漫画家・永井豪氏が『マッドマックス』に受けた影響を明かす 映画専門チャンネル・ムービープラス『この映画が観たい』に出演
CS映画専門チャンネル・ムービープラスで放送中の番組『この映画が観たい』7月4日の放送で、『デビルマン』などの作者として知られる永井豪氏が自身の映画体験を明かす。
『この映画が観たい』は、様々な分野で活躍する著名人が“映画体験”と、それにまつわる人生のエピソードを語る番組。7月に登場する永井氏は『未知空間の恐怖 光る眼』『用心棒』『シャイニング』『エレファント・マン』『マッドマックス』シリーズについて熱く語っている。
永井氏は中学一年生の頃に観たという『未知空間の恐怖 光る眼』について、「知らない世界を観たいという好奇心に火をつけてくれた作品で、想像力を掻き立てられました。大人から見れば超能力を使う子供たちは恐怖の対象なんですけど、子供だった自分の目には、大人たちを簡単に操れる超能力が羨ましく映りました。実はこの映画に出てくる金髪の子供は、デビルマンの飛鳥了というキャラクターのイメージモデルになったんですよ」と、自身の作品への多大な影響について述べている。
また、映画『シャイニング』については、先輩である手塚治虫氏とアメリカ滞在中に観たことを明かしている。永井氏は「映画冒頭の空撮や、ホテルの廊下を三輪車が進んでいくシーンのカメラワークが斬新で驚きました。あと、人間が持つ狂気を感じさせてくれて『恐怖はこう作るんだ』、ということを教えてもらった。僕も手塚先生も大満足で映画館を出て、その後レストランで映画についてたくさんお話をしました。自分にとって、あれは大切な時間でした」と懐かしげに話す。
『マッドマックス』シリーズについては、「1作目のパンフレットの絵を描いてほしいとオファーがありました。その絵は、2作目公開時に来日したメル・ギブソンにプレゼントしちゃったんだけど、今思えばサインでも書いてもらってとっておけばよかった(笑)」と逸話を語る。また、 「『マッドマックス』の世界観は大好きです。僕の漫画の『バイオレンスジャック』という作品は戦国時代劇として連載を考えていたんですが、少年マガジン編集部に『時代劇はウケない』と言われてしまったので、むちゃくちゃな設定で現代劇にしたんです」と自作品への影響を説明。さらに「こういう作品は自由な表現が可能ですから、『マッドマックス 怒りのデス・ロード』もやりたいことを思いっきりやったんだな、というのが伝わってきて楽しかったです」と、同世代のジョージ・ミラー監督のものづくりに対する姿勢に感銘を受けたことも明かしている。
同番組で永井氏は、漫画家を目指すことになったきっかけや、仕事に対するスタンスなど、人生のエピソードを絡めて映画についてさらに語っている。また、同チャンネルでは、映画『シン・ゴジラ』の 7月29日(金)公開を記念して、『ゴジラ』や、永井豪さんの漫画のエッセンスをふんだんに盛り込んだ、ギレルモ・デル・トロ監督『パシフィック・リム』、『ゴジラ』に影響を与えたレイ・ハリーハウゼン特撮監督長編デビュー作『原子怪獣現わる』などもピックアップ。『特集:怪獣VSロボット』と題し7月30日(土)と31日(日)の2日間に渡り計5作品を放送する。ロボットものに対する永井氏の想いは『この映画が観たい』番組内でも語られている。『この映画が観たい』と『特集:怪獣VSロボット』はセットで観ればより楽しめそうだ。
『この映画が観たい#34 ~永井豪のオールタイム・ベスト~』は7月4日(月)23時から初回放送。
初回放送:7月4日(月)23:00~23:30
再放送:7月8日(金)18:30~19:00、7月13日(水)11:15~11:45、7月22日(金)18:30~19:00、7月28日(木)11:15~11:45