大塚明夫イチオシの仏像も紹介! 弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』プレス取材会レポート

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2026.6.25
弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』プレス取材会の様子

弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』プレス取材会の様子

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2026年7月14日(火)から9月6日(日)まで、東京・上野の東京国立博物館 平成館にて、弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』が開催される。

本展は、2023年に真言宗の宗祖である弘法大師空海(774~835)の生誕1250年を迎えたことを記念するもの。空海が開いた真言宗はさまざまに分派した歴史を持つが、中心的な役割を果たす重要な法会「後七日御修法(ごしちにちみしほ)」を支えているのが真言宗各派総大本山会(各山会)所属の十八本山だ。十八本山が揃って出展するのは本展が初めてとなり、また巡回はないので非常に貴重な機会となる。展覧会ナビゲーターには歌手のMISIA、音声ガイドナレーターには声優の大塚明夫が就任した。

5月15日(金)にはプレス取材会が開催され、会場には真言宗各派総大本山会代表総務 総本山金剛峯寺執行長 高野山真言宗宗務総長の今川泰伸氏や、音声ガイドのナレーションを担当する大塚明夫氏が登壇。東京国立博物館 学芸研究部 保存科学課 保存修復室長の児島大輔氏も加わっての特別座談会も開催され、本展の見どころや開催に向けての熱い思いを語った。

真言宗の各派が総力を挙げて協力した、記念すべき展覧会

プレス取材会では主催者挨拶に続き、各山会代表総務である今川泰伸氏が登場。今回は真言宗の各派が協力し、5年の歳月をかけて実現した展覧会である旨を述べた。また、本展が2023年に迎えた空海生誕1250年を記念する内容であることと、空海が入定されてから1200年を迎える記念すべき年を8年後に控えていることを強調、「人間の教えの根本を示す、お大師さまの教義が日本に世界に広がり、すべての人に平和と安寧をもたらしていただけたらと思っております。これから8年後に向かっての一つの契機として、今回の展覧会が盛大に終わりますことを、心からお祈り申し上げます」と語った。

各山会代表総務 今川泰伸氏

各山会代表総務 今川泰伸氏

国宝15点と重要文化財60点が結集!通常は未公開の秘仏も一挙公開

続いて同館保存修復室長の児島大輔氏が展示の見どころを紹介。空海の生誕1250年を祝い、真言宗の各派が真言宗十八本山と関係寺院が協力することで実現した本展では、出展されている88件の中に国宝15点と重要文化財60点もの至宝が含まれている。秘儀とされる後七日御修法に関連する作品のほか、通常は見ることができない秘仏を9件11体も鑑賞できる、またとない機会だ。

プレス取材会の様子

プレス取材会の様子

展覧会は「第1章 空海と真言密教」「第2章 後七日御修法の世界」「第3章 真言宗各派の名宝」「第4章 真言宗各派の彫刻と秘仏」の4章構成となる。

第1章では、金剛峯寺に奉安されている秘仏《弘法大師坐像》を特別公開。ほか、空海が写経生たちと共に密教典籍を書き写したノート《国宝 三十帖冊子 第二十二帖》、空海が唐から持ち帰ったとされる至宝の中の至宝《国宝 金銅錫杖頭》など、密教の理解に欠かせない美術品の数々が展示される。

《弘法大師坐像》江戸時代 17世紀 和歌山・金剛峯寺蔵 通期展示

《弘法大師坐像》江戸時代 17世紀 和歌山・金剛峯寺蔵 通期展示

《国宝 三十帖冊子  第二十二帖》空海ほか筆 平安時代 9世紀 京都・仁和寺蔵 後期展示8/11(火)-9/6(日)展示

《国宝 三十帖冊子 第二十二帖》空海ほか筆 平安時代 9世紀 京都・仁和寺蔵 後期展示8/11(火)-9/6(日)展示

《国宝 金銅錫杖頭》中国・唐時代 8世紀 香川・善通寺蔵 通期展示

《国宝 金銅錫杖頭》中国・唐時代 8世紀 香川・善通寺蔵 通期展示

第2章は毎年1月8日から7日間にわたって行われる秘められた法会「後七日御修法」の世界を、仏像や図像を通して紹介。宮中の清涼殿二間に安置されていた秘仏で、細部に至るまで技巧を凝らした《重要文化財 聖観音菩薩・梵天・帝釈天立像 (二間観音)》といった素晴らしい美術品を鑑賞できる。

