浦井健治「お化けの話なので、ぜひ劇場へ涼みに来て」ミュージカル『ゴースト』初日前会見レポート

レポート
舞台
2026.8.8
ミュージカル『ゴースト』 (左から)竹内夢、森公美子、浦井健治、星風まどか

ミュージカル『ゴースト』 (左から)竹内夢、森公美子、浦井健治、星風まどか

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2026年8月8日(土)~8月30日(日)日比谷シアタークリエにて、ミュージカル『ゴースト』が上演される。

1990年公開、世界中を感動の渦に巻き込んだ大ヒット映画『ゴースト/ニューヨークの幻』をもとに、同作にて第63回アカデミー賞脚本賞(R)を受賞したブルース・ジョエル・ルービンが手掛ける脚本・歌詞と、音楽・歌詞を担うデイヴ・スチュワートとグレン・バラードが紡ぐ切なくも激しいメロディとが一体となりミュージカル版として誕生した本作。映画版に勝るとも劣らない感動の名作として、ウエスト・エンド、ブロードウェイから世界中を席巻し至高の評価を得た。

2018年日本オリジナル演出版として日本初演、その後2021年に再演された。そして5年の時を経て、再びシアタークリエの舞台へと蘇る。

初日を前に囲み取材が行われ、主人公のサム役・浦井健治、サムの恋人モリー役・星風まどか、竹内夢(Wキャスト)、霊媒師オダ・メイ役の森公美子が登壇した。作品への想いや意気込みを語る4人の様子をレポートする。

――いよいよ初日ですけれども、初日を迎えるにあたり心境から伺っていきたいと思います。

浦井:2026年バージョンのミュージカル『ゴースト』をこのカンパニーで一丸となって作ってまいりました。明日が初日ということで、今日は2回公開ゲネプロをやらせていただくのですけれども、先ほど1回目のゲネプロを終えました。感触としては、ゲネって関係者の方がいらっしゃるのですが、ちょっとすすり泣きがあったりして、やはりこの作品は伝わるものが多いなと思っております。頑張ってみんなでやっていきたいと思っていますのでよろしくお願いします。

浦井健治

浦井健治

星風:本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。浦井さんがおっしゃったように、私は一足先に1回目のゲネプロを終わらせていただきました。まだいろいろと課題はありますが、明日ようやくみんなで作り上げたミュージカル『ゴースト』の初日がくるのだと思うと、稽古の時のことを思い出しながら、すごく充実した通し(稽古)をさせていただけて、緊張と期待とで胸がいっぱいでございます。

星風まどか

星風まどか

竹内:初めてこのような大きな規模のミュージカルに出演させていただきますが、今まで私が見ていた大先輩の方々と共演することにすごくワクワクしています。先ほど(星風)まどかちゃんがやられていたゲネプロを見させていただいて、なんて素敵なんだろう! って思ったばかりです。たくさん力をもらいながら、私も先輩たちの背中を追いかけて、お客様にいい作品をお届けできるように頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。

竹内夢

竹内夢

森:先ほどのゲネプロでいろいろな失敗がありましたが、それが糧になることを祈ってなりません。そして最初にこちらからのご案内になるのですが、今回の熊本地震に関連して、劇場に募金箱をご用意させていただきました。私たちも熊本頑張れ! と本当に心から思っております。私は主人の実家が熊本なので、気が気じゃなかったんです。

この『ゴースト』という作品は、人の生き死に触れることがございますので、人によっては苦しいと思う方もいらっしゃると思いますが、死の世界をデフォルメしてきれいにまとめているので、お盆の時期に上演するのは正解なのかなと思っております。ですから皆さんぜひ、劇場に足を運んでいただければと思っております。

森公美子

森公美子

――浦井さんは、2018年の初演から8年という長い年月を経てサム役を演じられてきました。今回だからこそ、続けてきたからこその思いはありますか?

