美術家・森村泰昌×文楽人形遣い・桐竹勘十郎 日本を代表する美術家と人間国宝による新作公演「人間浄瑠璃」開催

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2022.1.6


2022年2月2日(水)に大阪・中之島に新しく誕生する「大阪中之島美術館」。その開館記念公演として、2月26日(土)、同美術館 1階ホールにて『森村泰昌×桐竹勘十郎 人間浄瑠璃「新・鏡影綺譚」』が開催される。

「人間浄瑠璃」は、日本を代表する美術家の森村泰昌と、世界に誇る伝統芸能・人形浄瑠璃文楽の人形遣いであり、 人間国宝の桐⽵勘十郎が共作する一連のプロジェクト。美術家の森村泰昌は、 美術史上の名画の人物や映画女優、歴史的人物等に扮する写真・映像作品「セルフポートレート」で国内外から高く評価されてきた。一方の桐竹勘十郎は、立役、女形、チャリまで幅広い役を演じ、その高い技術と表現性は多数の受賞歴を有し、常に伝統芸能の新たな試みにも精力的に取り組んでいる。この両者による新作は、人間浄瑠璃という主題を掲げ、「芸といふものは実と虚との皮膜の間にあるもの也。 」という近世人形浄瑠璃を確立した近松門左衛門の芸術論を進化させ、わが国が誇る伝統文化と現代芸術の共創によって未来を志向するものだという。

今回上演される「新・鏡影綺譚」は、森村が「人間とは何か」「人形浄瑠璃とは何か」を探究するために書き下ろしたオリジナルの床本。1987年、二世桐竹勘十郎の一周忌に際し、三林京子と三世桐竹勘十郎(当時は吉田簑太郎)の姉弟による追善公演(ホフマン物語「鏡影綺譚」)から着想された。このオリジナルの床本に、人形浄瑠璃文楽において第一線で活躍する鶴澤清介が作曲、三味線を演奏し、竹本織太夫が語り、 森村が人形となり、勘十郎が森村の「手」を自ら製作し遣い、「かたち」に「いのち」をあたえ、 遣う/遣われるという関係性から創出する新たな表現の可能性を追求する。

森村が“黒浄瑠璃”と称する漆黒の空間が、本作の特徴の一つ。主人公である人形師の苦悩や心の内に広がる無限の世界と、闇の世界からやって来る悪鬼。 暗闇の世界から生まれ、 滅していく彼らが舞う深黒の舞台を、 鏡や眼球、 火の輪、 瑠璃の音色や千条の光といったモチーフが彩る。

◆あらすじ

ことのほか人形を愛する人形師がいた。 名前を今日十郎という。 気にいった人形を作りたいと、 日々、 人形作りにあけくれていた。 今日十郎はあるとき夢を見る。 …生玉神社で美しい女にめぐり遭う。 名前をお京という。 (床本より)
苦悩を抱える人形づくりの匠・今日十郎、 氏素性の知れぬ謎の女・お京、 闇の世界からやって来る悪鬼、 それらを覆う漆黒の闇の世界、 鏡の異世界、 瑠璃の音色や千条の光で織り成される物語。

公演情報

『森村泰昌×桐竹勘十郎 人間浄瑠璃「新・鏡影綺譚」』
 
日 程:2022年2月26日(土)14時/19時、 27日(日)11時/16時 計4回公演
会 場:大阪中之島美術館 1階ホール(〒530-0005 大阪府大阪市北区中之島4-3-1)
 
床本・出演 森村泰昌
作 曲 鶴澤清介
太 夫 竹本織太夫
三 味 線 鶴澤清介 鶴澤清公 鶴澤清允
人 形 桐竹勘十郎(人間国宝)
吉田勘彌 吉田簑一郎 吉田一輔 吉田簑紫郎 桐竹紋吉 吉田簑太郎
桐竹勘次郎 桐竹勘介 吉田玉延 吉田簑悠 桐竹勘昇 豊松清之助
囃 子 望月太明藏社中
 
