2015上半期「展覧会チラシ閲覧数ランキング」発表
こうも暑い日が続きますと、盆や夏休みは涼を求めて“クーラーガンガン”(ドーピングの一種ではないかと思う)な大型ショッピングモールに出かける、定番アウトドア・アクティビティは避けたいというSPICE読者も多いのではないでしょうか?そんな皆さんには「夏の美術鑑賞」をおススメします。
まず、美術館や博物館では、作品を保護するため常に温度・湿度調節が行われており、非常に快適です。ただ、時に冷房が効きすぎではないかな?と感じる場合があったりもするのですが、展覧会においては鑑賞する私たち人間よりも作品が優先であることが常でして、美術館側が作品の所蔵者から厳格に温度と湿度を指示されているため、わずか0.5℃でも勝手に調整できない事情もあります。そんな時はストールを借りるなどして、郷に入っては郷に従えの精神で美術鑑賞を楽しんでみてください。
さて、前段が長くなりましたが、今年も残すところ4ヶ月と僅かとなり、上半期にどの展覧会が話題になったのか、私たちが運営するアプリ『チラシミュージアム』に掲載されたチラシ閲覧回数を元にTOP50をご紹介します。
2015上半期「チラシ閲覧数TOP50」 チラシミュージアム運営事務局
TOP3は大方の予想を裏切らない結果となりました。1位『マグリット展(約15.5万回)』、2位『ルーヴル美術展(約10.9万回)』は、英『The Art Newspaper』が今年発表した「世界の美術館訪問者数ランキング」においても、国内最多を誇る国立新美術館がワンツーフィニッシュ。そして、今年最も話題を集めた展覧会と言えば、第3位の『鳥獣戯画展(約10.6万回)』ではないでしょうか?日本で最も有名な絵巻、国宝の全貌が拝めるとあり、連日入場待ちの人気ぶりでした。
実際の動員数でも上位に入るであろうこれらと比較して、このランキングではチラシのデザイン性やインパクトが閲覧回数を左右します。象徴的に人気を獲得したのは“ネコ”が主役のヴィジュアル。第6位『岩合光昭の世界ネコ歩き』(日本橋三越本店 新館7階ギャラリー)、15位『岩合光昭写真展「ねこ歩き」』(佐野美術館)、16位『招き猫亭コレクション 猫まみれ』(島根県立美術館)、33位『特別展「いつだって猫 展」』(名古屋市博物館)、38位『ほっこり美術館』(横須賀美術館)等が挙げられます。
また、現代の社会環境や文化によって新たな鑑賞者を創造した展覧会も。第13位の『画鬼・暁斎―KYOSAI 幕末明治のスター絵師と弟子コンドル』(三菱一号館美術館)は、国内外のタトゥー・刺青の愛好家(河鍋暁斎の浮世絵が人気である)が多く訪れた様子。そして、48位『チームラボ 踊る!アート展と、学ぶ!未来の遊園地』は、最新の技術で子供から大人まで楽しめるデジタルアートの新時代を予感させ、長期にわたり動員を拡大してゆきました。
「閲覧回数上位のチラシ」 チラシミュージアム運営事務局
ランキングはいかがでしたか?SPICEでも引き続き、チラシを主役に様々なアート関連情報を発信してまいりたいと思います。また、美術鑑賞にお出かけの前に『チラシミュージアム』をダウンロードして、チェックしてみてください。期間限定で招待券のプレゼントキャンペーンも実施しています。