謎多き日本画家「不染鉄」に迫る回顧展 7月より東京ステーションギャラリーにて開催

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2017.5.18
《山海図絵(伊豆の追憶)》大正14(1925)年 木下美術館蔵

《山海図絵(伊豆の追憶)》大正14(1925)年 木下美術館蔵

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『没後40年 幻の画家 不染鉄展』が、2017年7月1日(土)~8月27日(日)にかけて東京ステーションギャラリーにて開催される。

不染鉄(ふせんてつ)は、1891年生まれの日本画家。稀有な経歴を持つ画家で、日本画を学んでいたのだが、日本画の写生旅行先である伊豆大島・式根島で漁師暮らしを始めたかと思えば、今度は京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に入学。戦後は画壇を離れ、晩年まで飄々と作画を続けた。なお、これまで美術館で開かれた回顧展は21年前の一回だけで、その画業の多くは謎に包まれてきた。

《南海之図》昭和30(1955)年頃 愛知県美術館蔵

《南海之図》昭和30(1955)年頃 愛知県美術館蔵

《落葉浄土》昭和49(1974)年頃 奈良県立美術館蔵

《落葉浄土》昭和49(1974)年頃 奈良県立美術館蔵

《廃船》昭和44(1969)年頃 京都国立近代美術館蔵

《廃船》昭和44(1969)年頃 京都国立近代美術館蔵

その作風は、鳥瞰図と細密画の要素をあわせ持ったような独創的なものだ。富士山や海といったありふれた画題を描きながら、不染ならではの作品世界が生み出されている。不染は「芸術はすべて心である。芸術修行とは心をみがく事である」とし、ひたすら己の求める絵に向きあったという。

本展では、代表作や新たに発見された作品を中心に、絵はがき、焼物など約120点を展示。日本画家としての足跡を、改めて検証するとともに、知られざる不染鉄作品の魅力を探る内容となっている。

《林間》大正8(1919)年頃 奈良県立美術館蔵

《林間》大正8(1919)年頃 奈良県立美術館蔵

《薬師寺東塔の図》昭和45(1970)年頃 個人蔵

《薬師寺東塔の図》昭和45(1970)年頃 個人蔵

《古い自転車》昭和43(1968)年 個人蔵

《古い自転車》昭和43(1968)年 個人蔵

 

イベント情報
没後40年 幻の画家 不染鉄展
暮らしを愛し、世界(コスモス)を描いた。

会期:2017年7月1日(土)~8月27日(日)
会場:東京ステーションギャラリー
休館日:月曜日(7月17日は開館)、7月18日
開館時間:10:00~18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで
入館料:一般900(800)円 高校・大学生700(600)円 中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
※障がい者手帳等持参の方は100円引き(介添者1名は無料)
※前売券は200円引き。
http://www.ejrcf.or.jp/gallery/

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