「餅つきレイジー」から公開収録、FM802料理部まで、離婚伝説ら若手はライブで魅せた『RADIO CRAZY 2024』全組レポート【2日目・Antenna、境内STAGE】

レポート
音楽
2025.2.9

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FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024』2024.12.28(SAT)インテックス大阪

大阪のラジオ局・FM802が主催する関西最大級のロックフェス『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024』(以下、『レディクレ』)が、12月27日(金)〜29日(日)の3日間にわたり、大阪・インテックス大阪にて開催された。

エル・デスペラード(新日本プロレス) 撮影=キョートタナカ

エル・デスペラード(新日本プロレス) 撮影=キョートタナカ

各会場で熱気が立ち込めた14時30分、野外のスカイテラスのモニター下では毎年恒例となっている「餅つきレイジー」が行われていた。MCの中島ヒロトが盛り上げ、新日本プロレスのエル・デスペラードが搗いた餅は、その場に集まったリスナーたちにふるまわれていた。

ヤバイTシャツ屋さん 撮影=キシノユイ

ヤバイTシャツ屋さん 撮影=キシノユイ

餅つきの裏でZ-STAGEを湧かせたヤバイTシャツ屋さんは、ライブを終えたその足でこたつサテライトスタジオへ。高樹リサがDJを務める『ROCK KIDS 802-Lisa Lit Friday-』公開収録に出演。

会場のあちらこちらで催しが行われた「ロック大忘年会」の15周年をお祝いすべく、SPICEでは前代未聞の全組レポートを実施! ここでは今後期待のアーティストが出演するZONe ENERGY LIVE HOUSE Antennaでのレトロリロン、PK shampoo、森 大翔、Bye-Bye-Handの方程式、離婚伝説と、神社をバックに背負った境内STAGEでの平部雅洋(reGretGirl)、FM802料理部 RADIO CRAZY編 supported by TESCOM、金井政人&東出真緒(BIGMAMA)、杉浦祐輝(帝国喫茶)、たけまさセッションのステージ様子をお届けする。終演後のDJ大抜卓人&加藤真樹子による振り返りも併せてチェック(こちら)。

【ZONe ENERGY LIVE HOUSE Antenna】

◼︎レトロリロン

「『レディクレ』、初めて出れました。嬉しい! みんながリクエストしてくれたからさ」

レトロリロン 撮影=松本いづみ

レトロリロン 撮影=松本いづみ

「ヘッドライナー」→「DND」と、ポップのカテゴリーに止まらないファンキーな演奏とソウルフルな歌声を轟かせた後、涼音(Vo.Ag)が嬉しそうに観客に話しかける。いつの間にかフロアは入場制限がかかるほどの満杯状態だ。

レトロリロン

レトロリロン

レトロリロン

レトロリロン

もともとソロのシンガーソングライターとして活動していた涼音を中心に、力強いグルーヴを作り出すmiri(Key)、飯沼一暁(Ba)、永山タイキ(Dr)の4人で結成された、レトロリロン。彼らが歌い鳴らす色鮮やかな世界に合わせ、楽しそうに身体を揺らせるオーディエンスたち。そんな彼らに語りかけるように、2024年6月のFM802のヘビーローテーションに選ばれた「焦動」をハンドマイクで歌う涼音。そして、「2024年は本当にいい1年でした。来年はもっといい年にしていきたい!」と、未来に邁進する決意を語る。

レトロリロン

レトロリロン

希望に胸を膨らませつつも、うまくいかないこともあるのが現実。<報われなくていいから 今は僕だけを見ててよ> <救われなくていいから せめて夢だけは見せてよ>と、どんな現実もまるごと肯定するソウルフルなミドルチューン「アンバランスブレンド」に込められたメッセージに、目を輝かせながらハンズアップで応えるオーディエンスたち。

レトロリロン

レトロリロン

ジャンルを超越したポップで自由な音楽性で、次世代の邦楽シーンを担うホープの1組として注目を集めるレトロリロン。彼らの無限の可能性は、2025年もすべてのオーディエンスの心に寄り添いながら、大きく飛躍するに違いない。

