『遥かなるルネサンス』展が全国3都市で開催に 天正遣欧少年使節がたどったイタリアの美術品を紹介
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画像を全て表示(11件)『遥かなるルネサンス 天正遣欧少年使節がたどったイタリア』が、神戸(会期:4月22日〜7月17日)、青森(会期:7月28日〜9月10日)、東京(会期:9月21日〜12月3日)の全国3都市で開催される。
天正十年、宣教師ヴァリニャーノは、ヨーロッパ文明の語り部となる人物を育成するために伊東マンショら4人の少年をヨーロッパに送り出した。1585年3月、イタリアのリヴォルノに上陸した一行は、フィレンツェ、シエナを経由し、ローマに至り、教皇に謁見。その後、ボローニャ、ヴェネツィア、パドヴァ、マントヴァ、ミラノ、ジェノヴァなどの各都市に立ち寄り、見聞を広めた。
大公の工房、クリストーファノ・ガッフーリ(ヤコポ・リゴッツィの作品に基づく)《リヴォルノ港の景観》 1601-04年 ウフィツィ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
アレッサンドロ・アッローリ派 《ビアンカ・カペッロの肖像》 1578年以降 ウフィツィ美術館、 パラティーナ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
ブロンズィーノ 《ビア・デ・メディチの肖像》 1542年頃 ウフィツィ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
ローマの画家 《ヨーロッパ内外にセミナリオを設立するグレゴリウス13世》 16世紀末-17世紀初頭 グレゴリアン大学
本展は、その天正遣欧少年使節が訪れたイタリア各地の都市の美術を訪問順に紹介する展覧会だ。メディチ家の人々を描いた絵画や大公の工房で作られた工芸品、ローマの様子を描いた絵画や使節訪問の記念メダル、ヴェネツィアのガラス工芸や色彩豊かなヴェネツィア派の絵画などが出品される。
中でも、メディチ家のお抱え画家ブロンズィーノが描いた《ビア・デ・メディチの肖像》と、ヴェネツィアの画家ティントレットの工房で描かれ、2014年に奇跡的に再発見された《伊東マンショの肖像》は必見の品のひとつだ。
「天正遣欧少年使節」として海を渡った4人の事績は、異文化間の相互理解という意味で、現代の私たちの心に訴えかけてくるものがあるだろう。気になる方はぜひ足を運んでみては。
ウルビーノ窯、パタナッツィ工房 《市民を救うカエサル》が描かれた大皿 1580–90年頃 バルジェッロ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
ドメニコ・ティントレット 《伊東マンショの肖像》 1585年 トリヴルツィオ財団
パオロ・ヴェロネーゼ 《息子アンテロスをユピテルに示すヴィーナスとメルクリウス》 1560-65年 ウフィツィ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
ティントレット (ヤコポ・ロブスティ) 《レダと白鳥》 1551-55年頃 ウフィツィ美術館 © Gabinetto Fotografico delle Gallerie degli Uffizi
ポンペオ・デッラ・ カーザに帰属《ヴィンチェンツォ1世・ゴンザーガの冑》 1584年頃 トリノ王立兵器博物館 © Musei Reali di Torino - Armeria Reale
《伊東マンショからグリエルモ・ゴンザーガにあてた手紙》 1585年8月2日付 マントヴァ国立文書館、ゴンザーガ文書館 © Mantova, Archivio di Stato
天正遣欧少年使節がたどったイタリア
会場:神戸市立博物館
2017年4月22日(土)〜7月17日(月・祝)(75日間)
開館時間 : 9時30分~17時30分(土曜日は19時まで、入館は閉館の30分前まで)
休館日 : 毎週月曜日(ただし、7月17日は開館)
会場:青森県立美術館
2017年7月28日(金)〜9月10日(日)(39日間)
開館時間 : 9時00分~18時00分(入館は閉館の30分前まで)
休館日 : 毎月第2、第4月曜日(この日が祝日の場合は、その翌日)
会場:東京富士美術館
2017年9月21日(木)〜12月3日(日)(64日間)
開館時間 : 10時00分~17時00分(入館は閉館の30分前まで)
休館日 : 毎週月曜日(この日が祝日の場合は、その翌日)