浦井:たくさんありますね。8年前の初演から色褪せないという感触があり、人間の核となるもの、愛とか人とのつながりというものを描いている作品だと思います。いつ上演していても心に響くものを演出のダレン、そして振付家の桜木涼介くんとみんなで作ってきたので、お客様にしっかりと届けられるという作品への信頼が個人的にあると感じております。東宝さんが再々演をやりましょう! と決めてくださったことを本当にありがたいなという気持ちで、そこに応えられるようにみんなで挑んでまいりました。

シアタークリエを皮切りに各地を回らせていただきますし、今回シアター1010で凱旋公演もあります。いろんな人にこの作品を通してメッセージを伝えられることを幸せに思いながら一回一回、今感じることを、お客様と共にこの作品のメッセージを届けていきたいと思います。

――これまでのサムと自分の中で違いは感じますか?

浦井:すごく感じますね。もちろん森公美子さんが(初演から引き続き)オダ・メイ役でいてくださるので、作品のテイストというかカラーというもの、サムとオダ・メイのちょっとした漫才のような関係というのは初演から変わらないにせよ、モリーとカール(鈴木拡樹・太田基裕のWキャスト)が今回、ダブルキャストで新しい風を吹き込んでくださっています。

皆さん、全く違う個性なんですよね。星風さんは宝塚で娘役トップスターを務められていました。そして竹内さんは『おとうさんといっしょ』などからグランドミュージカルに憧れて夢を叶えるという瞬間に、今我々が立ち会っているのかなと思います。

そういう意味では、みんなで助け合い、支え合って繋がっていくというこの作品ともリンクしています。生きるとは? 人生とは? みたいなことを考えさせられることが多いと、今回自分の中でも思うことが多くなりました。

――星風さんと竹内さんは初めてのモリー役です。それぞれどんなモリーにしたいと思いますか?

星風:先ほど森さんがおっしゃっていましたけど、この作品は「生と死」というみんなが向き合わなければいけない大きなテーマの作品です。そういったところはちゃんと重みを感じて演じていきたいなと思いますし、モリーがサムとの始まりからサムとの別れを経てどう過ごして、生と死に向き合っていくのかというところを、大切に私自身もモリーとしても向き合って演じていきたいなと思います。

――竹内さんは初のグランドミュージカルということで、モリーという役をどういうふうに演じたいと思いますか?

竹内:とても難しい役だなと感じています。なんといっても『ゴースト』は不変的な物語で、その不変的な部分を担当するのがモリーです。誰しもが経験したことがあるようなことと向き合うっていうのは、演じる方は決して嘘をついてはいけないと思っています。私が体験した、体験していないは関係なく、お客様の心をつかまないといけない部分がたくさんあると思うので、説得力を出せるように頑張らないといけないなと(モリー役が)決まった時から思っていました。

意外にモリーってセリフはそんなに多くはないんです。歌が多いので、歌でしっかりと物語を語りながら進んでいき、立ち直っていかないといけないところも自分的にはすごく課題です。どう曲を楽しむかというところを頑張りたいです。

――森さんのオダ・メイは、本当にかけがえのない、変わりのいない役だと思いますけど、3回続けてきていかがでしょうか?

森:ついこの間まで、私はミュージカル『天使にラブ・ソングを~シスター・アクト~』に出演しておりまして、映画版でウーピー・ゴールドバーグさんが演じた役を演じました。今回のオダ・メイも映画版『ゴースト』でウーピー・ゴールドバーグさんが演じられた役でございます。これが立て続けにきているのは奇跡だと思っています。神様が何かいたずらをしているのかなって若干思ったくらい幸せで、(ウーピー・ゴールドバーグさんの)大ファンなので、一度お会いしたいと思っているんです。

実は、ニューヨークのデパートで一度お見かけしたことあるんですよ。(共演者一同からどよめき)あ!! って思っているうちに行ってしまって……。でも手を振ってくださいました。あの方は本当に変幻自在に役を演じられ、カメレオン女優といわれるくらい、いろいろな役をやられていらっしゃるので、ぜひオダ・メイでウーピー・ゴールドバーグさんに近づけるように頑張りたいと思っています。

今回の再々演で『ゴースト』ができる幸せを本当に実感しております。前できなかったこと、(浦井の方を向いて)こんなことどうかなっていうのを『いいよ』って言われたりとかね。

森のニューヨークでのエピソードにわく浦井、星風、竹内

森のニューヨークでのエピソードにわく浦井、星風、竹内

――新たにやっていることはどんなことがあるんですか?