取材・文=早川加奈子 撮影=松本いづみ

■PK shampoo

PK shampoo  撮影=松本いづみ

PK shampoo  撮影=松本いづみ

開始前から熱気でうっすら蒸すLIVE HOUSE Antennaに登場したのは関西発の4人組バンド・PK shampoo。挨拶もそこそこに鳴らされた轟音、叫び……「天王寺減衰曲線」をぶっ放し観客が音に突き動かされるまでは “秒”。

PK shampoo

PK shampoo

サビでタイトルが連呼されると誰もが拳を突き上げた「天使になるかもしれない」、勢いをつけて雪崩れ込んだ「奇跡」、空気をスッと変え美しくエモーショナルなサウンドスケープを描いた「君の秘密になりたい」へ。

PK shampoo

PK shampoo

スタートからものの数分で、こちらの情緒がぐちゃっとかき乱される。そうかと思えば「マジ昨日は緊張で全然寝られへんかったわぁ」というヤマトパンクス(Vo.Gt)の言葉に、寝てないアピールダサいわー、ギャハハ! とステージ上ではメンバーがわちゃわちゃ。ここからどうライブに戻るのかと思えば、「僕ら生まれも育ちも関西ですが、明日閉店する京都のライブハウスの歌をやります」と演奏された「二条駅」以降、「S区宗教学公論」「京都線」と、血の気多めの前半とは打って変わって“聴かせる”ライブを展開。

PK shampoo

PK shampoo

こちらを恍惚とさせたかと思えば「空のオルゴール」ではエネルギーを放出し、それぞれの楽器の音が魂を持つような“生きた”パフォーマンスを見せる。熱狂一辺倒ではなく、心と耳を掴む巧みさが見事だった。

PK shampoo

PK shampoo

取材・文=桃井麻依子 撮影=松本いづみ

◼︎森 大翔

森 大翔 撮影=松本いづみ

森 大翔 撮影=松本いづみ

大注目のシンガーソングライターであり、ロンドンで開催されたアンダー16歳のギタリスト大会で優勝した実績を誇るギタリスト、森 大翔。この日は、元WEAVERの杉本雄治(Key)やBrian the Sunの田中駿汰(Dr)らと共に、バンド形式で登場。

森 大翔

森 大翔

ステージに現れるや、ギターソロを轟かせ、卓越した演奏を惜しげもなく披露。GenTi(Gt)と月川玲(Ba)と共に、マシンガンを構えるようにギターを抱えて始まった「ラララさよなら永遠に」では、3人でボックスステップを踏みながらテクニカルなギターを鳴らし、しなやかな歌声を響かせる。ギタリストとかシンガーソングライターとか、ありきたりな肩書きを軽やかに吹き飛ばす彼のエンターテイナー魂に、満杯の場内から大歓声があがる。

森 大翔

森 大翔

「2024年は温かく迎え入れてもらえた」と語り、頑張った彼自身への労いも込めて最後に披露されたのは、「たいしたもんだよ」。オレンジ色の照明のもと、力強いメッセージとバンドサウンドがフロアに轟く。現在は初の弾き語りツアー『響縁』を全国7箇所で開催中の森 大翔。2025年はさらなる飛躍の年になりそうだ。

森 大翔

森 大翔

取材・文=早川加奈子 撮影=松本いづみ

◼︎Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式 撮影=松本いづみ

Bye-Bye-Handの方程式 撮影=松本いづみ

汗だくで進み続けたライブ終盤、汐田泰輝(Vo.Gt)はこう語った。「ずっとライブハウスにこだわってきて、コツコツ積み上げてきた日々の中に今日がある。このバンドでずっとやりたいと思っているけど、永遠なんてない。仲良しこよしでやってるわけじゃないから、今日がある」。

Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式

the paddles、CAT ATE HOTDOGS、Re:nameと合同で結成したスペシャルバンド・電波無限大として『レディクレ』に出演した2年前から、このステージに立つことをひとつの誓いに活動を重ねてきたBye-Bye-Handの方程式。

Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式

この舞台への帰還は決して偶然ではなく、4人の血と涙の結晶であると力強く宣言したこのMCは、自信の裏付けであると同時に、なぜ彼らが青春の煌めきを放ち続けることができるのかを説明していた。

Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式

「ステージは俺らに任せろ。フロアは任せた!」とファンへの信頼を露わにした「daring rolling」、「誰かの1番になりにきたんじゃない。君の1番になりにきた!」と真っ直ぐに伝えた「ラブドール」を始め、LIVE HOUSE Antennaの舞台で鳴らされたのは、さらけ出すには恥ずかしい恋心を剝き出しにする楽曲たち。そんな楽曲群を大熱唱する4人は、いつだって子どものままなのだ。

Bye-Bye-Handの方程式

Bye-Bye-Handの方程式

未来が担保されているわけではないことは百も承知の上で、この瞬間の感情を隠しもせずにぶちまける清々しさ。そんな潔さでオーディエンスを勇気づけた彼らは、満足感に満ちた表情で「ロックンロール・スーパーノヴァ」を投下し、Bye-Bye-Handの方程式として初めての『レディクレ』を終えた。

取材・文=横堀つばさ 撮影=松本いづみ

◼︎離婚伝説

離婚伝説 撮影=松本いづみ

離婚伝説 撮影=松本いづみ

LIVE HOUSE Antennaの2日目を締めくくった離婚伝説は、たっぷりとブレスを確保した松田歩(Vo)の一声から「本日のおすすめ」で滑り始めた。

離婚伝説

離婚伝説

軽快なギターに釣られ、クラップも自然発生。歌謡的なエッセンスが漂わせるレトロなムードや親しみ深さを通奏低音のひとつとしてきた彼らだが、唸るギターのグリッサンドにファンシーさも埋め込まれた同曲には、ほっと一息つける感覚が滲んでいる。この緩やかさが、ふたりを初めて観るリスナーも多いであろうフェスの場において、導入の役割を担っていると感じた。

離婚伝説

離婚伝説

ジャムセッションで高めた期待感を爆発させた「愛が一層メロウ」を経て、アクトされた新曲「しばらく」はハイライトのひとつ。「萌」や「You Should Know Your Love」にも通ずる荘厳さとアコースティックギターによる滑らかさを両輪とするナンバーは、砂時計やひび割れたガラスを表象しながら、こぼれ落ちていく記憶を再び拾い集めようとしていく。

離婚伝説

離婚伝説

流線形を描くキーボードやゴスペルチックなコーラスは軽やかさも内包しており、長年暮らした街が遠ざかっていく様子を車窓から眺めるように、寂しさだけではない期待感も抱かせた。ラストに鳴らされた「メルヘンを捨てないで」を終えると、松田が一足早く舞台を降りる。別府純(Gt)が残した心地良い残響が、『レディクレ』の会場にこだましていた。

取材・文=横堀つばさ 撮影=松本いづみ

【境内STAGE】

■平部雅洋(reGretGirl)

平部雅洋(reGretGirl) 撮影=浜村晴奈

平部雅洋(reGretGirl) 撮影=浜村晴奈

「めっちゃ人、いてるっすね」と辺りをぐるっと見渡して、「エリア(境内STAGE)外の人も聴いてくださって大丈夫ですので。ご飯を食べている人も」と呼びかける平部雅洋。

まずギターを鳴らしたのは「Shunari」。耳を傾ける観客、一人ひとりを見ていきながら、丁寧に音を奏でる。reGretGirlの曲が違った味わいで堪能できる、そのパフォーマンス。<「また僕を好きになりますように」と願っているだけ>の歌詞が示す通り、弾き語りでアレンジされたことでもっとこの曲のことが好きになりそうだ。

平部雅洋(reGretGirl)

平部雅洋(reGretGirl)

この日のステージで特筆すべきは、彼のボーカル力だった。平部自身「めっちゃ声が出てるね、今日」と語ったように、声が艶々している。「デイドリーム」での終盤のロングトーンは圧倒的で、いつまでも、どこまでの歌声が伸びていきそうだった。「ホワイトアウト」でも10秒近いロングトーンを披露。ギターの演奏を一旦ストップさせて歌のみを聴かせるパートでも、その声自体が“楽器”のようだった。

