小池徹平主演、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』 臨場感たっぷりのオフィシャル公演レポートが到着
ミュージカル『るろうに剣心 京都編』舞台写真 撮影:引地信彦
2022年5月17日(火)IHIステージアラウンド東京にて開幕した、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』。この度、オフィシャルより臨場感たっぷりの公演レポートと、舞台写真が届いたので紹介する。
公演レポート
和月伸宏原作の大ヒット漫画「るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-」の中でも高い人気を誇る「京都編」が、主人公の緋村剣心役に小池徹平を迎え、ついにミュージカル化。そこで現在、客席が360°回転する“IHIステージアラウンド東京”で上演中の、ミュージカル『るろうに剣心 京都編』の模様をレポートする。
かつて“人斬り抜刀斎”と恐れられ、倒幕の志士として暗躍した緋村剣心。明治の世となった今は、“不殺(ころさず)の誓い”を立て、刀の峰を刃とした“逆刃刀”を手に流浪人として暮らしている。しかし剣心の跡を継ぎ人斬りとなった志々雄真実が、明治政府への恨みから、国家転覆を企てていると知り……。
撮影:引地信彦
歴史に基づいた厚みのある人間ドラマと、シーンを一気に盛り上げるナンバー、さらに大迫力の殺陣。脚本・演出を小池修一郎が手がけているだけあり、舞台でしか観られない『るろ剣』ワールドが炸裂していた。作品の核となるのは、やはり剣心演じる小池徹平。小池修一郎直々のご指名だけあり、まさにハマり役と言える。さまざまな感情で揺れる剣心の葛藤を、時に鋭い殺陣で、時に真っすぐな歌声で表現。また剣心の口癖「おろ?」を口にした時の、とぼけた表情もたまらない。
撮影:引地信彦
そんな剣心の最大の敵として立ちはだかるのが、黒羽麻璃央演じる志々雄。全身を焼かれ、顔まで包帯で覆われているため、その細かな表情を読み取ることは難しい。だが志々雄の怒り、苦しみが手に取るように伝わるのは、黒羽の憑依的な芝居あってこそだろう。また剣心の師匠・比古清十郎役の加藤和樹、剣心の仇敵・四乃森蒼紫役の松下優也と、抜群の歌唱力を誇るふたりがそろう贅沢さ。さらには瀬田宗次郎役の加藤清史郎が出色の出来。喜怒哀楽の“楽”以外の感情が欠如した宗次郎は、非常に穏やかな人物だが、それは剣を交えた瞬間恐怖に変わる。その恐ろしさと奥底にある絶望。アンバランスなグラデーションを見せる加藤の芝居に、これからの活躍がより一層楽しみになった。
撮影:引地信彦
漫画ファンにとっては、宗次郎を始めとする志々雄の精鋭部隊“十本刀”の再現度の高さにも心躍るだろう。中でも奥野壮演じる、“大鎌の鎌足”こと本条鎌足のナンバーは、過酷な状況が続く本作で、クスっと笑える華やかなシーンとなっている。そして劇場自体エンターテインメントと化すのが、このステージアラウンドの大きな魅力。舞台機構を存分に生かしためくるめく舞台転換が見事で、さらに松井るみが手がける重厚な美術が圧巻だ。360°という広大な舞台面すべてに血が通っており、だからこそ登場人物たちが確かにそこで生きている、という説得力を与えられるのだろう。
撮影:引地信彦
2年前の公演中止を乗り越え、ついに幕を開けたミュージカル版『るろ剣』。その熱く、美しく、切ない戦いを目撃出来るのは、6月24日(金)まで。これだけの力作、見逃してしまうにはあまりに惜しい
取材・文=野上瑠美子
公演情報
会場:IHIステージアラウンド東京(※全46公演)
脚本/演出:小池修一郎(宝塚歌劇団)
音楽:太田健(宝塚歌劇団)/ 和田俊輔
小池徹平 黒羽麻璃央 松下優也 加藤清史郎 岐洲匠 奥野壮
井頭愛海 鈴木梨央 伶美うらら 山口馬木也 加藤和樹
藍実成 浅川文也 飯作雄太郎 伊藤寛真 鹿糠友和 黒沼亮 笹川慎一朗 寒川祥吾
鮫島拓馬 柴原直樹 清水錬 楢原じゅんや 西村聡
彩花まり 斎藤葉月 七理ひなの 杉浦小百合 美翔かずき 横関咲栄 吉田繭
生出真太郎/西田理人/三木治人
日程:6月3日(金)12:30公演 終演後
登壇者 小池徹平 松下優也 加藤和樹
司会 猪塚健太
日程:6月6日(月)12:30公演 終演後
登壇者 小池徹平 岐洲匠 山口馬木也
司会 猪塚健太
※上記該当公演のをお持ちのすべてのお客様が対象となります。
※登壇者は急遽変更になる場合もございます。
公式twitter https://twitter.com/rurokenmusical
特別協賛:くら寿司株式会社
製作:TBS / 梅田芸術劇場
協力:宝塚歌劇団