地下アイドルやコスプレイヤーも参戦 アートとファッションが集う『フェチフェス21』レポート
フェチフェス21
2023年1月29日(日)に東京・日本橋の綿商会館にて『フェチフェス21』が開催された。万全の感染症対策のもとで行われた本イベントをレポートする。
地下アイドルやコスプレイヤーと出会える
SUNGUTS FACTORY(左から:ゆうかりん、のあぴえん)
SUNGUTS FACTORYは「ソフビ×アイドル」コラボを実現。地下アイドルグループ「必殺エモモモモ7」のゆうかりんとのあぴえんは「コラボしていただけて本当に嬉しいです。いろんな層の人に知ってもらいたいです」とフェチフェス初参加の感想を述べた。
2代目口枷屋モイラ・あかねこ
2代目口枷屋モイラ・あかねこは、イラストレーター・トレヴァー・ブラウン公認のコスプレ作品集『トレコスラバー』を販売。表情までイラストそっくりに再現した「愛がある作品」のお披露目となった。
左から:範田紗々、板垣あずさ
人気女優の板垣あずさは、良質なベルベット生地に選りすぐりの写真を印刷した新作ハンドタオルを、映画『YARIMAN HUNTER』のヒロインとしても話題の範田紗々は、イニシャルのSをデザインしたデビュー20周年記念ジュエリーをそれぞれ販売し、ファンを喜ばせていた。
めんしたや&TOKYOマスク工房
めんしたや&TOKYOマスク工房では美少女がお出迎え。着ぐるみで使用する「面下」などが並ぶブースでは、製作者が「既存のルールに拘らず、可愛いマスクを楽しんでください」と語った。
フェチなアイテムを購入できる
思春期マーブル
東京要人
思春期マーブルはマンガ家とのコラボTシャツを特別価格で大放出。ハイレグに特化した東京要人にはレオタードなどのセクシー衣装が並んでいた。
ResinDamascus
DR.FEELGOOD
レザーアイテムを製作販売するResinDamascusは、革でフリルを作った試作品を公開。「今までと違うレザーランジェリーを見てもらえればと思います」とPRした。DR.FEELGOODは大人向けの首輪などを増やして出展。「束縛・拘束」をテーマにしたアイテムが人気だそうだ。
巡
桃鞭.com
関西を活動拠点にする巡は、新作の写真作品と「体液の滴り」をモチーフにした装身具を販売。北海道札幌で活動する鞭匠初代桃太郎は「イベントに参加したいために出展しました」と初出展に意気込む。桃鞭.comの鞭や口枷が好評で、鞭20本のうち18本が前半で売れたという。
大美屋工房
マスクなどを販売する大美屋工房では肋骨アーマーと羽根を試着できた。「お客さんが欲しいものの予想を立てて制作しています」と語るしげは、一人一人の要望に合わせた特注アーマーのオーダーも常時受け付けている。
フェチの最先端を垣間見られる
世直し屋(竜右衛門)
兼村
世直し屋(竜右衛門)は“ダーク日本テイスト”なイラストで来場者を魅了。フェチフェス初出展の兼村は、人間味と異世界が同居する“歪み”を表現。個性の強い原宿系からも支持される。
SWEETRUBBERBERRY(GENk)
SWEETRUBBERBERRYでは、オカルトと血をモチーフとしたイラスト満載のDISPELGIRLカレンダーなどに加えて、ジョークグッズのメリケンサックキーホルダーも販売。GENkは「こういうグッズもいっぱい作りたいです」と今後の方向性を述べた。
C-ROCK WORK(松本藍佳)
うどん少女
C-ROCK WORKでは、「うどん×プロレス」写真集『UDON IMPACT』の被写体を務めた松本藍佳から「コシがよくなるように一生懸命うどんと戦いました」という裏話を聞いた。別のフロアには、「青春のそばにうどん」をテーマにした写真集『うどん少女』のブースも。少女モデルは撮影時にやはり、足で踏んでコシを作ったそうだ。フェチ界隈でうどんが静かなブームだ。
朝川総合病院
医療フェチ専門の朝川総合病院は、ギプスフェチとのコラボで、実際の入院を最初から最後まで再現した新作ROM『整形外科学概論』を販売。代表の朝川未来がデザインするグッズの制作や要望を取り入れた撮影にも力を入れていくという。
身体改造(ケロッピー前田)
ケロッピー前田の新作は、頭蓋骨に穴を開けると意識が覚醒すると信じて実践した人々を取材した『トレパネーション・ソースブック』。山本英夫の人気漫画『ホムンクルス』への提供資料を公開した貴重な一冊だ。
さまざまなフェチ体験を楽しめる
TOKYO ZENTAI STYLE
立体バキューム体験ができるTOKYO ZENTAI STYLEは最近、ゼンタイ(全身タイツ)着用者同士が気軽に出会える機会を増やす予定だという。見た目などの先入観を排除できるゼンタイの可能性は無限大だ。
はちんこすろっと(はち)
鍼灸アイドル(ハリドル)のはちは鍼やあんまで不調気味の来場者を癒してた。施術の予約が途切れない盛況ぶりだが、「皆さんには感染対策にご協力いただき、窮屈な中でも譲り合ってくださいます」と感謝を示した。
雪猫*愛と性の占い師
雪猫の占いブースには、仕事や環境を変えざるを得ない人たちが多く訪れたそうだ。コロナ絡みで苦労している彼らは、突破口を求めて雪猫の話に耳を傾け、フェチフェスをきっかけに人生を変えていくに違いない。
10周年を迎えたフェチフェス
Kitanya Design Factory
縛りをテーマにした小物雑貨を製作販売するKitanya Design Factoryは「フェチフェスはとても雰囲気が良いです」と言い、久しぶりのフェチフェス復帰を喜んだ。
出展者も来場者も、コロナ禍を吹き飛ばす勢いのあるイベントを求めている。こうした期待に支えられて、フェチフェスは2023年に10周年を迎えた。これからも“ジャパニーズフェチ”の祭典は盛り上がっていくはずだ。
フェチフェス10周年記念Tシャツ(鉄観音サワラ)
文・撮影=みみずく