尾上菊之助が初役で勤める俊寛の哀愁漂う姿、コメントが公開 歌舞伎座『錦秋十月大歌舞伎』昼の部『平家女護島 俊寛』

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2024.9.19
歌舞伎座『俊寛』俊寛僧都=尾上菊之助       撮影:岡本隆史

歌舞伎座『俊寛』俊寛僧都=尾上菊之助       撮影:岡本隆史


2024年10月2日(水)~26日(土)、歌舞伎座『錦秋十月大歌舞伎』の昼の部にて『平家女護島 俊寛(へいけにょごのしま しゅんかん)』が上演される。尾上菊之助演じる俊寛のスチール写真、コメントが公開された。

享保4(1719)年に大坂竹本座で人形浄瑠璃として初演し、翌年には歌舞伎として上演された『平家女護島』。鬼界ヶ島の場面は屈指の人気を誇り、幕開きの憔悴した姿から断崖絶壁での象徴的な幕切れまで、俊寛の姿は観る者の胸を打つ。今回、絶海の孤島にただ一人残ることを決心した俊寛を尾上菊之助が初役で勤める。

公開されたのは、菊之助演じる俊寛僧都の撮りおろしスチール写真。都に残した妻の東屋に再会することを願い続けた俊寛の哀愁漂う姿に、歿後300年を迎えた名作者、近松門左衛門のドラマ性あふれる名作への期待が高まる。

『平家女護島 俊寛』あらすじ
絶海の孤島、鬼界ヶ島に流された俊寛。平家打倒の密議が露見し、丹波少将成経、平判官康頼とともに流罪となり、3年が経ったある日、島で出会った海女の千鳥と成経が夫婦になるというので、皆でささやかな祝言を挙げます。そこへ水平線の彼方から船影が。そろって都へ帰れると喜びあうのも束の間、赦免船から現れた瀬尾太郎兼康が読み上げるなかに、俊寛の名前がなく…。


尾上菊之助 コメント

これまで岳父(二世中村吉右衛門)が俊寛を演じた際に、丹波少将や丹左衛門、そして俊寛の妻・東屋としても共演させていただきました。先日行いましたスチール撮影では、岳父の公演時の写真も拝見しつつ、共演させていただいた時のことも思い出しながら撮影に臨み、公演への思いが高まりました。近松門左衛門歿後三百年のこの年に、岳父の演じ方を目指し、初代吉右衛門さんにも敬意を払って勤めたいと思っております。 

公演情報

『錦秋十月大歌舞伎』
日程:2024年10月2日(水)~26日(土)
会場:歌舞伎座
 
【休演】9日(水)、17日(木)
 
※下記日程は学校団体様がいらっしゃいます
昼の部:10日(木)、22日(火)、23日(水)
夜の部:10日(木)

昼の部 午前11時~
 
近松門左衛門歿後三百年
近松門左衛門 作
一、平家女護島(へいけにょごのしま)
俊寛
 
俊寛僧都:尾上菊之助
丹波少将成経:中村萬太郎
海女千鳥:上村吉太朗
平判官康頼:中村吉之丞
瀬尾太郎兼康:中村又五郎
丹左衛門尉基康:中村歌六

松岡 亮 脚本
二、音菊曽我彩(おとにきくそがのいろどり)
稚児姿出世始話

曽我一万:尾上右近
曽我箱王:尾上眞秀
小林朝比奈:坂東巳之助
秦野四郎:中村橋之助
化粧坂少将:尾上左近
鬼王新左衛門:中村芝翫
大磯の虎:中村魁春
工藤左衛門祐経:尾上菊五郎

岡本綺堂 作
江戸の口碑に残る大岡政談
三、権三と助十(ごんざとすけじゅう)
神田橋本町裏長屋
 
権三:中村獅童
助十:尾上松緑
助八:坂東亀蔵
権三女房おかん:中村時蔵
小間物屋彦三郎:尾上左近
願人坊主雲哲:市村橘太郎
願人坊主願哲:澤村國矢
左官屋勘太郎:中村吉之丞
猿廻し与助:中村松江
石子伴作:河原崎権十郎
小間物屋彦兵衛:東蔵東蔵
家主六郎兵衛:中村歌六
 

夜の部 午後4時30分~

泉 鏡花 作
成瀬芳一 演出

一、婦系図(おんなけいず)
本郷薬師縁日
柳橋柏家
湯島境内
 
早瀬主税:片岡仁左衛門
柏家小芳:中村萬壽
掏摸万吉:中村亀鶴
坂田礼之進:田口守
酒井俊蔵:坂東彌十郎
お蔦:坂東玉三郎
 

竹柴潤一 脚本
坂東玉三郎 監修
今井豊茂 演出

二、源氏物語(げんじものがたり)
六条御息所の巻
 
六条御息所:坂東玉三郎
光源氏:市川染五郎
葵の上:中村時蔵
女房中将:上村吉弥
左大臣:坂東彌十郎
北の方:中村萬壽
 
 
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