連続ストーカー事件と女性たちの不審死、記憶障害の刑事 札内幸太・平祐奈・藤原季節・板垣瑞生ら競演の映画『その消失、』公開が決定
(C)「その消失、」製作委員会
映画『その消失、』が2022年2月25日(金)よりレイトショー公開されることが決定。ポスタービジュアル、場面写真、予告編が解禁された。
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『その消失、』は、『茶の味』『鮫肌男と桃尻女』などで知られる石井克人監督などの元で助監督を務め、自身も映画やCMの演出・企画・脚本を手がける若手監督・狩野比呂氏の長編映画初監督作品。狩野監督は10年以上の構想によるプロットをもとに、本作を自主制作で完成させたという。刑事・松井(札内幸太)はとある連続ストーカー事件を捜査していた。被害者は、3名の女性。彼女たちの身辺に現れる謎の男、この事件と何らかの関わりがあると思われる謎の女。女性たちが次々と不審死を遂げる中、真相に迫ろうとする松井をたびたび記憶障害が襲う。
主人公・松井を演じるのは、『罪の声』『青葉家のテーブル』などの札内幸太。さらに、是枝裕和監督の『奇跡』などの平祐奈、『佐々木、イン、マイマイン』『くれなずめ』などの藤原季節、大河ドラマ『麒麟がくる』などの板垣瑞生にくわえ、岡山天音、泉里香、井上肇らが出演。また、石井克人氏は、本作のエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねている。
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狩野比呂監督による作品紹介は以下のとおり。
狩野比呂(原案・監督・脚本・編集)
「愛憎による復讐心に駆られた1人の脆弱な人間を描く」
人間には、人を愛するという普遍的な感情の裏に、人を憎むという同じく普遍的な感情が常にあって、その葛藤の中で憎の感情が大きくなると、その度に何か大切なものが失われていきます。
その1つの消失は新たに1つの愛と1つの憎を生んで、愛は見えるものとしてそこに「平和」という幻想を生み、憎はその背後で愛を蝕んで新たな「消失」を生みます。そうして消失は連鎖していきます。その「連鎖」は、人間が生きている限り、抗おうとしてもおおよそ止まる事はなく、救いの道はありません。もし止まる事があるとしたら、それは自然が与えてくれた運によるものでしかありません。人間は弱い――そんな「人間の弱さ」とそれが生む「消失の連鎖」を表現したい。それがこの作品を作ろうとしたキッカケです。
こういったサスペンス要素のある人間ドラマを予算のない自主制作映画の脚本として採用するのには大変勇気が入りましたが、自主映画だからといって自己完結的な作品にするのではなく、この物語自体を広く楽しんでもらえるような娯楽性のある作り方をしました。
ある1人の刑事の数週間の永い物語です。この作品を見終わった観客の皆さんが主人公の刑事・松井幸太という人間に感じるであろう感情――それはおそらく、皆さんが全ての人間についてどう感じながら生きているのか、それと同じ感情だと思います。何かが消失していく悲しみよりも、何かが生まれてくる幸せに目を向けて生きていきたいという、僕個人や仲間の願いを込めて、それが見てくれる方々にも伝わって欲しいと思っています。
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『その消失、』は2月25日(金)より東京・ヒューマン・トラストシネマ渋谷ほか センチュリーシネマ、シネ・リーブル梅田にて順次レイトショー公開。