平部雅洋(reGretGirl)

平部雅洋(reGretGirl)

そういったコンディションの良さは、MCでも平部をより快調にさせた。「誕生日が年末(12月29日)なんですよ。1993年12月29日生まれ。でも1993年を3日間しか生きていないのに、ほかの1993年生まれの人が厄年になると自分もそうなる。3日間しか生きてないのに1年も厄年があるのは、納得いかへん」とボヤいて笑わせれば、筋トレの成果で6kgの減量に成功したことを報告して胸を張るなど、「心技体」で充実していることが感じられるステージとなった。

取材・文=田辺ユウキ 撮影=浜村晴奈

■FM802料理部 RADIO CRAZY編 supported by TESCOM

FM802料理部 撮影=キシノユイ

FM802料理部 撮影=キシノユイ

料理研究家の一面を持ち、レシピ本の出版や料理のYouTubeチャンネルを開設するなど音楽界きっての料理好きと名を馳せるASIAN KUNG-FU GENERATIONの伊地知潔(Dr)、フジファブリックの金澤ダイスケ(key)が中心となり活動してきたFM802料理部によるトーク&クッキングライブ。

FM802料理部

FM802料理部

演奏は全くなし&限定だった料理の振る舞いは早々に予定人数に達していたにも関わらず、部の副部長である金澤がこの日で最後の部活動になるかもしれない?とあって常に人員整理が必要になるほど観客が殺到! 

FM802料理部

FM802料理部

この日のテーマ「ニューイヤーズパーティーにぴったりなお料理」を30分で調理し、ゲストの佐藤征史(くるり)、小倉誠司(flumpool)が試食するという試みだ。彩り華やかなビーツを1台5役のハンドブレンダーを用いてサクサクとスープに仕上げていく金澤に対し、伊地知は鶏モモ肉の身と皮の間にケチャップライスを詰めて焼き上げ、チーズソースをかけるという手の込みよう。とにかくふたりともの手際の良さが目立ち、美味しそうな香りが漂う音楽フェスにあるまじき光景……。

FM802料理部

FM802料理部

前年も登壇していた棚橋弘至(新日本プロレス)が今年も飛び入り味見ゲストとなり、誰もが口々に「美味しい!」とモグモグするクッキングタイムとなった。

FM802料理部

FM802料理部

取材・文=桃井麻依子 撮影=キシノユイ

■金井政人&東出真緒(BIGMAMA)

金井政人&東出真緒(BIGMAMA) 撮影=一守香穂

金井政人&東出真緒(BIGMAMA) 撮影=一守香穂

まずはFM802のDJ・大抜卓人がBIGMAMAとFM802の深い縁を解説し、彼らの翌日のセットリストを大抜が提案したことも明かす。

金井政人&東出真緒(BIGMAMA)

金井政人&東出真緒(BIGMAMA)

また今回はそこから惜しくも……という曲が披露され、アコースティックではまず聴けないナンバーもあるレアライブだと予告すると、大抜が見守るなか金井政人(Vo.Gt)と東出真緒(Vln.Key)が姿を現す。まずは金井がまぶたを伏せ、声を広げる「until the blouse is buttoned up」から。鼓動にも似たリズムにやわらかなコールがのる、小さな境内STAGEならではの響きに次いで、「CPX」では勢いを増して弾けるギターとバイオリンが空気を変える。

すると金井が今日にいたる劇的展開を語って『レディクレ』の裏舞台の一部を垣間見せ、続くハイスピードの「現文 | 虎視眈々と」でまたもテンションを急上昇。

金井政人&東出真緒(BIGMAMA)

金井政人&東出真緒(BIGMAMA)

