「あいちトリエンナーレ2016」に先駆け、情報発信基地が再始動!
「アートラボあいち大津橋」
大津橋と長者町、今回は2カ所で「アートラボあいち」がオープン
現在開催中の越後妻有をはじめ、横浜や瀬戸内など2000年頃から全国各地で芸術祭が開催されているが、愛知でも2010年に「あいちトリエンナーレ」がスタート。次回で3回目となる「あいちトリエンナーレ2016」は、<虹のキャラヴァンサライー創造する人間の旅>をテーマに、名古屋、岡崎、豊橋の3エリアで来年8月11日から10月23日まで74日間に渡って開催される。その開幕まで約1年となった8月7日、情報発信基地「アートラボあいち」がオープンした。
同施設は2011年に長者町で開設され、情報提供や芸術系大学との連携展覧会開催、アーティストのサポートなど多彩な活動を行ってきたが、「あいちトリエンナーレ2013」の終了と共に閉館。そして今回は場所を移し、「アートラボあいち大津橋」と「アートラボあいち長者町」の2カ所での再始動となったのだ。
「アートラボあいち大津橋」のある愛知県庁大津橋分室は、昭和8年建設のレトロな佇まいも魅力のビル。1階には戦争に関する資料室があるため中高年層の来館者も多く、トリエンナーレや現代アートに馴染みの薄い人の“アートとの出会いのきっかけの場”としての役割も担っているとか。
一方、前施設からの流れで訪れる美術ファンが多いという「アートラボあいち長者町」は、2013年の作品が外壁に残る旧玉屋ビルの3〜5階に新設。1階の飲食店内を通って階段を上るという少し勇気のいる場所だが、昼はランチを提供するカフェレストラン、夜は展示作家の作品でカクテルが飲めるコラボ企画も行うバーとなるので、併せて楽しむのも。
「アートラボあいち長者町」
また、愛知県立芸術大学、名古屋芸術大学、名古屋造形大学との連携プロジェクトもこれまでと同様に実施。3大学による合同展覧会を『Sky Over』と名付けてシリーズ化し、現在は9月27日まで『Sky Over Ⅰ』を開催中。大津橋では大作、長者町では小品と、両会場で全アーティストのリンク作品が展開されているが、2会場を巡るなら大津橋から訪れる方がより楽しめるはず。
大津橋展示風景1 宮本宗《鉄の夢》
大津橋展示風景2 天竺(楊珪宋 設楽陸)《天竺大帝国太祖祭壇》
大津橋展示風景3 山口貴子《Lost every day》
長者町展示風景1 左:前橋瞳《mirror》、正面:水口智之《form》、右:佐藤翠《Small Closet Ⅺ》《Encrusted carpet Ⅱ》《Small Closet Ⅻ》
長者町展示風景2 奥左2点:武藤江美奈《肖像/水面》《肖像/玉葱》、奥右2点:小嶋基弘《ゆのや》《塩の長司》、手前2点:宮本宗《そこにあるもの》《アンバランスゾーン》
この芸術大学連携プロジェクトは本展まで続き、10月8日〜25日は愛知県立芸術大学、10月29日〜11月23日(予定)は名古屋造形大学、11月26日〜12月20日(予定)は名古屋芸術大学、2016年2月11日〜3月13日までは『Sky Over Ⅱ』の開催が予定されている。尚、「あいちトリエンナーレ2016」情報は、今後も閉幕までトピックスを告知予定なのでお見逃しなく!
場所:名古屋市中区丸の内3-4-13愛知県庁大津橋分室2・3階
開館日時:金・土・日曜、祝日 11:00〜19:00(金曜は20:00まで)
アクセス:名古屋駅から地下鉄桜通線で「久屋大通」駅下車、1番出口から徒歩8分
アートラボあいち長者町
場所:名古屋市中区錦2-7-20旧玉屋ビル3〜5階
開館時間:木・金・土曜 11:00〜19:00(金曜は20:00まで)
アクセス:名古屋駅から地下鉄東山線「伏見」駅下車、1番出口から徒歩5分
※『Sky Over Ⅰ』の会期は2015年8月7日(金)〜9月27日(日)、観覧料無料