(各回200席程度、 自由席)
料金(税込):
先行販売 8,000円(2021年12月13日10時~1月15日23時55分)
一般販売 10,000円(2022年1月16日10時~)
詳細:https://ningenjoruri.peatix.com
※予定枚数が完売次第、 販売を終了いたします
 
◆特典スペシャルブックレット付
人間浄瑠璃「新・鏡影綺譚」
「新・鏡影綺譚」オリジナル床本、 プレトーク「人間浄瑠璃事始め」(森村泰昌、 桐竹勘十郎、 平田オリザ、 石黒浩、 松岡正剛)の併録本を進呈。
定 価:1,500円(税別)※予定。
※全公演に付録されるほか、 公演終了後はモリムラ@ミュージアム等にて販売予定。
【特設ウェブサイト】https://www.ningenjoruri.com/

主 催:森村桐竹人間浄瑠璃プロジェクト実行委員会
共 催:アートエリアB1運営委員会、 大阪中之島美術館、
クリエイティブアイランド中之島実行委員会、 モリムラ@ミュージアム
制作協力:公益財団法人文楽協会
協 力:大阪大学21世紀懐徳堂、 独立行政法人日本芸術文化振興会国立文楽劇場、
株式会社松岡正剛事務所、 株式会社百間、 近江ARS
特別協賛:東京建物Brillia
協 賛:京阪電気鉄道株式会社
助 成:全国税理士共栄会文化財団

【関連企画】
◆オンライントーク
人間浄瑠璃『新・鏡影綺譚』記念企画
森村泰昌×桐竹勘十郎 対談
美術家の森村泰昌が脚本「新・鏡影綺譚」を書き下ろし、 “黒浄瑠璃〞と称する本作では、 全世界的な災禍を祓うような現代の状況において、 人間の想像力こそが暗闇を照らす希望の光明となることを願います。 新年早々、 本公演を記念し対談企画を開催します。
日 時:1月12日[水]18:30~20:00
※オンラインライブ配信(アーカイブの視聴はできません)
出 演:森村泰昌(美術家)、 桐竹勘十郎(人形浄瑠璃文楽人形遣い)
進 行:木ノ下智恵子(大阪大学21世紀懐徳堂、 人間浄瑠璃プロジェクトプロデューサー)

◆オンライントーク
人間浄瑠璃『新・鏡影綺譚』記念企画
「森村×勘十郎+森村×正剛 対談」
1月に配信する森村泰昌・桐竹勘十郎の対談を再配信。
さらに第二部では、 芸能の神様として知られる蝉丸、 文楽の生みの親である近松門左衛門、 近世から脈打つ創造の醍醐味について、 知の巨人・編集工学者の松岡正剛と、 森村が熱く語ります。
日 時:2022年2月上旬予定
料 金:2,000円
: https://ningenjoruri.peatix.com (2022年1月16日発売)
購入者へ配信URLをお送りいたします
※森村泰昌×桐竹勘十郎の対談は1月12日の制作発表を収録配信します。
主 催:森村桐⽵人間浄瑠璃プロジェクト実行委員会、 近江ARS(近江アルス)
会場協力:三井寺、 中山事務所
企画協力:株式会社百間、 株式会社松岡正剛事務所

◆展覧会 │ モリムラ@ミュージアム(M@M)第6回展
「森村泰昌×桐竹勘十郎 二人展 お手を拝借!!」
大阪・北加賀屋にある森村泰昌の個人ミュージアムにて二人展を開催。 伝統芸能と現代美術という、 一見するとかけ離れた領域をになう両者が手をたずさえ、 互いの拠点・大阪の地で共鳴します。
日 時:2021年11月19日(金)~2022年4月24日(日)
金・土・日曜日12:00~18:00
会 場:モリムラ@ミュージアム(〒559-0011 大阪府大阪市住之江区北加賀屋5-5-36 2F)
入 場 料:一般・大学生 600円、 高校生・中学生 200円、 小学生以下 無料
主 催:モリムラ@ミュージアム
共 催:森村桐竹人間浄瑠璃プロジェクト実行委員会
特別協力:千島土地株式会社
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