浦井:ちょっとセットが変わったんですよね。

森:そう。ステージングが変わって平地の部分が多くなったので、そこでいろいろ動けるようになりました。

浦井:アクティングエリアが広くなって見やすくなったんじゃないかと思います。

森:より近くなったのではないかなと思いますね。

――ちなみに先ほどのお話に戻りますが、ニューヨークのデパートでウーピー・ゴールドバーグさんを見かけたのはいつ頃の話ですか?

森:聞きます?  1989年か90年、もしくは95年ぐらいだったかもしれませんが、1ヶ月ぐらいニューヨークにいたことがありました。その時は、ブルース・ウィルスさんやダスティン・ホフマンさん、サミュエル・L・ジャクソンさんもお見かけして「私はどうなっているんだろう!!」と夢のような気分でした。

――最後に浦井さんからメッセージをお願いできますか?

浦井:この作品に関わるときに感じるのは、先ほど星風さんもおっしゃったんですけれども、人間誰もが死と向き合うことになるという大前提のもとで、それとどう向き合うか、前向きになっていくかということです。それは今の時代、すごく大切なメッセージなのかなと感じています。

個人的にシアタークリエに来ますと、実の父親が最後の時、自分の舞台を観てくれた場所だったことを思い出します。楽屋にいても観てくれた時の感覚とか声だとかそういったものを思い返してしまう劇場です。演劇のことを時代を映す鏡とよく言いますけれども、つながっていることを感じるのが、舞台・演劇の凄みだと思っております。

この作品は、人は一人ではないということをみんなで明るく、そして涙も温かく変えていこうとメッセージを込めてやっています。

父親の話に関連して言わせていただくと、自分がグランドミュージカルで初めて立たせていただいた帝国劇場の演出部でお世話になった人がいました。今回、その方の娘さんが演出部にいらっしゃいましたので、そういうつながりも8年前とは違うと感じています。

お世話になった人の娘さんは、帝国劇場の楽屋で会った時には小さかったのに演出部として今活躍して舞台を引っ張ってくれていることも感じつつ、次につながっていくものをお届けできることで、作品の中からお客様が何か持ち帰っていただけたらと思います。勇気を持ったり、また明日頑張ろうという活力になったりする作品に仕上がっていると思います。

2026年版のミュージカル『ゴースト』をみんなで作っていけたらと思いますので、お化けの話ですから、夏なので涼みに来ていただけたらと思います。ぜひとも劇場の方に足をお運びください。よろしくお願いします。

取材・撮影・文:咲田真菜

公演情報

ミュージカル『ゴースト』
 
脚本・歌詞:ブルース・ジョエル・ルービン
音楽・歌詞:デイヴ・スチュワート&グレン・バラード
装置・衣裳:ジェームズ・ブラウン
演出:ダレン・ヤップ
共同演出:鈴木ひがし 
 
キャスト:
浦井健治、星風まどか/竹内夢、鈴木拡樹/太田基裕、森公美子ほか 
 
日程:2026年8月8日(土)~8月30日(日)
会場:日比谷シアタークリエ
5月30日(土)一般前売開始
お問合せ 東宝テレザーブ TEL:0570-00-7777 (ナビダイヤル)
 
■2026年年9月~全国ツアー公演
愛知公演 愛知県芸術劇場 大ホール
お問合せ:キョードー東海 TEL:052-972-7466
 
大阪公演 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
お問合せ:梅田芸術劇場 TEL:0570-077-039
 
福岡公演 博多座
お問合せ:博多座電話予約センター TEL:092-263-5555
 
北千住公演 シアター1010
お問合せ:シアター1010 センター TEL:03−5244−1011
 
製作:東宝/WOWOW 
 
【作品公式サイト】
https://www.tohostage.com/ghost/
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