夏になると見たくなる「流しカワウソ」! 「市川市動植物園」vol.1
流れるかどうかは、カワウソの気分次第!
千葉県市川市の北東部に、生い茂る緑や鳥のさえずりなど、豊かな自然を感じることができる「大町レクリエーションゾーン」があります。自然観察園、プラネタリウム、バラ園といった施設もあり、様々な形で自然と親しむことができます。その一角にあるのが、「動物たちとのふれあい」をテーマにした「市川市動植物園」。ゾウやライオン、キリンなどの大きな動物はいませんが、レッサーパンダやスマトラオランウータンなどの哺乳類をはじめ、鳥類や爬虫類を60種類飼育しています(2014年12月現在)。同園の魅力は、園内の随所に飼育員さんたちの工夫や愛情が感じられるアットホームな雰囲気。特に、暑い季節になると注目されるのが、同園オリジナル遊具の「流しカワウソ」です。
市川市動植物園オリジナル「流しカワウソ」
コツメカワウソのために作られた「流しそうめん台」のような遊具は、雪の斜面を滑って遊ぶカナダカワウソからヒントを得て、同園の飼育員さんが考案したもの。安価な塩ビパイプを使った点からも、飼育員さんの工夫が感じられます。改良を重ねて完成した「流しカワウソ」は、2013年の夏に各メディアで話題となり、2014年7月にはAP通信より動画が世界に向けて配信されました。カワウソたちは冬でも流れていますが、やはり暑い季節に、水しぶきをあげながらパイプを滑る姿が人気。ただし、流れるかどうかは、カワウソたちの気分次第です。
「コツメカワウソ」という名前のとおり、小さな爪があります
同園には、コツメカワウソと握手ができるコーナーも設けられています。これは、石と石の間などに手を入れる習性を利用したもの。パイプは常に開いていますが、手を出してくれるかは、やはりカワウソの気分次第。ただし、カワウソは魚などを食べているので、握手をすると自分の手も生臭くなるので覚悟しましょう。それでも、握手ができたら、プニプニとした独特の感触に癒されること間違いなし!
設置された遊具以外にも、カワウソたちが好きなものがあります。それは、小石です。「流しカワウソ」のような派手さはありませんが、小石を使って遊んでいるカワウソも必見! 小石の扱い方などを見ると、手先の器用さがよくわかります。
レストハウス2Fにて販売中
同園のコツメカワウソについて知りたくなったら、レストハウス2Fの売店で『まるわかり!! いちかわZOO どうぶつガイド コツメカワウソの巻』(300円)を入手しましょう。同園で暮らすファミリーの紹介や様々なしぐさの解説、「流しカワウソ」制作エピソードなども書かれています。これを読んでからカワウソたちを見に行けば、より楽しく観察できます。
レストハウス2Fでは、同園オリジナルのポストカードなどが販売されているほか、食事をすることもできます。人気メニューは、「豚塩カルビのビビンバ丼」(520円)です。
豚塩カルビのビビンバ丼(520円)