安蘭けい、舞台『血の婚礼』は「取り組むにはハードな作品」~剥き出しの感情、抑えきれない愛を描く
生きている限り新しいものに出会いたい
――今回のような新しい作品に挑まれるときはどんなことを考えますか?
新しい作品に取り組むのは本当に楽しいです。私は毎回新しい作品をやりたいくらいなんですよ。……って言うと語弊があるな。再演は再演で楽しみはあるんですけど(笑)。でも本当に、生きている限り新しいものに出会いたいっていう欲があるので。だから新しい作品はまず楽しみです。ただ、つくっていく段階は辛い。「ああ、辛いのが待ってるな。台詞覚えるのが大変だ」と思うと、はあ~ってなるので(笑)、そこへの心構えは必要ですね。人間関係もそう。稽古と上演期間を含めると2~3ヶ月、キャストやスタッフの皆さんとの人間関係を築いていくので。人見知りなんて言っていられないから、朝起きたら「よし、今日もがんばろう」みたいな心構えをいつもしています。
――安蘭さんはカンパニーの中でどんな位置にいらっしゃることが多いですか?
主演とそうじゃない時で違いますね。主演の時はやっぱり、作品もだし、カンパニーを背負っている、という気持ちがあるから。なんとかいい空気感の中でみんなで稽古したいなと思うし、その稽古場を作るのは自分なのかなと思うので、どうしても「がんばろう」となります。逆に主演じゃない時はちょっと客観的に見ることができるんですよ。ただ、空気を読むタイプなので、嫌な空気とかをすぐ察知してしまって、変に気を揉んじゃうところがあって。そこがいいところでもあり、しんどいところでもありますね。
――今回はどんな居方になりそうですか?
今回は若者たちが主演なので、どこか子供たちを見るような、親のような気持ちでいられるかなと思います。吉見一豊さんは舞台『幽霊』(’14年)でご一緒して以来の共演なので、一緒に大人グループとして子供たちを見ながら(笑)、やっていきたいです。
――実際に息子役となる須賀健太さんはどんな印象ですか?
須賀くんとは一度、『でーれーガールズ』(’15年)という映画でご一緒したことがあって、役としての絡みはなかったのですが、当時はまだ子供の印象がありました。でも先日お会いしたら青年になっていて。もうね、叔母みたいに「……おおきなったな」って(笑)。
――(笑)。共演、楽しみですね。
須賀くんは子役からやられているので、キャリアで言うと数年しかかわらないんですよ。でも私は限られたところでしか生きてないから、芸能界というところの荒波をくぐっている時間は彼のほうが長いと思う(笑)。そういう意味では先輩です。須賀くんのほうが酸いも甘いも知ってるかもしれないから、ちょっと教えていただこうと思います!
取材・文=中川實穗 撮影=池上夢貢
公演情報
期間:2022年9月15日(木)~10月2日(日)
会場:Bunkamuraシアターコクーン
主催・企画制作:ホリプロ
<スタッフ>
原作:フェデリコ・ガルシーア・ロルカ
翻訳:田尻陽一
演出:杉原邦生
音楽:角銅真実、古川麦
美術:トラフ建築設計事務所
照明:齋藤茂男
音響:稲住祐平(エス・シー・アライアンス)
衣裳:早川すみれ(KiKi inc.)
ヘアメイク:国府田圭
振付:長谷川風立子(プロジェクト大山)
殺陣:六本木康弘
演出助手:河合範子
舞台監督:足立充章
<キャスト>
木村達成
須賀健太
早見あかり
南沢奈央
吉見一豊
内田淳子
大西多摩恵
安蘭けい
ほか
<演奏>
古川麦
HAMA
公式HP=https://horipro-stage.jp/stage/chinokonrei2022/
公式Twitter=https://twitter.com/chinokonrei #舞台血の婚礼
※視聴方法は当日劇場にて、”スペシャルカード” を配布しお知らせします。
※期間限定で視聴可能な映像となります。
※プレゼントのムービーは全日程同じ内容です。
◆9月22日(木)13:30 木村達成/須賀健太/南沢奈央
◆9月27日(火)13:30 木村達成/須賀健太/早見あかり
※登壇者は急遽変更になる場合もございます。