《連載》もっと文楽!~文楽技芸員インタビュー~ Vol. 15 鶴澤友之助(文楽三味線弾き)

インタビュー
舞台
2026.4.13


「技芸員への3つの質問」

【その1】入門したての頃の忘れられないエピソード

入門して間もない時、文楽の仕事で天神祭の船に乗ったんです。三味線は交代で演奏することもあると思うのですが、この時一緒に乗った(竹澤)宗助さんも(鶴澤)清志郎さんもストイックな方なので、ほとんど休むこともなく3人で何時間もずっと弾き続けて。暑くてしんどくて腕がどうかなるかと思いましたが、近くで花火が上がるし段々トランスしてくる感覚もあって、ものすごく楽しかったです。

【その2】初代国立劇場の思い出と、二代目の劇場に期待・妄想すること

芳穂くん含め歌舞伎研修生の同期の面々との出会いの場でもあるし、思い出はたくさんあります。今、色々なところで公演をすると、国立劇場の音響の良さを思い知るんです。早く、お客さんにも演者にも優しい劇場が建ってほしいです。三味線は湿気に弱くて、きれいに皮が貼ってある良い音の三味線ほど、湿度のちょっとした変化で破れるんですよ。楽屋でパーンって音がすると、「ああ、張り替え代、何万円……」と。ですから空調がしっかりしているとか、二重窓になっているとか、そういうところにも期待したいです。

【その3】オフの過ごし方

最近、まとまったオフがあまりないのですが、可能ならば大好きなキャンプに行きたいですね。泊まりが無理ならバーベキューだけやったりしています。三味線の稽古をして行き詰まると、ギターを持ってうわーって弾いて、そうすると「最近弾いてなかったから指が動かない! 練習しなきゃ」となったり(笑)。そのまま気づいたら朝になっていることもありますね。


取材・文=高橋彩子(舞台芸術ライター)

公演情報

『令和8年5月文楽公演』
 
日程 2026年5月10日(日)~2026年5月25日(月)
会場 シアター1010
※開場時間は、開演30分前の予定です。
休演日 18日(月)は休演

第一部 (午前11時開演)
二人禿(ににんかむろ)
通し狂言 生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし)
宇治川蛍狩の段
真葛が原茶店の段
岡崎隠れ家の段
明石浦船別れの段
弓之助屋敷の段
 
第二部 (午後2時45分開演)
通し狂言 生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし)
薬売りの段
浜松小屋の段
嶋田宿笑い薬の段
宿屋の段
大井川の段
 
第三部 (午後6時45分開演)
《文楽名作入門》
伊勢音頭恋寝刃(いせおんどこいのねたば)
古市油屋の段
奥庭十人斬りの段

主催=独立行政法人日本芸術文化振興会
※出演者などの変更の場合はご了承ください。
※公演プログラムがございます(1,000円(税込))。

公演情報

≪夏休み文楽特別公演と同時開催≫
主催=公益財団法人文楽協会、協力=独立行政法人日本芸術文化振興会
助成=文化芸術活動基盤強化基金(クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業)
『Bunraku Summer Festival』
 
日程 2026年7月18日(土)~2026年8月9日(日)
会場 国立文楽劇場
開演時間 午後6時 (午後8時25分終演予定)
休演日 7月23日(木)、31日(金)

寿柱立万歳(ことぶきはしらだてまんざい)
 
チャールズ・チャップリン=原作『街の灯』より
大野裕之=脚本・演出 豊竹若太夫=補綴 鶴澤友之助=作曲 望月太明藏=作調
まちの灯(まちのひ)
CITY LIGHTS (C)  Roy Export S.A.S. All Rights Reserved.
Charlie Chaplin™ (C) Bubbles Incorporated SA 2026
Produced in cooperation with the Chaplin Society of Japan.
 
 

文楽関連サイト

国立劇場養成所
 
CAPCOM×国立文楽劇場『祇(くにつがみ):Path of the Goddess』人形浄瑠璃文楽スペシャル
『⼭祇祭祀傳 巫⼥の定の段』
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