監督・山下敦弘×脚本・宮藤官九郎で台湾映画『1秒先の彼女』の日本版リメイクが決定 2023年に公開へ
台湾映画『1秒先の彼女』より (C)MandarinVision Co, Ltd
台湾映画『1秒先の彼女』が日本でリメイクされることが決定。2023年に公開を予定していることがわかった。
『1秒先の彼女』は、何をするにも人よりワンテンポ早い彼女と遅い彼の、消えた“1日”を巡るラブストーリー。『熱帯魚』『祝宴!シェフ』のチェン・ユーシュン監督が、20年間温めていた脚本をもとに撮りあげた作品だ。第57回台湾アカデミー賞(金馬奨)では、作品賞、監督賞、脚本賞、編集賞、視覚効果賞の最多5冠に輝いている。
日本版リメイクでメガホンをとるのは、『リンダ リンダ リンダ』『天然コケッコー』『苦役列車』などで知られる山下敦弘監督。脚本を、ドラマ『あまちゃん』『俺の家の話』や映画『土竜の唄』シリーズなどの宮藤官九郎が手がける。なお、宮藤が既存の映画作品のリメイク脚本を手がけるのは本作が初とのこと。日本に移し舞台を移したリメイク版のメインキャストやタイトルは、順次発表される。
山下監督、脚本の宮藤のコメントは以下のとおり。
山下敦弘(監督)
山下敦弘監督
『1 秒先の彼女』を観て主人公のシャオチーを演じるリー・ペイユーのファンになり、リメイクに名乗りを挙げさせていただきました。が、しかしチェン・ユーシュン監督の唯一無二なその世界観、“時間にまつわるファンタジーラブロマンス”と書いてしまえば簡単に聞こえますが、映画全体にユーシュン監督のエッセンスというか“魔法”みたいなものがふりかけられていて、そう簡単にリメイクさせてはくれない作品を前に思考が停止してしまい、一体どうやってリメイクすればいいのか全く分からなくなってしまいました。と、その時、脚本家・宮藤官九郎という救世主が現れ、自分たちなりの“魔法”のかかった新たな作品として作る意味と楽しさを授けてくれました。宮藤さんとは俳優としてご一緒させていただいたことはありましたが、監督と脚本家という立場は初めてで、どう接すればいいのか分からずにいましたが、今は完全に甘えています。自分としては5年振りの長編映画なので、初作品を作る新人監督のつもりで臨みたいと思っています。
宮藤官九郎(脚本)
宮藤官九郎
山下さんの作品に呼んで頂いたり、山下さんが僕の作品に出てくださったりしましたが、
いよいよ監督と脚本家という、シャレにならない形で関わることになりました。感無量です。
既存の作品のリメイクは初めての経験でしたが、オリジナルのファニーで可愛らしい印象は残しつつ、せっかく山下監督が撮るんだからと欲張って、人生の苦み、もどかしさ、おかしみなどのエッセンスを盛り込み、我ながらいい塩梅に変換できたと思います。
何しろ監督も僕も、台湾版の結末に心を掴まれ、あの読後感を大事にしようという一点では一致していたので、途中、寄り道しますが、ゴールは一緒のはず。楽しみです。
すいません、キャスト発表できたら、もっと色々言えるんですが。キャストの名前、早く言いたい!
『1秒先の彼女』日本版リメイクは2023年公開予定。