第3章では主に書画や工芸を中心に展覧。平安時代中期の僧、命蓮が起こした奇跡を描く《国宝 信貴山縁起絵巻 飛倉巻》や、石山寺の創建と本尊如意輪観音の霊験を描いた《重要文化財 石山寺縁起絵巻 巻第一》からは、育まれた美と信仰の世界が伝わってくるだろう。

《国宝 信貴山縁起絵巻 飛倉巻(部分)》平安時代 12世紀 奈良・朝護孫子寺蔵 前期展示7/14(火)-8/9(日)展示 画像提供:奈良国立博物館

《国宝 信貴山縁起絵巻 飛倉巻(部分)》平安時代 12世紀 奈良・朝護孫子寺蔵 前期展示7/14(火)-8/9(日)展示 画像提供:奈良国立博物館

そして第4章では、真言宗各派に受け継がれてきた仏像の名品を一挙公開。初期の密教彫刻の傑作として名高い《国宝 五智如来坐像》や、天に向かって矢を放とうとする《重要文化財 愛染明王坐像》、希少な白檀から掘り出された《国宝 薬師如来坐像》といった仏像などが紹介される。

《国宝 五智如来坐像》平安時代 9世紀 京都・安祥寺蔵 通期展示

《国宝 五智如来坐像》平安時代 9世紀 京都・安祥寺蔵 通期展示

《重要文化財 愛染明王坐像》平安時代 12世紀 山梨・放光寺蔵 通期展示 画像提供:山梨県立博物館

《重要文化財 愛染明王坐像》平安時代 12世紀 山梨・放光寺蔵 通期展示 画像提供:山梨県立博物館

《国宝 薬師如来坐像》円勢・長円作 平安時代 康和5年(1103) 京都・仁和寺蔵 通期展示

《国宝 薬師如来坐像》円勢・長円作 平安時代 康和5年(1103) 京都・仁和寺蔵 通期展示

なお《国宝 五智如来坐像》や《重要文化財 愛染明王坐像》は撮影可能(個人使用に限る)なので、ありがたいお姿を画像でも堪能できる。

特別座談会 「歳月と労力をかけて実現した展覧会」「(空海は)よく響く太いお声」

今川泰伸氏、大塚明夫氏、児島大輔氏による特別座談会で、今川氏は弘法大師のイメージに関し「この大きな宇宙をも命と捉えて、そしてこの命を大切にする、それによって、生とし生けるものすべてが幸せになるように、ということをおっしゃっている。壮大な視野を持った優しさのお方」と語る。また本展は、長い歳月と大変な労力をかけた展覧会であり、各派や檀家の協力を得てはじめて実現した内容であることを改めて強調した。

左から:児島大輔氏、大塚明夫氏、今川泰伸氏

左から:児島大輔氏、大塚明夫氏、今川泰伸氏

音声ガイドナレーターを担当し、「見る人に伝わるようなナレーションを心がけたい」と意気込む大塚氏は、本展は普段見られない仏像を一度に鑑賞できる貴重な機会であると語る。また、「空海はどんなお声だったか?」という質問に、「よく響く太いお声を出されたのではないかと思います」と述べ、空海役へのオファーがあったらどうするか、と問われると「仕事ならなんでもやりますよ」と微笑んだ。なお大塚氏は、弓を天に向けて射るフォルムが美しく、つくった人の思いが迫ってくるような《重要文化財 愛染明王坐像》に注目しているとのことだ。

音声ガイドナレーター・大塚明夫氏

音声ガイドナレーター・大塚明夫氏

弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』は、東京・上野の東京国立博物館 平成館にて、2026年7月14日(火)から9月6日(日)まで開催予定。前売券はイープラスほかプレイガイドで販売中。

文・写真(取材会の様子)=中野昭子、広報画像=オフィシャル提供

イベント情報

弘法大師生誕1250年記念 特別展『空海と真言の名宝』
 
日程:2026年7月14日(火)〜9月6日(日)*会期中、一部作品の展示替えを行います。
時間:9:30〜17:00(金土〜20:00) ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、7月20日(月・祝)は開館)、7月21日(火)
会場:東京都台東区上野公園13-9 東京国立博物館 平成館
入場料:
[前売]一般 2100円 / 大学生 1100円 / 高校生 700円
[当日]一般 2300円 / 大学生 1300円 / 高校生 900円
※中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。入館の際は要証明書提示
主催:東京国立博物館、真言宗各派総大本山会、読売新聞社、NHK、NHKプロモーション
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