望海風斗&坂本昌行、ミュージカル『ファニー・ガール』が開幕 「ミュージカルを続けてきて良かった」 ~初日前会見&ゲネプロレポート

レポート
舞台
2026.9.8
 

続いてゲネプロ(総通し舞台稽古)を観た。配役は以下の通り。

ファニー・ブライス:望海風斗
ニック・アーンスティン:坂本昌行
エディ・ライアン:水田航生
ストラコシュ夫人:高水淳子
フローレンツ・ジーグフェルド:益岡徹
ブライス夫人:中尾ミエ
 
ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ファニー・ブライスは女優を目指す下町育ちの女の子。取り立てて際立った容貌やスタイルでないことから、母親はファニーに夢を諦めるよう促すが、親友のダンサー、エディ・ライアンとレッスンに励む日々。持ち前のユーモアと根性でコーラスガールとなったファニーは舞台上の失敗をチャンスに変え、客席は大喜び。劇場と契約を結ぶことになり、ファニーの人気は急上昇する。

ファニーの噂を聞きつけた大プロデューサー、ジーグフェルドからニューヨークに呼ばれたファニーはついに夢だったフォリーズに入団することとなるが、美貌を売りにするショーで自分の持ち味は生かせないと、ジーグフェルドに無断で妊婦の格好でショーに出演。ジーグフェルドは激怒するが、熱狂する観客を見て、彼はファニーがフォリーズのスターになると確信するのだった。

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

その頃ファニーは上品でハンサムなニック・アースティンと出会い恋に落ちるが、二人の関係性の複雑な危うさにも気づく。しかし、その後二人は再会し、互いの感情を確かめあう。ニックはギャンブルの過去があり、エディは心配するものの、ファニーはニックとの結婚を決意。スターダムを駆け上がるファニーは、結婚したニックとともに豪邸に転居するが、大女優となったファニーに対し、ニックの仕事は浮き沈みが多く不安定で、妻との格差にニックは焦りを隠せない。ついに怪しげな債権取引に手を出し詐欺罪で逮捕。ニックは刑務所へ送られて――。

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

望海が会見で「ミュージカルを続けてきて良かったなって、自分がやっていて思える瞬間がたくさんあって」と話していたり、坂本も「日本のミュージカル史の中でも、この『ファニー・ガール』というものは皆さんの心に残る作品」と言及していたりする通り、ミュージカルの面白みや楽しみがギュッと詰まった作品だった。OVERTUREで指揮者が観客に拍手を煽り、ノリノリで指揮するところから始まり、「ピープル」や「パレードに雨を降らせないで」といった名曲が歌われるほか、タップシーンがたっぷりあって、群衆みんなで踊るダンスシーンもあって、コメディとシリアスな部分が緩急をつけながら織り交ぜられている芝居も見どころで――と、確かに歌もダンスも芝居もバランスよく見どころがあった。

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

中でも、望海のコメディエンヌっぷりは見事。コメディシーンの造形だけでなく、ファニーが信念を貫く芯の強い女性であるからこそ、垣間見える“素顔”や“裏の顔”にはどこか儚さも感じられて、グッと観客の心を掴む芝居だった。また、坂本のニックもなかなか憎めない。白い歯が光るにこやかな大人の男性だが、危うさもあるし、その裏には“男”であるからこその葛藤や苛立ちもあるしで、人間臭いのだ。ファニーがニックに惹かれる理由がよく分かった気がした。マイケルが「お二人は稽古場でもディーバ感もなければエゴイスティックなところもなく、本当に真摯に取り組んで、他のキャストの皆さんにもお手本となるような形でお二人がリードしてくださったと思います。感謝しかありません」と会見で述べていたが、まさに望海と坂本がリードする形で作品を、役の人生を形作っていたと思う。

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

ミュージカル『ファニー・ガール』のゲネプロの様子

初演は1964年だが、リバイバル版ではより、華やかな表舞台とその裏側という設定も、何者かになりたいという欲求も、人を愛するという普遍的な感情も、今の私たちにダイレクトに響く。上演時間は約3時間(休憩あり)。ぜひお見逃しなく!

取材・文・撮影=五月女菜穂

公演情報

ブロードウェイミュージカル『ファニー・ガール』

製作:東宝/ワタナベエンターテインメント
東京公演  9月8日(火)~9月29日(火) 日生劇場
大阪公演 10月9日(金)~10月18日(日) 梅田芸術劇場メインホール
福岡公演 10月24日(土)~11月1日(日) 博多座
愛知公演 11月10日(火)~11月15日(日) 御園座

<出演>
望海風斗、坂本昌行
水田航生、高泉淳子、益岡徹、中尾ミエ ほか

<スタッフ>
音楽:ジュール・スタイン
歌詞:ボブ・メリル
脚本:イソベル・レナート
改訂台本:ハーヴェイ・ファイアスタイン

演出:マイケル・メイヤー
振付:エレノア・スコット
タップ振付:アヨデレ・カセル
演出補:ジョハンナ・マッケオン
 
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