
江戸で一、二を争う盛り場であった両国は、様々な歌舞伎作品で描かれてきました。ここでは、江戸末期から明治にかけての大作者・河竹黙阿弥の代表作『三人吉三廓初買』(さんにんきちさくるわのはつがい)を取り上げます。
火災や地震、空襲などに見舞われつつも都市の慰霊地としての役割を果たしてきた両国。終わりゆく江戸へのレクイエムとしても読むことができる『三人吉三』。江戸の人々がこの土地に託した想いを掘り下げていきます。
 
【第2回 鐘ヶ淵と「隅田川物」~物語の生まれる場所~】
浅草寺から鐘ヶ淵にかけては江戸屈指の観光スポットであり、江戸っ子の郷愁をそそる場所でもありました。同時に、鐘ヶ淵に伝わる「梅若伝説」は、能『隅田川』をはじめ数々の浄瑠璃や歌舞伎で取り上げられ、「隅田川物」という一大作品群へと発展していきます。近松門左衛門、鶴屋南北、河竹黙阿弥ら作者たちがバトンを受け継ぐように描き続けてきた「隅田川物」のめくるめく世界にご案内します。
 
【第3回 深川と『四谷怪談』~生と死がまざりあう場所~】
庶民の町である深川は、貧困、悲喜、汗と涙……人々のささやかな営みがぎっしり詰まった土地でした。人間の営みをリアルな筆致で描く「生世話」(きぜわ)を得意とした稀代の作者・鶴屋南北もまた、ここ深川に暮らし、没しています。彼の代表作『東海道四谷怪談』に描かれた深川を紐解きながら、社会へのシビアな目線と人間へのあたたかい眼差しを併せ持った南北が、この土地に何を見ていたのかに迫ります。
 
■会場 オンライン
 
■配信料金
1回分 1000円(税込)
この企画は、オンライン動画配信でのみご覧いただけます。
企画内容には変更が生じる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
営利目的の転売は固くお断りいたします。

■お問合せ
東京芸術劇場ボックスオフィス
0570-010-296(休館日を除く10:00~19:00)
http://www.geigeki.jp/
 
企画制作:東京芸術劇場・木ノ下歌舞伎/一般社団法人樹来舎
主催:公益財団法人東京都歴史文化財団 東京芸術劇場・アーツカウンシル東京/東京都
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)独立行政法人日本芸術文化振興会
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