田中泯(ダンサー)と名和晃平(彫刻家)の初のコラボ舞台『彼岸より』の音楽を、原 摩利彦が担当
ダンサーの田中泯と彫刻家の名和晃平による初のコラボレーションとなる舞台『彼岸より』が2024年1月10日(水)・11日(木)の2日間、YCC県民文化ホール(山梨県民文化ホール)にて上演される。この作品の音楽を担当するのが、ビート作品からポスト・クラシカル、音響的なサウンドスケープまで幅広い表現手法を用い、国内外で活躍する原 摩利彦だ。
フジロック2023に初出演し、野田秀樹によるNODA・MAP最新作『兎、波を走る』や、NHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(出演: 草彅 剛)で音楽を担当するなどますます活躍の幅を広げ、各界のアーティストからの呼び声の高い原 摩利彦の音楽が、田中泯と名和晃平によるコラボレーションと組み合わさり、誰も体感したことのない唯一無二の時空間を堪能できる。
音楽の原 摩利彦
『彼岸より』について
70年代より型破りな実験的活動を展開し、身体と世界の関係性を追い求めてきた田中泯。その活動の一つに、自身の拠点・山梨県の山村で決行された「白州フェスティバル」がある。日本における野外芸術祭の先駆とも言えるこのイベントに名和晃平はボランティア・スタッフとして参加し、強い影響を受けたと公言する。
高度情報化に伴って人々の身体性は希薄化し、非身体的な表現が蔓延し始めている。人類はどこに向かおうとしているのか。カラダとはすべての生命に固有の、最初の環境であり、世界との接続点でもある。田中泯と名和晃平はそれぞれの仕方でカラダと向かい合うことで、あらゆる階級の世界と対峙し、新たな創造の可能性を切り拓いてきた。そんな両名が今、その出会いの地・山梨で舞台へと挑む。
泥や霧といった普遍的なモチーフが絶えず姿形を変えながら空間を満たす中、死と再生を司るとされるハゲタカが時間を超越したかのように佇む--名和晃平は身体と物質を地続きとして捉え、それらの対流の中に立ち上がる感覚を模索してきた。そこに現れるのは、一見静謐でありながら、あらゆる物質が衝突・調和し続けるダイナミックな時空間である。こうした場と田中泯のカラダ、そして観る者のカラダの間に踊りが生まれ、移ろい続ける現象としての舞台をつくり出す。それはまさに、彼岸から此岸へと寄せては返す波だ。そんな特別な記憶を刻みつける「event(事態)」が観客に投げ出されることだろう。
【原 摩利彦プロフィール】(はら まりひこ)| Marihiko Hara
京都大学教育学部卒業。同大学大学院教育学研究科修士課程中退。静けさの中の強さを軸にピアノを中心とした室内楽やフィールドレコーディング、電子音を用いた音響作品を制作する。2020年にアルバム『PASSION』をリリースし、その後2021年に『ALL PEOPLE IS NICE』をデジタルリリース。アーティストグループ「ダムタイプ」へ参加。野田秀樹作・演出の舞台『フェイクスピア』や『兎、波を走る』、ダミアン・ジャレ+名和晃平『VESSEL』、森山未來x中野信子xエラ・ホチルド『Formula』などの舞台作品、映画『流浪の月』(監督: 李相日 出演: 広瀬すず・松坂桃李)、映画『ロストケア』(監督: 前田哲 出演: 松山ケンイチ・長澤まさみ)、NHKドラマ『幸運なひと』(出演:生田斗真・多部未華子)、NHKドラマ『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』(出演: 草なぎ剛)、東京オリンピック開会式追悼式(森山未來出演パート)などの音楽を手がける。令和3年度京都府文化賞奨励賞受賞。Marihiko Hara & Polar Mとして2023年フジロック・フェスティバルへ出演。
公演情報
2024年1月10日(水) 開演18:30(開場17:45)
2024年1月11日(木) 開演13:30 (開場12:45)
2024年1月11日(木) 開演18:30(開場17:45)
■会場:YCC県民文化ホール(山梨県民文化ホール)
〒400-0033 山梨県甲府市寿町26-1
全席指定 一般4,000円/大学生3,000円/高校生以下2,000円
※未就学児入場不可
イープラス https://eplus.jp/uty/
ほか
■踊り:田中泯
■美術:名和晃平
■音楽:原 摩利彦
■音響:中原楽
■照明:吉本有輝子
■舞台監督:夏目雅也
■衣装:山口源兵衛
■服飾・髪型:石原淋
■記録写真:平間至
■宣伝美術:林琢真
■有志:山梨の若者たち
■企画・制作・共催:Madada Inc. + Sandwich Inc.
■協賛:Valuence
■協力:株式会社大小屋、ざぶとん亭風流企画、SCAI THE BATHHOUSE、山口源兵衛(誉田屋源兵衛株式会社)
■主催:やまなしステージ・アート・プロジェクト2023実行委員会、公益社団法人日本芸能実演家団体協議会、UTYテレビ山梨
■助成:文化庁文化芸術振興費補助金(統括団体による文化芸術需要回復・地域活性化事業(アートキャラバン2)) |独立行政法人芸術文化振興会