曲後には東出が「めっちゃ楽しかったです!」のひと言をもらすと、次は美しいバイオリンを鳴らし、金井もソフトに歌って、手拍子も会場のざわめきも溶け合う「Mirror World」へ。これを「関西の人ってリズム感いいよね」と東出が褒め、年末といえば! の「No.9」でクライマックス。いつもとひと味もふた味も違う至近距離での歓喜の音楽はこの日だけ。全5曲、その満足度の高さに、観客はバンドのステージにも期待を高めたことだろう。

取材・文=服田昌子 撮影=一守香穂

■杉浦祐輝(帝国喫茶)

杉浦祐輝(帝国喫茶) 撮影=浜村晴奈

杉浦祐輝(帝国喫茶) 撮影=浜村晴奈

「1年間頑張ってきたご褒美みたいな日だと思うので、歌で一人ひとりを抱きしめるつもりでやって帰ります」。帝国喫茶のギターボーカル・杉浦祐輝からこんな宣誓も飛び出した18時過ぎの境内STAGEは「貴方日和」でオープニングを迎えた。

低音域ではレトロな響きを、ハイトーンではエアリーで澄んだ手触りを誇る杉浦の歌声が、周囲の雑踏に負けじと伸びやかに空間を満たしていく。歩いていた観客を一発で立ち止まらせる求心力もさることながら、ひとつひとつの単語を噛み締めて歌われるリリックは、脳裏に歌詞カードがよぎるほど明瞭で、だからこそ最高速度でリスナーの懐へ潜り込んでくるのだろう。

杉浦祐輝(帝国喫茶)

杉浦祐輝(帝国喫茶)

そんな人懐っこさを最大限に発揮したのが、「自分にとっての大切な人や瞬間を大事にできたらと思って作った曲」と紹介された「君が月」。空にぽかりと浮かんだ月を眺め、距離も時間も超越した恋慕を綴った1曲が、ゆっくりとしたストロークと共に甘酸っぱく届けられた。

杉浦祐輝(帝国喫茶)

杉浦祐輝(帝国喫茶)

「バンドの始まりの曲をやって帰ります」と「夜に叶えて」で最後を飾った杉浦。帝国喫茶の顔として『レディクレ』に出演した彼の傍には、バンドのトレードマークである喫茶風の立て看板がしゃんと屹立していた。

取材・文=横堀つばさ 撮影=浜村晴奈

■たけまさセッション

たけまさセッション 撮影=キョートタナカ

たけまさセッション 撮影=キョートタナカ

寒さが増す19時の2号館には小野武正(KEYTALK / Alaska Jam)率いるたけまさセッションが登場。

たけまさセッション ゲスト:田邊駿一(BLUE ENCOUNT)、東出真緒(BIGMAMA)

たけまさセッション ゲスト:田邊駿一(BLUE ENCOUNT)、東出真緒(BIGMAMA)

本番前から舞台には人が入り乱れてカオスとなるが、ともあれ切ったスタートは、小野とBIGMAMAの東出真緒(Vln.Key)による「蜃気楼」。ラフな小野のボーカルにバイオリンが寄り添い人々を引き付けると、次はBLUE ENCOUNTの田邊駿一(Vo.Gt)がジョイン。小野&田邊の漫才的トークは止まらないが、東出に急かされ「もっと光を」へ。NO打合せだという3人だが、息ぴったりに情感豊かに奏で、小野も「プロってこうだよ」と曲後にポロリ。

たけまさセッション ゲスト:ヤマトパンクス(PK shampoo)、東出真緒(BIGMAMA)

たけまさセッション ゲスト:ヤマトパンクス(PK shampoo)、東出真緒(BIGMAMA)

たけまさセッション ゲスト:森心言(Alaska Jam)、東出真緒(BIGMAMA)

たけまさセッション ゲスト:森心言(Alaska Jam)、東出真緒(BIGMAMA)

すると次は田邊と入れ替わり、PK shampooのヤマトパンクス(Vo.Gt)がビール片手に「京都線」を熱唱。夜明けのリフレインを耳に焼き付けたら、今度はAlaska Jamの森心言(Vo)にバトンタッチして「焼酎」と「Fashion」を。軽快なラップを交え、キャッチーなサビではワイパーも出現。

