「まじ一生忘れないと思う、この光景」スガ シカオと大石昌良が奇跡のセッション『SOUND CONNECTION-Acoustic Sessions-』レポート

レポート
音楽
2026.7.28

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『SOUND CONNECTION -Acoustic Sessions-』2026.7.4(SAT)大阪城音楽堂

スガ シカオと大石昌良が出演した『SOUND CONNECTION-Acoustic Sessions-』が、2026年7月4日(土)大阪城音楽堂で開催された。このライブイベントは、MBSテレビと関西のイベンター、エンターテインメント業界がタッグを組み、アーティストやオーディエンス、さらに音楽シーン全体をつなぐことをコンセプトに2022年にスタートした。今回はタイトル通りアコースティックセッション。あいにくの雨となったが、そんな状況をものともしないステージは熱いギターと歌のみで魅せ、聴かせ、酔わせる最高の音楽体験となったに違いない。

この日に向けSPICEでは、「ずっと憧れていた」というスガ シカオへの想いとこのライブへの意気込みを語る大石昌良のインタビューを掲載。またイベント直前には、ラジオ番組『オーイシマサヨシのMBSヤングタウン』にスガ シカオがゲスト出演した放送回のトークを文字で再現した記事も掲載された。

今回のために制作された、スガ シカオと大石昌良のダブルネームのタンブラー付きは早々に完売。好評につきタンブラーは当日会場販売もされ、ドリンクの他に「わなか」のたこ焼きも出店。先着でギターピック風のたこ焼きピックがついてくるなど、この日ならではのお楽しみも。そんな中、ライブは大石昌良のステージからスタートした。

大石昌良

大きく手を振りながらステージに現れると、集まったお客さんに感謝の思いを伝えるように手を合わせ、天を指差す。みんなの気持ちを代弁する、と空に向かって「どんだけ降んねーん!」と喝を入れる。「みなさんが元気でよかった! ここからは我々が楽しませるよ」と、楽しいショウタイムの始まりを告げる「ピエロ」でライブがスタート。大石はボイパならぬボイストランペット、スキャット、ギターに歌と文字通り歌詞の通りの七変化。お客さんが声を出すタイミングも曲中に用意し、早速音楽で場内を温める。

この日の対バン相手であるスガ シカオは、大石にとっては2001年にスリーピースバンドSound Scheduleでデビューした当時から追いかけ続けた憧れの背中であり、その背中からジャパニーズファンクのかっこよさを学んだと語る。そんなスガファンクの影響が色濃く表れた「パラレルワールド」「ボーダーライン」を2曲続けて披露。続く「眼鏡ダーリン」では大石が楽屋に眼鏡を忘れたということで、客席から眼鏡を貸してくれる勇者を募るという大胆さ。大勢から選ばれし2人のダーリンがステージへ。2人が大石に眼鏡をかけるまでの流れを何度かトライし、その度に温かな声がかかり拍手が起こった。

降りしきる雨をものともせずファンキーな「トライアングル」に体を揺らす客席に大石は熱い視線を注ぎ、歌い終えた後に「まじ一生忘れないと思う、この光景」と心からの感謝の想いを伝える。9月23日(水・祝)に日本武道館での弾き語りライブを開催することを報告し、改めてバンドを経てシンガーソングライターとなり、オーイシマサヨシとしてアニソンを手がけてきたここまでの道のりを回顧。そして、2014年にリリースしたオーイシマサヨシとしてのデビュー曲「君じゃなきゃダメみたい」を「怒られるかもしれないけど」と笑いながら「シカオじゃなきゃダメみたい」に変え、全身全霊の大熱唱。大きすぎる背中への敬愛と、自身のこれまでの日々を振り返りつつ今日を新たなマイルストーンとする思いがほとばしっているようだった。

「ようこそジャパリパークへ」では、色鮮やかなピンクの照明に雨の糸がくっきりと見える中、とびきり溌剌とした歌声が場内を一つに。最後は、関西で平日午後帯のテレビ番組『よんチャンTV』(MBS)エンディング曲としてなじみ深い曲「ただいま」。同番組オープニング曲の「嗚呼、素晴らしき日常」とともに収録され9月9日(水)にシングル発売されるというニュースもMCで伝えてくれた。嬉しいことがあった日も、悔しくてたまらない日も、人知れず懸命に生きる一人ひとりの1日を優しく縁取るこの曲の温かな余韻と、「セットチェンジの間に体調を整えて、シカオさんのライブに備えてね」との言葉を残しステージを後にした。

スガ シカオ

登場するなりステージ前方の端ギリギリまで歩み出て、雨に濡れた客席を包むように両手を広げる。「雨の中ありがとうございます」と、グリーンのボディが美しいギターを手に取りオープニングは「Party People」。スガ シカオは来年デビュー30周年。歌詞の<譜面読めないくせに やってるんだって? 10年もミュージシャン>を「30年」と変えて歌い、さらに声を強め「ボリュームもっと上げろ」の一節を歌い放つと、立ち上がっているオーディエンスも大歓声で応える。独特のパーカッシヴなギターがとにかく気持ちいい。

最初のMCで「今日は大石くんとやれるのを楽しみにしてきた」と話し始め、大石がギターのスラム奏法をレクチャーするYouTubeを6、7年前に見つけ一生懸命コピーしていたことを告白。このエピソードは大石のラジオ番組に出演した際も語っていたが、「今日はスラムはやりません、その代わりにいい歌を歌います」と「Progress」へ。文句なしの名曲を投下した。続けて「懐かしい曲を」と言葉を添え「夜空ノムコウ」、さらにギターを持ち替えて「黄金の月」へ。「黄金の月」はデビュー2作目として97年に発売されたクラシックスといえる曲だが、色褪せないというよりも歳月を経るごとに色あいが増していくよう。大石が歌詞の書き方でもスガ シカオに影響を受けたとMCで話していたが、夜空に光る月をモチーフに淡々としたタッチで綴られるこの曲の歌詞の行間に、感傷的な悲哀や行き場のない感情さえも受け止めるだけの奥行きがたしかにあるのを感じる。

客席で立って聴いているお客さんを「座っていただいても大丈夫っすよ」と気遣い、昨年他界した母へ生前に贈ったという曲「ヤグルトさんの唄」へ。タイトルの「ヤグルトさん」とは母親のあだ名で、この曲では格別柔らかなギターの音色が会場を包み込んでいた。

「大石くんは『スガ シカオさんにファンクを教わりました』って言うけど、大石くんは性格も含めて俺よりファンキーだしトーク力も尊敬してる」と語り、ボソリと「ファンキーなやつをやってみたいと思います」と前置きしてからの「ストーリー」、そして最後は「午後のパレード」と畳み掛ける。スガファンクのエッセンスを凝縮した圧倒的な「ストーリー」は、30周年に向けデビュー当時にスガのバックバンドを務めていたThe Family Sugarとのセッションバージョンが配信リリースされているが、弾き語りの破壊力も凄まじい。かたやディスコ調の「午後のパレード」は、陽のエネルギーが降り注ぐ色鮮やかな曲で、雨粒を跳ね返すようにサビの振り付けを踊る人たちがたくさん。スガも雨に濡れるのも厭わずギターを抱えたままステージ前方へ。歌い終え、ネタバレ的に「この後セッションするから帰らないほうがいいよ(笑)」と言い残し、歓声に沸く客席に背中を見せた。

事前のインタビューやラジオのトークで、「当日はセッションがあるかも?」という話は聞こえてはいた。それがついにアンコールで実現した。

ふたたび2人がステージに揃うと、スガのライブをずっと袖で見ていたという大石は「シカオさん最高っすね!」と興奮のままに思いの丈を溢れさせ、スガ シカオは「あなたのギターに比べたら全然です」と大石の超絶技巧っぷりを称える。そこからまた大石のスラム奏法へ話題が及び、何気なく大石がギターを奏で始めると、最初は眺めていたスガもギターで絡み、至近距離でキャッチボールでもするようにアドリブの応酬へ。思ってもみない即興演奏の熱が落ち着いた頃だった。

「俺が大石くんの曲をやりたくて」(スガ)

「まさかこの曲にリクエストがあると思わなくて」(大石)

「逆にこれしかできないの。この1ヶ月間、自分の曲を練習せずにこの曲ばっかり練習してた。炸裂してくださいよ(笑)」(スガ)

と、最初は大石昌良の「ファイヤー!」。ギターと歌だけのむき身でヒリヒリとしたセッションが、雨足が弱まってきた空へ突き刺さるように放たれる。なんだかじっとしていられない。

続いて大石が選んだスガの「19才」は、アニメ『xxxHOLiC』のテーマ曲となっていた曲。アニソンの大先輩としてのリスペクトも込めたこの曲を、ギター2本とは思えないほど分厚くて泥臭く、なおかつ火花が飛び散るようなセッションを繰り広げた。この先2度と味わうことのできない、この日だけの最高のAcoustic Sessionsはこうして幕を下ろした。

この日の模様は、後日MBSテレビ『よんタメ』でダイジェスト映像を放送予定なのでお見逃しなく。10月27日(火)にはアイナ・ジ・エンドと羊文学による『SOUND CONNECTION -Mirroring Lights-』が神戸国際会館こくさいホールで開催。そちらもお楽しみに!

取材・文=梶原有紀子 撮影=渡邉一生
フード出店=「たこ焼道楽 わなか」

セットリスト

『SOUND CONNECTION -Acoustic Sessions-』
2026.07.04(sat)大阪城音楽堂

<セットリスト>
大石昌良
1. ピエロ
2. パラレルワールド
3. ボーダーライン
4. 眼鏡ダーリン
5. トライアングル
6. 君じゃなきゃダメみたい
7. ようこそジャパリパークへ(弾き語りver.)
8. ただいま

スガ シカオ
1. Party People
2. Progress
3. 夜空ノムコウ
4. 黄金の月
5. Hop Step Dive
6. ヤグルトさんの唄
7. ストーリー
8. 午後のパレード

スガ シカオ&大石昌良
En1.ファイヤー!
En2.19才

主催:SOUND CONNECTION実行委員会
企画・制作:MBSテレビ/GREENS/イープラス
・オフィシャルサイト:https://mbs-sc.com/acousticsessions/
・オフィシャルX:https://x.com/mbs_SC
・オフィシャルInstagram:https://www.instagram.com/soundconnection_mbs/
 
ハッシュタグ
#SOUNDCONNECTION #サウコネ

イベント情報

『SOUND CONNECTION -Mirroring Lights-』
日時:2026年10月27日(火)  OPEN 18:00 / START 19:00
会場:神戸国際会館こくさいホール
出演:アイナ・ジ・エンド / 羊文学
 
●グッズ付きS指定席 13500円 ※限定受付
●S指定席 11000円
●グッズ付き指定席 11300円 ※限定受付
●指定席 8800円
●グッズ付きファミリー指定席 11300円 ※限定受付
●ファミリー指定席 8800円

※3歳未満のご入場はできません※4歳以上はが必要になります
※16歳未満のお客様は保護者の方同伴の上ご来場ください  
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