たけまさセッション ゲスト:落合健太郎、森心言(Alaska Jam)、東出真緒(BIGMAMA)

たけまさセッション ゲスト:落合健太郎、森心言(Alaska Jam)、東出真緒(BIGMAMA)

全員が陽気になり迎えるラストはFM802の番組『ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!-』のエンディング曲「bewith~夜9時からの合言葉~」だ。とくれば番組DJ・落合健太郎が参戦し「ここが一番忘年会です!」と宣言して、小野、森、落合のマイクリレー。演者も観客も一つになり寒さも忘れる豪華でわちゃわちゃなパーティーはお開きとなった。

たけまさセッション

たけまさセッション

取材・文=服田昌子 撮影=キョートタナカ

■井上竜馬(SHE’S)

井上竜馬(SHE'S) 撮影=浜村晴奈

井上竜馬(SHE'S) 撮影=浜村晴奈

「のんびりやりますんで、気軽に聴いてくださいね」と言いながら鍵盤の上を指でなぞる、SHE’Sの井上竜馬。そしてやわらかなタッチで弾き語りを始める。1曲目は「White」。自分のペースで、今の自分に合ったテンション感で歌っていく井上。弾き語りの良さとはこういうところ、と感じさせてくれる。

「バンド、観にいかんでええの? うん、ちょっと疲れたかな? のんびりしたい時間かな?」と尋ねながら、続いては「No Gravity」。屋台がたくさんある会場内だが、この境内STAGEだけはジャズバーみたいな特別な空間に思えてくる。途中、「ちょっと間違えちゃったよ」と演奏を止めて苦笑いする井上。しかし、それもなんだか味わいがある。

井上竜馬(SHE’S) ゲスト:内澤崇仁(androp)

井上竜馬(SHE’S) ゲスト:内澤崇仁(androp)

またこの日、2018年『RADIO CRAZY』の企画「FM802弾き語り部」以来となるandrop・内澤崇仁との弾き語りでの共演も実現。内澤は「いいですね、いいテンションですね」と客席を見渡し、「Hikari(androp cover)」を演奏。歌の導入に手間取る内澤に、井上が「あなたの番ですよ」とフリをいれる様子も微笑ましかった。ただ曲が進行していくと、やはりふたりの声の絡み合いは聞き惚れるものがある。それでも当の本人たちは、演奏後「おおお! いいっすね」「なんとかなりましたね」と安堵の表情。良い意味で肩の力が抜けたコラボレーションが、1日の疲れを癒してくれた。

井上竜馬(SHE’S) ゲスト:内澤崇仁(androp)

井上竜馬(SHE’S) ゲスト:内澤崇仁(androp)

取材・文=田辺ユウキ 撮影=浜村晴奈


■2日目の別ステージレポートは以下よりチェック!

Z-STAGER-STAGEL-STAGELIVE HOUSE Antenna・境内STAGE

FM802料理部の最速レポートはこちら

イベント情報

【RADIO CRAZY 特別番組】
FM802 RADIO de LIVE CRAZY-レディクレ 15th-

日時:2025年2月11日(火)
第 1 部 14:00ー 17:51 DJ=樋口大喜・板東さえか
第 2 部 19:55ー 23:48 DJ=落合健太郎・高樹リサ
第 3 部 24:00-深夜 3:00 DJ=浅井博章・田中乃絵

イベント情報

『FM802 35th ANNIVERSARY “Be FUNKY!!”
ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY 2024 ーレディクレ15th-』

●日時=2024 年 12 月 27 日(金)、28 日(土)、29 日(日)10:00 OPEN・11:00 START
 ※OPEN、START 変更になる可能性がございます
 ※START 時間は改めてステージタイムテーブルをご確認ください
●会場=インテックス大阪

●協賛=日本旅行 / マクセル / サントリー ビアボール / ZONe ENERGY / TESCOM /
トヨタモビリティ新大阪 / JR 西日本 / みるく饅頭 月化粧 / Mizkan / JOYSOUND
●主催=FM802/キョードー関西
●企画制作=FM802/キョードー関西
 
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